ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、柳井嵩役の北村匠海さんから、第27回の振り返りをご紹介!
自分の居場所を見つけられた東京での新生活

――東京高等芸術学校に入学し、東京での新生活が始まりますが、演技で変化させたことはありますか?
芸術学校でのシーンの撮影が始まって、自分の体重を増やしました。東京に来たことで嵩の幸福度みたいなものが身体に出るといいなと思って。それまでは結構ガリガリでやっていて、そういう微増減みたいなことよくやっているんですけれど、東京編では嵩の顔が丸くなっているといいなと考えました。
――授業中に絵を描くシーンがありますが、事前に何か準備をされましたか?
僕自身、絵を描くことが好きで、現場でみんなの似顔絵を描くとか、結構やるんですよね。高校の選択授業も美術だったし、小学生のころから油絵教室に通っていました。油絵と、あとはボールペンのペン画で。そのころのことを思い出していますね、今。

――座間(山寺宏一)先生をはじめ新たな出会いがありますが、そこで嵩の人生は新たな展開を迎えましたね。
そうなんです。本当に座間先生を含めて、みんなすごく明るいし、あの「図案科の歌」もそうですけれど、力の抜けたシーンも多くて。それまでの嵩って、なんだか不憫というか、ときには爆発して千尋(中沢元紀)と殴り合いのケンカにもなっていたし、のぶ(今田美桜)と心がちゃんと惹かれ合っていたかと言うと、そうでもないし。やりたいことがやれていなかったり、勉強ができなかったり、お母さんがいなかったり、そういう不憫な状況だったのが、初めて自分の意志で踏み入れた場所に居場所を見つけられた東京編だな、という感じですね。そういうパートなので、思う存分、羽を伸ばそうかなと思っています。
でもその一方で、朝田家を含む高知の御免与町では、豪(細田佳央太)ちゃんしかり、いろんなことが起きていて……。嵩が東京で得たものもあれば、失うものもあって、それがまたつらくてね……。