「テクニカルショウヨコハマ」(工業技術見本市)は、“首都圏最大級の工業技術・製品の総合見本市“として、新技術・新製品の発表の場、顧客獲得や商談の場、情報収集や技術交流の場になっている展示会です。パシフィコ横浜で開催された45回目となる今回の「テクニカルショウヨコハマ2024」は、807社が出展し、2月7日(水)~9日(金)の3⽇間で約1万8千人が来場しました。
NHK財団は、NHKの研究開発成果(画像/音声処理、伝送、AR/VR、デバイスなど)を技術移転の形で社会に還元する活動の一環として出展しました。

「テクニカルショウヨコハマ2024」会場内の様子

NHK財団は、会場の「DX・AI・IoT」エリアにブースを構え、白黒映像のコンテンツをAI を用いてカラー化する技術、視覚に障害のある方などに放送映像の内容を解説する音声を制作してスマートフォンなどの携帯端末に配信する技術、映像から重要な区間を自動で選び出してダイジェストを生成する技術 の3つを紹介しました。

「NHK技術カタログ」の一例

今回は、移転が可能な数あるNHKの技術から、それぞれ、お客様からお問い合わせの多い技術、昨年秋から新たに紹介を始めた技術、最近において大きく進歩した技術を選びました。
ブースでは、これらの技術を動画で解説したほか、移転可能なNHKの技術を一枚用紙の表と裏にわかりやすくまとめた「NHK技術カタログ」を紹介しました。 (「NHK技術カタログ」は、こちらからご覧いただけます

また、ブースを訪れたお客様には、NHKの技術をご利用いただくための手続きを説明したパンフレットを配布しました。

お客様へのご説明

お客様からは、「NHKが技術移転の取り組みをしていることを知りませんでした。他に移転可能な技術はどのようなものがあるのですか?」、「詳しく聞きたいので別途打ち合わせをお願いします。」、「白黒映像のコンテンツがどんどんカラー化されて見られるようになるのは楽しみです。」、「NHKの技術を使いたい場合にはどうすればよいのですか?」などのお声やお問い合わせをいただきました。

また、横浜市、東京都などの自治体は、大企業が保有する知的財産を中小企業が活用するための支援事業を行っています。そこで活躍しているのが、知財を通して企業間を結び付ける活動を行う「知財コーディネーター」です。NHK技術の移転にもご協力いただいています。期間中に数名の知財コーディネーターがブースを訪れ、「コロナ禍で交流の機会が減っていましたが、また従来のような意見交換の機会を増やしていきましょう。」というお言葉もいただきました。

技術移転は、移転する側と移転される側との間で、技術内容、契約条件、タイミングなど全ての要素が双方の希望に完全に一致して初めて成立するため、実際には非常に難しい取り組みです。NHK財団としては、「テクニカルショウヨコハマ」のような展示会での「お客様との出会い」を作り出すことに今後も積極的に取り組んでいきます。また、知財コーディネーターのような専門家からアドバイスをいただくことで、今後もNHKの研究開発成果が広く社会還元に繋がるよう活動していきます。

関心をお持ちの方は、ぜひ、お問い合わせください。(お問い合わせ先はこちら

(NHK財団 技術事業本部 山之上裕一)