新・介護百人一首

生活史
知れば知る程
利用者と
心の距離が
近くなります

鹿児島県大毛 陸生 31歳)

詞書

その人の人生ごと介護には含まれるのだと思います。

感想コメントをいただきました

市毛良枝

介護職の方でしょうか。他人だから、少し距離があるからできる部分もある仕事だと思います。でも、その人を知り、近づかなければ、できない大変な仕事ですね。知ることからしか何もはじまりません。介助の時の距離感や、心の距離を探りながら、利用者の人生に寄り添います。作者の、利用者の方と真摯しんしに向き合おうとする日常と、人への敬意が感じられてほっとします。

市毛良枝

静岡県生まれ、俳優。文学座附属演劇研究所、俳優小劇場養成所を経て、1971年ドラマ「冬の華」でデビュー以後、映画・テレビ・舞台と幅広く活躍。現在は、母の介護の経験を通じ、執筆活動や講演も行っている。趣味の登山をいかし、特定非営利活動法人 日本トレッキング協会理事、環境カウンセラーの資格を持つ。「73歳、ひとり楽しむ山歩き」(2024年2月発行 KADOKAWA)が好評発売中。