ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、松前道廣役のえなりかずきさん、田沼意次役の渡辺謙さんから!
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えなりかずきさんの第27回振り返り
——誰袖(福原遥)に唆されて始めた琥珀の取引が、蝦夷地の上知(領地を召し上げること)にまで話が広がってしまいました。
「うまい話だ」と闇取引の話に乗ってしまいましたが、花魁(誰袖)には騙されましたね。でも、完全には追い詰められないように、道廣も手は打ってきているんです。一橋治済(生田斗真)との関係を大切にしてきたのも、その一環。
弟の廣年(ひょうろく)が治済の前で言い訳をする場面で、「黙っておれ!」と一喝しますが、「この人の前で何をやったらまずいか」という常識はあって、その一線は守ってきたんですね。そういうところも、道廣の駆け引きの上手さだと考えています。

渡辺謙さんの第27回振り返り
——米の価格が高騰して、意次は対応に追われます。
経済偏重を諫める松平武元(石坂浩二)の言葉を思い出しますね。「金などはいざというときに身を守ることも腹を満たすこともできぬ。真に頼りとなるのは米や刀だ」という……。
「今となっては身に沁みるわ」というセリフのとおり、自分が考えてきた政策、施策が正しかったのか、意次がもう一度考え直すきっかけになる言葉でした。いまの政治家にも聞かせたいですね。「経済、経済でいいのか」って(笑)。
