ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、四ツ木翔也役・佐野勇斗さん!


――「もう、野球、できねえかもしんねえ」と話す翔也とゆいとのキャッチボールは切ないシーンでした。翔也は将来を期待されるピッチャーという役柄でしたが、もともと佐野さんは野球経験はありましたか?

父親が野球好きだったので、一緒にキャッチボールをしたり、しょっちゅう野球を観に行ったりしていて、小学校の時にはソフトボール部にも入っていました。部活ではセカンドやショートを守っていて、たまにピッチャーをやることもあったんですけど、ソフトボールだから下投げで、上投げの経験はなかったんです。

――では、ピッチングの練習は大変だったのではないですか?

このお話をいただいたとき、自分の中では正直、できると思っていたんですよ。難しいとはわかっていたんですけど、なぜか根拠のない自信がありました。でも、翔也のように速球や変化球を投げるのは本当に苦戦しましたね(笑)。

撮影に入る2か月前くらいから練習を始めたんですが、翔也は140km/hの球を投げる設定なので、「130km/hくらい投げたい!」と思ったんです。周りからは「そんなに無理しなくていい」と言われていたのに、体を鍛えて増量もしました。頭も初めて短く刈りました!

――球速130km/hってすごい目標ですね。

最終的に、120km/hくらい出せるようになったんです。でも、練習しすぎてちょっと肩が痛くなってしまって、図らずも翔也の気持ちがわかるようになってしまいました(笑)。今はもう大丈夫なんですけど。

でも、いままでいろんなスポーツをテーマにした作品に出てきましたが、ずっと作品の中で野球がやりたかったんです。そういう意味では、「おむすび」は朝ドラに出るという夢と、役として野球をするという夢が両方かなった思い出深い作品になりました。