ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、佐久間美佐江役・キムラ緑子さん!
――ようやくナベさんこと渡辺孝雄(緒形直人)が炊き出しに参加してくれました。美佐江はずっと俯いたままの孝雄に人一倍苛立ちを感じていたようでしたが、キムラさんは美佐江がどんな思いを抱えていたと思いますか?
ナベさんと美佐江さんは、すごく仲がよかった時期もあったんですよね。まだ幼かった娘の菜摘(今津里梨花)が震災の影響で体調を崩した時にも、ナベさんが助けてくれたし。
震災で娘さんを亡くされて、そのつらい思いから抜け出せないナベさんのことを、美佐江さんは何とかしてあげたいってジリジリしていたんでしょうね。そのジリジリがだんだん怒りになっていったというか。
憎いとかじゃなくて、やっぱり、すごく美佐江さんは愛があるんだと思いますよ。怒りって愛でしょ? 愛がないなら、怒らないから。他の人のことなんて、気にならないはずなのに、やっぱり商店街のメンバーは、すごく濃い関わり方をしているんですよね。
――確かに、本当に家族同然のつきあいなんだなと感じます。
そういう商店街のムードが出せていたら、うれしいなと思います。今の時代は、ちょっと、人と人との関係が希薄じゃないですか。そういう世の中って少しつまらないですよね。私は、もっといろんな世代の人と関わらないともったいないなって思っちゃうので、ドラマの中でも、そういう商店街の人たちの関係性を見せられたらいいですね。