みなさんはNHKの番組に登場するキャラクターといえば、何を思い浮かべますか?
「おかあさんといっしょ」でみんなと遊ぶキャラクター、教育番組に出てくる「がんこちゃん」などのキャラクター、ボーっと生きている大人を叱る5歳児…。子ども向け番組のみならず、さまざまな番組に、多彩なキャラクターが登場しています。子どもたちと一緒に遊んだり、学んだり、考えたり、大人に向けて新しい知識や情報を伝えてくれたり、ときに感動や笑顔を届けてくれることもあります。
現在、NHK放送博物館では、企画展「教育テレビからEテレへ NHKキャラクター展 人気者が大集合!」を開催中です。こうしたキャラクターの中から主に世界初の教育専門チャンネルとして1959年にスタートした「教育テレビ」(現「Eテレ」)の番組を盛り上げてくれた新旧のキャラクターがテーマです。会場には1970年代から現代にいたるまでのキャラクターたち約80点が展示されています。
まず企画展をご案内する前に、NHKのキャラクターの歴史についてご紹介しましょう。
ラジオ放送しかない時代も、放送劇を中心に空想上の「キャラクター」が登場していましたが、聴取者は受信機から聞こえる声をもとに、キャラクターの風貌を想像するのみでした。1950年代に入るとテレビ放送が始まり、視聴者が画面を通じてキャラクターのようすを目の当たりにできるようになりました。すると、形も質感もさまざまなキャラクターが登場するようになります。当博物館では当時、大人気だったキャラクターの一部を常設展示しています。
『ブーフーウー』は、『おかあさんといっしょ』の初代人形劇として、1960年9月から6年半放送されました。これは、イギリスの童話「三匹の子ぶた」の後日談として、個性豊かな子ぶたたちといじわるオオカミが繰り広げる物語で、大ヒットとなりました。ちなみに、この子ぶたのウーの声は黒柳徹子さんが担当しています。
今回の企画展ではNHKの数えきれないほどのキャラクターの中から、選りすぐりの約80体を展示しています。その中から数点をご紹介しましょう。
まずみなさんを出迎えるのは「ニャンちゅう」です。1992年のデビューなので現役のキャラクターとしてはかなりのベテランです。ネズミの気持ちが理解できるようにと、ネコなのにネズミの衣装を着ているとか。
会場には、歴代の小学校低学年向け「道徳番組」に登場したキャラクターたちも勢ぞろい。約半世紀におよぶ、さまざまな時代のキャラクターたちがところ狭しと並ぶ姿は壮観です。
このほか、モニターのどーもくんたちの動きにあわせて得点を競うゲームのコーナーもあります。
見て、挑戦して楽しめるNHKのキャラクターの世界。きっと、あなたの思い出のキャラクターもいるはず。ぜひ、探しにいらしてください。
NHK放送博物館 佐藤靖
開催期間:2024年1月28日(日)まで ※休館日は除く
会場:NHK放送博物館 3階 企画展示室
内容:
◎番組に出演中の「ニャンちゅう」「がんこちゃん」「がんぺーちゃん」「ねほりん」「ぱほりん」*などの展示
◎「がんこちゃん」へとつながる道徳教育の番組から、半世紀にわたる14シリーズの紹介
◎放送の歴史と、歴代キャラクターたちの巨大年表
(QRコードから各番組の短い動画を視聴できます)
◎キャラクターと一緒に遊べるデジタルコンテンツなど
*…「ねほりん」「ぱほりん」の展示は期間限定(~11月26日)となります。