ダーウィンが来た! 
「ようこそ!牧野富太郎の植物らんまんワールド」
4/16(日) 総合 午後7時30分


朝ドラ「らんまん」の主人公のモデルとなった高知県出身の植物学者・牧野富太郎(1862-1957)。94年の生涯で1500もの植物の名前をつけ「日本植物学の父」と称される富太郎は、現代の高性能な顕微鏡に匹敵するほどの緻密な観察眼と植物の複雑な構造を超絶技巧の植物画で記録したことで知られる。

時間をかけて観察し新たな事実を発見する喜びを「綿密に見れば見る程新事実」という言葉で表現した牧野富太郎。番組では富太郎ゆかりの植物を大特集!“富太郎さん流”の見方で綿密にじっくり観察する。

たとえば身近なスミレ。花の後ろに長い出っ張りを持っているが、花に虫が来る様子をスロー映像で見てみると、出っ張りはツリアブの仲間の長い口とぴったり同じ長さであることがみえてくる。長い口を持つ昆虫専用の構造を持つことで、花粉を確実に同じ種の花へ運んでもらう戦略なのだ。

埼玉県のある沼に自生する食虫植物のムジナモは、わずか数ミリの小さな葉に微細な毛が生えている。観察を続けると、この毛にミジンコが触れると葉が閉じて捕らえる仕組みが明らかに。

真っ白いお餅のような突起が特徴のユキモチソウ
©NHK

高知県では奇妙な見た目の花を咲かせるユキモチソウを徹底観察。花なのに「きのこの匂い」を出してハエをおびき寄せ、まるでワナのような方法で花粉を媒介させる驚きの暮らしぶりを持つ。

富太郎が名前をつけた寄生植物のヤッコソウ
©NHK

そして屋久島では寄生植物のヤッコソウに注目。実は研究者の長時間の緻密な観察により、意外な昆虫に花粉を運んでもらっている事実が近年明らかになってきた。どんな植物でも見れば見るほど新発見! 魅惑の植物ワールドに潜入する。