新・介護百人一首

車椅子
使ってみると
気付くこと
道端に咲く
可愛かわいいお花

神奈川県加藤鈴音 20歳)

東京都 樺澤明
愛知県 小澤志音
大阪府 武村昌子

詞書

初めて介護の授業で車椅子に乗った時に感じたことを詠みました。車椅子に乗ると目線が低くなり、普段見ていないところに視線がいくため、車椅子に乗らないと見えない景色があると感じました。

感想コメントをいただきました

堀口茉純

何ということでしょう!この歌を読むまで、私自身がまだ一度も車椅子に座ったことがないことに気が付きました。祖父母は足が悪く私が車椅子を押すこともあったのに、その視線を自分も体験しようと思ってこなかったという事実に恥じ入るばかりです。介護する人と同じ視線になる。それで気が付くことがある。そんな、当たり前だけど、とても大切なことに改めて気付かせてくれました。素直で素敵な歌に感謝いたします。

堀口茉純

東京都足立区生まれ。幼少期より時代劇に親しむ。小学4年生の時、司馬遼太郎の本に出会い、沖田総司に初恋。中・高生の頃の成績は歴史のみ5。明治大学在学中に文学座付属演劇研究所で演技の勉強を始め、卒業後、女優として舞台やテレビドラマに多数出演。一方2008年に江戸文化歴史検定一級を最年少で取得すると、「江戸に詳しすぎるタレント=お江戸ル(お江戸のアイドル?!)」として注目を集める。2011年には『TOKUGAWA15~徳川将軍15人の歴史がDEEPにわかる本~』(草思社)で作家デビュー。また、YouTubeチャンネル『ほーりーとお江戸、いいね!』を開設し、歴史系ユーチューバーとしても活躍。歴史の面白さ、江戸の魅力、日本の伝統文化の素晴らしさを発信し続けている。レギュラー番組はNHKラジオ第一『DJ日本史』など。