新・介護百人一首

出かけよう
杖がだめなら
車椅子
橋の向こうに
和菓子屋がある

大阪府渡辺廣之 68歳)

詞書

杖をついて出かけるのを億劫おっくうがるようになった高齢の母。かと言って、引きこもるのは良くありません。車椅子に乗せ、好物の和菓子を買いに連れて行きます。

感想コメントをいただきました

浜内千波(はまうち・ちなみ)

体が衰えていく母親の老いていく姿を認めながらも、何とか気持ちだけでもふるい立たせ、あの手この手を使い頑張ってほしいと願っている気持ちがよく伝わります。大好きな和菓子を食べようという目標に一緒に連れ出す前向きな気持ちにとても感動しました。

浜内千波(はまうち・ちなみ)

昭和30年生まれ。徳島県海陽町出身。大学卒業後、OLを経て岡松料理研究所へ入所。その後ファミリークッキングスクールを開校。雑誌や書籍をはじめ、テレビ、ラジオ、講演会、料理イベントで活躍。食材の味を生かした料理、野菜料理は特に定評がある。