ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、柳井嵩役の北村匠海さんから、第59回の振り返りをご紹介!


――飢餓状態で倒れて意識を失った嵩の前に、父・清(二宮和也)が現れました。北村さんにとっては待望の二宮さんとの共演でしたが、演じてみていかがしたか?

あのシーンは、微々たる変化ですが、僕は子どものころのような姿勢に変えていったんです。清さんの記憶は、幼少期の嵩と過ごしたものなので、そのころの嵩を清さんに見せられるといいかなと思って、こっそりと。最初は足を崩して座っていたのが、少しずつ体育座りにしていきました。しゃべっている雰囲気や、仰ぎ見る感じが、子どものころの嵩に似るといいなと思ったんです。それを何も言わずとも二宮さんがキャッチしてくれたのが、すごく印象的でした。

二宮さんが柳川(強)監督と話されている中で「嵩がどんどん子どもになっていくじゃないですか」と、さらっと言われていて。「バレてる」と思いました(笑)。
以前、二宮さんが「同じ属性にいるから、親子という設定がしっくりきた」(※二宮和也インタビュー)とおっしゃっていましたが、それを僕も同じように感じた共演シーンでしたね。
それと不思議なことに、清さんが寛(竹野内豊)さんと重なる瞬間もあったんですよ。

――どういったところにそれを感じられたのですか?

言葉の端々だったり、子どもに見せる愛情、人生に対する考え方だったり、思いをドンッと伝えてくれるところなどが、寛さんと重なって……。寛と清は、似て非なる存在だと思うんですけど、やっぱり兄弟だと感じて面白かったですね。2人とも嵩にとっての父親で、本当のお父さんは清さんですけれど、心のお父さんは寛さんという感覚がありました。