新・介護百人一首

とらさんと
違いふらりと
旅立てど
帰って来れぬ
父のあと追う

埼玉県松本尚樹 34歳)

詞書

寅さんはふらりと旅に出てまたふらりと自宅に戻って来ますが、義父はふらりと旅に出ることは出来ても、自宅に戻って来ることは出来ないのです。

感想コメントをいただきました

浜内千波(はまうち・ちなみ)

認知症の義父様の事を案じる毎日でしょうね。目を離すことが出来なくなることが多くなり、寅さんのような自由な旅人であれば戻ってこられるのにと希望も込めて例えられているのでしょうか。一時も目を離すことが出来ない状態で本当に大変な日々がお察し出来る内容です。

浜内千波(はまうち・ちなみ)

昭和30年生まれ。徳島県海陽町出身。大学卒業後、OLを経て岡松料理研究所へ入所。その後ファミリークッキングスクールを開校。雑誌や書籍をはじめ、テレビ、ラジオ、講演会、料理イベントで活躍。食材の味を生かした料理、野菜料理は特に定評がある。