第15弾:パラバレーボール(座位)×ハリガネサービス(原作:荒達哉)
初回放送
【アニメ本編】8月22日(月) BS1 午後9:45~9:50
【テーマ曲版】8月22日(月) BS1 午後9:50~9:55
※初回放送以降、BS1、総合テレビ、Eテレで【1分版】を含めて随時放送予定。これまでの「アニ×パラ~あなたのヒーローは誰ですか~」と同様にNHK for School 内の番組サイトで配信。
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「#NHKアニパラ」で、感想をつぶやこう!
☆アニメ制作の舞台裏とともに作品を楽しむ「アニ×パラ ワールド」も、8月末に放送予定!【詳細は、8月22日(月)に発表】
「ハリガネサービス」の作者・荒達哉が生みだしたキャラクターたちに声で命を吹き込んだのは、それぞれの分野で活躍している注目の出演者たちだ。
ことし10月から放送される連続テレビ小説「舞いあがれ!」に、主人公の岩倉舞(福原遥)が大学で出会う先輩・刈谷博文役で出演する高杉真宙。
現在Eテレで放送中のアニメ「アオアシ」で、主人公・アシトを熱演している大鈴功起。
話題作に数多く出演し、NHKではアニメ「ツルネ -風舞高校弓道部-」の山之内遼平役が記憶に新しい鈴木崚汰。
ほかに、小松昌平、田谷隼らが共演している。
高杉が演じているのは、日本代表チームのキャプテン・波田瞬。そして、大鈴は主人公である下平鉋を、鈴木は下平の高校のチームメートである松方一颯を担当している。
3人がアニメ作品で共演するのは今回が初めて。だが、アフレコ・スタジオではそれぞれの仕事について和気藹々と語り合うなど、積極的にコミュニケーションをとりながらアフレコに臨む。新型コロナウイルス感染予防対策として、3人の間は巨大なビニールカーテンで仕切られており、3人以外の出演者は別フロアでの収録となった。
スタジオには作者の荒も姿を見せ、アフレコ前に、登場するキャラクターの性格や自分の中にある声のイメージを説明する。出演者たちは、そのイメージを膨らませながら演技を行った。
俳優である高杉は、声だけの仕事の経験がさほど多くないものの、大鈴、鈴木と掛け合いをするうちに、すぐコツをつかんだ様子。音響監督の的確な指示を受けて、ぐんぐん声に感情がこもっていく。そのポテンシャルの高さは、経験豊富な鈴木が感嘆するほどで、アフレコは快調なペースで進行。予定していた収録時間をかなり余して、収録を終えた。
そんな3人に、今回の「アニ×パラ」に参加した感想や作品に対する印象を語ってもらった。
高杉真宙
アフレコは、(収録前に)ひとりで台本を呼んでいるときとは全然違うなという印象を持ちました。みなさんと一緒に作品を作り上げていく高揚感というか、みんなでスポーツをするような熱気とリンクして、楽しくやらせていただきました。演技の意識としては、波田は日本代表のキャプテンということで、下平たち高校生よりは声のトーンを低めに、大人っぽくしています。かつ、スポーツ選手らしく、さわやかに。作品の終盤に出てくるセリフひとつひとつに波田の競技への熱い思いが込められているので、そこを大事にしたいと思いました。
恥ずかしながら、僕はパラバレーボールのことを今回初めて知って、自分でもいろいろ調べてみたのですが、もっと早く出会えていればよかったと強く感じるほど、半端ないスピード感や頭脳的な戦略に感銘を受けましたね。
選手のみなさんは、腕の力だけで体を移動させるなど、自分ができる動きを磨きあげて、その先に進もうとしている……。自分にはとてもできる気がしないのですが、何かできないことがあっても『じゃあ、自分にできることは何だろう?』という考え方には、僕自身すごく共感を覚えました。普段の生活でも、たとえ何か失敗しても、次に何ができるのか、常に探そうとする姿勢が大事なんだろうなと思います。
視聴者の方にとって、この作品がパラバレーボールという競技の魅力を知っていただく機会になるよう願っています。
大鈴功起
下平役に選ばれて、率直にすごくうれしかったです! 「ハリガネサービス」は、全巻読みました。下平はサーブは一点特化していてめちゃくちゃすごいけれど、ほかは全然だめだったんですよね。それでも仲間たちに支えられながら、壁にぶつかりながら成長していくというのは、僕がすごく好きな主人公像で、(出演声優を選ぶ)オーディションに受かったと聞いたときは、ちょっと涙目になってしまったくらいです(笑)。収録の前に、荒先生から『下平はおとなしい子というよりは、バレーに対して幼稚なところがある感じ』とお聞きしたので、それを大事にしつつ、アキレス腱を切っても練習をやめないくらいバレーが大好きな気持ちを根底に置いて演じさせていただきました。下平の『えっ、サーブをブロックしていいの?』『おしりを(コートから)離しちゃいけないの?』といったセリフには、僕がパラバレーボールを初めて見たときの純粋な驚きを重ねています。
そして、仲間たちと一緒に試合を見るワクワク感や、突然コートに立つことになっても『僕にはやるべきことがあるんだ』と気づいてからの集中力を意識しました。
パラバレー以外のパラスポーツもそうですが、アスリートのみなさんは、僕には想像もできないくらい大変なことや苦労を経験されていると思うんです。その状況の中で、自分が全力で取り組めることを見つけ出して、努力を重ねて、突き詰めていく姿は本当にすてきで、敬服します。アスリートに限らず、今できることに全力で立ち向かっている人には勇気をもらえますし、自分ももっとがんばろうと思えます。
誰でももっと成長できる、自分の武器を伸ばすことでさらに強くなれるということが改めて感じられる作品です。ぜひご覧ください!
鈴木崚汰
同じスタジオで収録していた高杉さん、大鈴くんとは、アフレコの合間に雑談をしたりして、和気藹々とした雰囲気の中で、収録に臨みました。大鈴くんは同じ事務所の後輩なのですが、こうして現場で一緒になるのは初めて。高杉さんとも初めてなのですが、大鈴くんが会話の中心になって、高杉さんを話に引き入れて、みたいな。そういう人を引き寄せる力が彼にはあるなと、後輩ながら頼もしく感じました。僕が今回演じている松方は、セッターとしての実力があって、高校1年生ながらチームを引っ張っていくような司令塔で、人となりもすばらしくて、というキャラクター。相手のメンバーや戦術を的確に分析して、仲間に伝えるという重要な立ち位置にいます。
今回の作品でも説明ゼリフが多いので、その説明をしっかりと視聴者のみなさんに伝えるために、滑舌に気を配りながら、固有名詞などの部分を明瞭に、はっきりと聞こえるように強く意識してアフレコさせていただきました。下平はどちらかというと視聴者側の視点に立っているので、松方は下平に語りかけることによって視聴者に説明する、というイメージですね。
パラバレーボールを描いた作品に参加できて、僕自身も『こういうバレーボールの世界もあるんだ!』という新しい発見がありました。このパラバレーにしか出せない、熱量が強く描かれている作品だと感じています。「ハリガネサービス」という作品とパラバレーという競技が組み合わされたことで、いろんな相乗効果でそれぞれをより多くの方に知ってもらえるきっかけになればいいなと思っています。
(⇒次の記事では、注目のコラボによるテーマ曲を紹介!)