ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、柳井千尋役の中沢元紀さん!

――伯父の寛(竹野内豊)は嵩(北村匠海)・千尋兄弟に大きな影響を与えていますが、寛の言葉で特に印象に残っているものは?
「アンパンマンのマーチ」の歌詞にも通じる「何のために生まれて、何をしながら生きるのか」、それに続く「やりたいことが見つかるまで、必死にもがけ」という言葉ですね。このシーンの撮影では、竹野内さんに正面から、目を見ながらそう言われたので、全身に鳥肌が立つくらいでした。そこまで心に刺さるセリフを相手から言われたのは、今までの役者人生の中で初めての経験だったので、そこがいちばん胸に迫りました。
それは自分自身が置かれている、今の状況に“刺さった”のかもしれません。僕もデビューして3周年で、4年目がスタートして、今まで順調にやらせていただいてはいますが、その中で悩むこともあります。そういった悩みに対して「もがけ」という言葉がすごく刺さったこともあって、それがプラスされて、特に印象に残るセリフでした。

――その言葉は千尋の中にも残り続けると思うのですが、改めて寛は、千尋にとってどんな存在ですか?
いや、もう父です。育ての親ではありますけれど、僕自身が台本を読んでいて「うわぁ、このセリフ好きだな」というものが、ほとんどお父さんのセリフで……。二宮和也さんが演じていらっしゃる本当の父親・清のことを忘れていないにしても、育ての父親によって自分ができている、というか。難しいところではありますが、やはり父ですね。