いよいよスタートする「あんぱん」の放送を前に、3月10日(月)NHKホールにて『まもなく「あんぱん」!みんなで楽しむ愛と勇気の物語~連続テレビ小説「あんぱん」プレトークショー~』が行われた。

会場には約4倍という倍率をくぐりぬけ、観覧チケットを手にした2300人のファンが来場。ホール入り口に用意されたメッセージボードには「放送が楽しみ!」「半年間頑張ってください!」「今田美桜ちゃん大好きです」といった多くのファンからのメッセージが一面に貼られ、カウントダウンに盛り上がる様子も。

ステージには今田美桜(あさのぶ 役)、北村匠海(やなたかし 役)、河合優実(朝田らん 役)、原菜乃華(朝田メイコ 役)、中沢元紀(柳井千尋ちひろ 役)、阿部サダヲ(むら草吉そうきち 役)が登壇。MCは「あんぱん」の語りを担当するNHKの林田理沙アナウンサーが務めた。


作中でのアンパンマンはあの人がモデルだった

「アンパンマン」の生みの親、やなせたかしと妻の小松のぶをモデルに描く、夢を忘れなかった2人の愛と勇気の物語「あんぱん」。

まずはヒロイン・朝田のぶを演じる今田さんから役どころと撮影秘話が披露された。
「のぶはハチキン(男勝り)の女の子で、とにかく走っています。下駄げたで走るのは大変だったんですが、どんどん早くなって、撮影するスタッフさんが追い付けないくらいになりました(笑)」

やなせたかしのモデルとなる柳井嵩を演じる北村さんは、
「嵩は誰かのそばで手を差し伸べ、背中に手を添えてあげるような優しさを持っている人。幼少期は自分の逃げ場として絵を描き、それが自分の世界になっていきます。撮影時間以外もできるだけ鉛筆を触るようにしていました」と役作りについて披露。

阿部さん演じる屋村草吉は、のぶや嵩に「ヤムおんちゃん」と呼ばれ、ふたりの人生にも大きな影響を与えていくキーマンだが、役どころを聞かれると、
「お気づきの人もいるかもしれませんが……ヤムおんちゃん…ヤムおじさん…ジャムおじさん!!」と会場を大いに沸かせた。また、朝田家の次女、蘭子を演じる河合さんとは某ドラマでの共演が話題になったが、ステージ上で「あ、こんにちは」と挨拶する場面も。

その河合さんは、朝ドラ初登場。
「三姉妹の中では一番冷静でクールな役どころ。その中に秘められた蘭子なりの家族への思いや正義を大切にして演じています」と役への思いを語った。

原菜乃華さん演じる朝田家の三女・メイコは食べること、歌うことが大好き。それは物語の中でも重要な役割を持つ。

嵩の弟で柳井千尋を演じる中沢さんは、
「小さい頃から体が弱く、成長してからは文武両道の心の優しい青年に。北村匠海さんに『本当の兄弟みたい』と言われて、ものすごくうれしいです」と喜びを口にした。

実は、作中では、この千尋がアンパンマンのモデルになったという。
北村さんは「嵩にとって、千尋はずっとまぶしくて、すごく大きな存在になりました」と語った。


「パン食い競争」でプライベートの質問コーナー

プレトークショー後半では、パン食い競争のセットが登場。あんぱん型のカードがるされ、それぞれが引いたカードにはプライベートな質問が。林田アナウンサーから「必ず答えてくださいね」と言われ、出演者がザワつく場面も。

それぞれがカードを取り終え、
今田さんの質問カードには「このメンバーでやってみたいことは?」と書かれており、「本物のパン食い競争、本当にやりたいです」と回答。

北村さんは「今回のドラマで、いい意味で気になる出演者は」というカードを引き「二宮(和也)さんですね。嵩の父親役ですが。いろんな意味で気になります」とニヤリ。

ほか「ストレス解消は→実家で飼っている猫の写真を見る」(中沢さん)、「ハマっていることは→Siriとしりとり」(原さん)、「現場で流行はやっていることは→食堂の献立を食い入るように見ること」(河合さん)、とそれぞれ回答。阿部さんだけは本物のあんぱんを引き「好きなパンは?」という質問に「あんぱんです」と回答した。

また、朝田三姉妹への土佐ことばクイズコーナーも。
ドラマにたびたび登場する「たまるかー」という言葉。これは「すごいびっくり!」という意味で、原さんは「とても万能な言葉だと聞きました」と大正解。セリフにもたびたび出てくる「たまるかー」。ぜひお聞き逃しなく。

最後に、新キャストの発表が行われた。スクリーンに映し出されたのは八木やぎしんすけを演じる妻夫木聡さんのコメントVTR。嵩(北村匠海)が所属することになる小倉連隊の上等兵を演じることへの思いなどを語っていたが、VTRから飛び出して、なんとそのままステージに登場。

観客席からは大きな拍手と歓声が上がり、妻夫木さん本人も「あたたかく迎えていただき、ありがとうございます」とあんした。ここから「あんぱんメンバー」に加わることへの喜びと、撮影への期待、そして「思いやりの心がいっぱい詰まったドラマとなっています。見てくれた方々の心が少しでも温かくなれるよう、最後まで精一杯せいいっぱい演じたいと思っています」と意気込みを語った。

「あんぱん」はいよいよ、来週3月31日(月)よりスタート。ほいたらね(そしたらまたね)!


【あらすじ】
昭和のはじめ頃、高知の町中をものすごい勢いで走る少女がいました。「ハチキンおのぶ」ことあさのぶ(今田美桜)です。一方、幼い時に父を病気で亡くしたやなたかし(北村匠海)は、伯父の家に引き取られ、転校先の学校でのぶに出会います。
戦争の足音が近づく頃、女子師範学校に通うのぶ。やがて戦争が始まり、嵩は出征。嵩は弟・ひろを戦争で亡くし、のぶも最愛の人を亡くしました。
のぶは戦争で全ての価値観が変わり、「何が正しいかは自分で見極めなければならない」と高知の新聞社に女性初の記者として就職。戦後、嵩も新聞社に入社し、2人は同じ雑誌の担当に。
のぶは嵩に「あなたも後から来なさいよ。先に東京に行って待っているわ」と告げ、新聞社を辞め上京。のぶを追いかけ上京した嵩と、六畳一間のオンボロアパートでの生活が始まります。「どんな環境でも楽しめるこの人と一緒にいたい」と2人は結婚。「手のひらを太陽に」「アンパンマン」が世に出るのは、まだ先のことです――。

2025年度前期 連続テレビ小説「あんぱん」

3月31日(月)放送スタート
毎週月曜~土曜 総合 午前8:00~8:15ほか

作:中園ミホ
音楽:井筒昭雄
主題歌:RADWIMPS「賜物」
語り:林田理沙アナウンサー
出演:今田美桜、北村匠海、加瀬亮、江口のりこ、河合優実、原菜乃華、細田佳央太、高橋文哉、中沢元紀、大森元貴/二宮和也、戸田菜穂、浅田美代子、吉田鋼太郎/竹野内豊、阿部サダヲ、妻夫木聡、松嶋菜々子 ほか
制作統括:倉崎憲
プロデューサー:中村周祐、舩田遼介、川口俊介
演出:柳川強、橋爪紳一朗、野口雄大、佐原裕貴、尾崎達哉

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