それは、1本の電話から始まりました。会社員をしながら漫画を描いていた尼子のもとに、1本の電話が。音楽関係に疎い尼子でも存じ上げている有名な作曲家、馬飼野康二先生からでした。
「あなたの漫画、おもしろいので、アニメにしませんか?」
なんと返答したかも覚えていない。小学生向けの新聞の地味な終面漫画には、夢のようなお話だったから。
馬飼野先生は手作り感満載のプレゼン資料を作って、無名の漫画のアニメ化へ向け、いろいろな困難をラッセルしていってくださいました。
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写真提供/尼子騒兵衛
それから、なんと30年! まさかまさかの30シリーズ! 「親子で見てるよ」と、言ってくれていた友人は、いまや「孫と見てるよ」と手紙をくれます。
そして主題歌「勇気100%」は永遠の名曲として、子どもたちのみならず、大人たちも励まし、背中を押し続けてくれています。
戦国時代という、厳しいけれどパワーあふれる時代を、明るく、たくましく生き抜く忍たまたちが、見てくださっている皆様の心を明るくすることができているのであれば、ギャグ漫画家としては本望です。
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これからも、いつも前向きで明るく元気で胸に未来への希望を持っている、乱太郎たちにそのパワーで笑顔の花を咲かせていってもらいたいと願っております。
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あまこ・そうべえ
兵庫県出身。高校卒業後、会社勤めをしながら少女漫画誌への投稿を続けるとともに、大学の通信教育課程文学部史学科に入学。1986年に朝日小学生新聞で「落第忍者乱太郎」の連載を開始した。ほかに歴史に題材をとった『はむこ参る!』などを執筆。
兵庫県出身。高校卒業後、会社勤めをしながら少女漫画誌への投稿を続けるとともに、大学の通信教育課程文学部史学科に入学。1986年に朝日小学生新聞で「落第忍者乱太郎」の連載を開始した。ほかに歴史に題材をとった『はむこ参る!』などを執筆。
(NHKウィークリーステラ 2022年3月25日号より)