「深夜便のうた」は、大人が口ずさめる歌を「ラジオ深夜便」から発信しようと、2006年に始まりました。2か月に1曲、新曲をリスナーにお届けしています。2024年2~3月放送のうたは、宮沢和史さんが歌う「遠影」です。
「遠影」
歌:宮沢和史 with 藤巻亮太
作詞:宮沢和史、作曲:藤巻亮太・宮沢和史
宮沢和史さん メッセージ
学生時代、月曜から金曜までNHK-FMの「サウンドストリート」を聴き、そのあとの「クロスオーバーイレブン」を聴きながら布団に入る日々でした。
ラジオなので映像はありませんが、だからこそ、広く深く音楽の世界を体験し、さまざまなことを想像することができました。歌には朝には朝、夜には夜の響き方があります。深夜というのは実は音楽の役割が多い時間帯ですから、「深夜便のうた」のお話をいただいたとき、夜に響き、明日の朝がよい1日の始まりであることを期待させる歌を目指しました。
振り返っても過去は何も話してはくれないし、何も見せてはくれません。でも、自分が歩いてきた道に誇りを持って「今を美しく生きたい」――歌詞にはそんな思いを込めました。
曲は、同じ山梨県出身の藤巻亮太さんが書いてくれました。初めて聞いたとき、どこか懐かしく共有できる故郷の匂いを感じました。山梨県は自然が豊かなすばらしい場所です。この楽曲を聴いて山梨の風景、そして聴いてくださる皆様それぞれの故郷の風景と照らし合わせてみてください。
1966(昭和41)年山梨県甲府市生まれ。バンド「THE BOOM」のボーカリストとして’89(平成元)年にデビュー(2014年解散)。代表曲の一つである「島唄」はアルゼンチンでの大ヒット(2001年)をはじめ、国境を超えてカバーされている。作家としては、石川さゆり、KinKiKids、喜納昌吉、小泉今日子、友部正人、夏川りみ、MISIA、矢野顕子など、多くのミュージシャンに詞・曲を提供している。
取材・文/河上いつ子
(月刊誌『ラジオ深夜便 』2024年2月号より。本誌では「遠影」の歌詞もお読みいただけます)
「遠影」は、ラジオ深夜便の放送と、らじる★らじるの聴き逃しで聴くことができます。らじる★らじるの聴き逃しは、こちらから。
(2月から3月までの毎日、1時台「深夜便アーカイブス」の終盤で流れます)
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