連続テレビ小説「おかえりモネ」の舞台となった宮城県気仙沼市が11月19日、「ただいま、気仙沼」と題した観光プロモーションの発表会見を東京・有楽町の東京交通会館で開きました。今回のプロモーションに起用されたのはドラマで主人公の祖父を演じた藤竜也さんと、祖母役の竹下景子さん。会見ではおふたりが気仙沼への思いや魅力をたっぷりと語ってくれました。

藤さんは「気仙沼を散歩していたら、小さな川で鮭が遡上してましてね、感激しました。思わず、食べたい!って(笑)。漁港にずらっと並ぶ大型漁船の美しさも印象的です。映画祭で行ったカンヌにも豪華なボートが並んでいましたけど、負けていませんね」

「おかえりモネ」の舞台地・気仙沼への思いを語る藤竜也さん。

「一関と気仙沼を結ぶ大船渡線が古い単線で、両脇の木々の葉にこすられながら、ギシギシいってね。自分の歳と重ね合わせながら、がんばれ!って応援しながら乗るんですよ」

竹下さんは「東日本大震災で大変な被害にあわれましたが、それを乗り越えて今の姿があると思います」と話し、さらに「メカジキのことを“メカ”って呼ぶんですが、お刺身でいただくと、体の中に染み込んでいくんです。気仙沼は食べ物がおいしい!」

話が弾む藤竜也さんと竹下景子さん。

「本当にみなさん気さくで、“ホスピタリティー”のかたまりなんですね。訪れるたびに温かい気持ちになれる場所です」と笑顔で市の魅力をアピールしました。

会見では今回のプロモーションに使われるポスターも披露。気仙沼の冬の風物詩“あらし”と、市内の名所である浮見堂を歩くおふたりの姿が使われています。ポスターはJR東日本の主要駅をはじめ、観光関連施設などで掲示され、都営地下鉄の中吊りやJRの車内誌などにも広告を掲載するなど、大型のプロモーションが来年3月まで展開されます。

市の担当者である「おかえりモネプロジェクト推進室」の村上ただひろ室長は、「コロナ禍で地域の産業が大きな影響を受けており、今回のプロモーションを通じて少しでも街を元気にしていきたい。ぜひ、多くの方々に気仙沼を訪れていただき魅力に触れてほしい」とPR。

同市内では「おかえりモネ展」も開催中(2022年10月31日まで)。これからも、元気で魅力あふれる気仙沼に注目です!

取材・文:平岡大典(NHKサービスセンター)