日本史を熱く語るタレント・松村邦洋さんが、「戦国武将×地域の食」という異色の組み合わせのテーマでトークショーを行いました。場所は、徳川家康ゆかりの地、静岡県浜松市。
NHK財団が「とぴあ浜松農業協同組合」とともに企画・制作しました。
松村邦洋×松尾剛アナのトークで盛り上がる
浜松城近くで開催された食のイベント「JAとぴあ浜松農協祭」の特設ステージ前に、松村さんの歴史トークのファンをはじめ300人以上が集まりました。 松村さんは持ち前の日本史の知識と独自の視点でおしゃべり全開。聞き手は、NHKサンデースポーツのキャスターなどを務めた松尾剛アナウンサー、現在はNHK財団の所属です。
「苦労してる人が、最後は勝つんですよ。家康が苦労したのはこの浜松じゃないですかね。この浜松が育てて家康は天下をとったんじゃないかと。家康の家臣団の本多忠勝とかね、榊原康政とか、徳川の家臣団はみんなが一つになっているワンチームだから天下とったんじゃないですかね」
さらに得意のモノマネも飛び出します。かつて家康を演じた俳優・津川雅彦さんの口ぶりで「大事なのは身内にあらず、忠義の家臣と心得よ」
家康が親しまれている浜松ならではのトークに、会場は笑いと拍手で盛り上がりました。
家康ゆかりの地の特産品を、即興で食レポ
トークが始まって20分後、JAとぴあ浜松職員の山口徹さんがステージに登場し、家康の話題からつながる野菜をはじめ、“推し”の食材を紹介してくれました。家康が武田信玄に敗れた「三方ヶ原の戦い」はよく知られていますが、地元産で「三方原馬鈴薯」と呼ばれるジャガイモをまずはプレゼン、それを使ったコロッケを松村さんにすすめました。
コロッケを一口食べるなり、松村さんは「ホクホクとして、こんなに食べごたえのあるジャガイモはないですね。ほんとうまい」と絶賛。続いてはセロリ。浜松では「ちょっとおしゃれなフランス語読みでセルリー」と呼んでいることを山口さんが紹介し、松村さんが、そのまま生でかじり、さらにコンソメスープでベーコンとともに煮込んだものも食べ、スジが少なくて柔らかいことなどを食レポ。
最後に、静岡といえばミカンということで、香りや甘さについてトーク、「通販の番組みたい」と会場の笑いを誘いました。
観客びっくり 一分の早わざ「似顔絵」
ステージ上ではさらに、松村さんの特技、似顔絵も披露されました。観客にむけて家康にちなんだクイズを出題し、正解した人の似顔絵を描いてプレゼント。ひとりにつき1分ほどで描いてしまう早わざに、驚きの声があがりました。
トークショーは1時間。家康や食に加えて、浜松から生まれた産業などにも触れ、テンポの良いおしゃべりとモノマネで、楽しみながら、地域の魅力を味わえる場となりました。
これまでNHK財団は、大河ドラマや連続テレビ小説を紹介する展示や、各地の市民会館などでお笑い芸人と市民が共演する「宝くじふるさとワクワク劇場」などを制作してきました。蓄積されたノウハウやタレントの皆さんとのつながり、そこに今回は、地元JAの皆さんとのコラボレーションでショーが実現しました。
NHK 財団では、地域ゆかりの歴史上の人物と食にまつわるトークショーを全国で展開していきたいと考えていますので、ご興味のある各地JAをはじめ地域の皆さん、お気軽にご連絡ください。
(取材・文/NHK財団 展開・広報事業部 山本雅士)