コンセプトは「その国に、その街にちょこっとだけ住んでみる」。
つい、詰め込みすぎな旅をしがちな日本人に「暮らすように旅をする」という新しい旅のスタイルを提案する番組「チョイ住み」。

年齢も職業も異なる2人が異国の地で初対面。ホテルではなくアパートでの共同生活を行い、日用品を買い、食事を作り、地元の人たちとの交流を楽しむ。
今回の舞台はフランスのマルセイユ。ヨーロッパの玄関口として栄えた港町で、来年のパリ・オリンピック聖火リレーの出発地だ。


【今回の旅人は…】

人気急上昇中の若手俳優、日向亘と戦場カメラマン、渡部陽一。

日向は、17歳で「仮面ライダーリバイス」のライダー役に抜擢され、話題のテレビドラマに立て続けに出演する今最も勢いのある若手俳優の1人だ。現在放送中の大河ドラマ「どうする家康」では、真田信繁を演じている。そんな日向は、自らを「おしゃべり大好きモンスター」と称するほど、明るく社交的な性格。「マルセイユで知り合いをたくさんつくって、また帰ってきたいと思える場所にする」と意気込む。

そんな日向と一緒に旅をするのは、スローすぎる語り口が、バラエティー番組などでも人気の渡部陽一。本業は30年にわたって世界の紛争地を撮影してきた現役の戦場カメラマンだ。
渡部が仕事で訪れるのは紛争地ばかり、今回、リゾート地でもある南仏、マルセイユに心を弾ませる。マルセイユは、「全世界の集会所」と言われるほど古くからヨーロッパの玄関口として発展し、世界中の民族が移り住んできた移民の街。渡部はそんなマルセイユで「リゾート気分を味わいながらも、様々な国にルーツを持つ人々がどのように暮らしているのか肌で感じてみたい」と目標を掲げる。


【旅のあらすじ】

一足先にマルセイユに到着した日向は、絶景を望めるアパートに大興奮。早速、街に繰り出すが、言葉が通じず、ハプニングの連続。初日にしてアウェー感を抱き、意気消沈。

2日目に渡部が合流し、共同生活がスタート。
2人はマルセイユ名物の「ブイヤベース」を自炊で作ることを計画。魚市場でレシピを聞き、試行錯誤しながら料理する。そして、完成させた「ブイヤベース」を評価してもらおうと市場の店員や客に振る舞う。果たして地元の人たちの反応は?

また、日向は、地元の人たちと気さくに挨拶を交わしてコミュニケーションをとる渡部と行動を共にするうちに、自らも「ボンジュール(こんにちは)」と積極的に挨拶をするようになる。
すると、奇跡的な出会いがどんどんと舞い込み、旅は思わぬ方向へと動き出す。ハプニング満載、珍道中の末にたどり着いた2人の感動的な旅に目が離せない。


出演者からのコメント

日向亘(19)・俳優

今回の旅先がフランスのマルセイユと聞いて、調べたら景観がとても美しく、海がきれいな場所で…僕は群馬県出身なんですが、いわゆる「海なし県」なので海への憧れが強くて、こんな素敵なところに行かせてもらえるんだとワクワクが止まらなかったです。

出発前は、とても楽しみだったのですが、実際に行ってみると、空港から宿までも自力で行かなければならないし、スタッフさんも本当に助けてくれない。言葉も通じなければ、何もかもが初めての経験だらけで、正直、初日で心が折れそうでした。旅のお相手も現地で会うまでは誰か知らなくて、2日目に部屋にやってきたのは渡部陽一さん。全然想像すらしてなかったのでびっくりしました。それから共同生活が始まったのですが、渡部さんのギャップに驚きました。バラエティー番組などで拝見していたユニークな面だけではなく、人間味があって、優しくて、頼れて、なにより格好よくて…渡部さん、いや「ようちゃん」のおかげで、充実した日々を送れました。

そして、多くの地元の人々との出会いがありました。奇跡のような出会いも。どんな出会いだったかは、是非番組をご覧ください!
10代最後の年にこんな貴重な経験ができたことは僕の人生の中で、貴重な財産と
なりました!


渡部陽一(51)・戦場カメラマン

今回、「チョイ住み」の話をいただいた時は、無性にワクワクしました。
カメラマンになるきっかけにもなったバックパッカー時代の、手探りだった時間がもう一度、自分の中に膨らんでくるような、青春の門がまた開くような…そんな感覚があって興奮しました。

まして旅先は、南仏のマルセイユ。僕が普段行くのは紛争地ばかりなので、リゾート地に憧れていたんです。マルセイユは、リゾートの雰囲気もありながら、地中海の文化が、入ってきて、ギューッと凝縮されてる街。そんなイメージがあって、以前から行ってみたかった街でした。そして、実際に1週間、暮らした訳なんですが、現地の人との素敵な出会いが沢山あって、表層的ではなく、マルセイユのリアルな暮らしに触れられた感覚があります。

あと旅のパートナーの「ひゅうちゃん(日向くん)」が素敵でした。「人ってこんなに笑うんだ」…って思ったし、明るくて元気で、毎日が楽しかったです。ひゅうちゃんの飾らない魅力と、どんどん成長していく姿を間近で見て、僕自身もいろいろな気づきがありました。
控えめに言って「チョイ住み」って最高ですね。


ディレクターからのコメント 影嶋裕一
今回の「チョイ住み」を一言で表すと「出会いのチョイ住み」です。
出演者同士の「出会い」、地元の人たちの「出会い」。それが凝縮された旅だったと思います。

視聴者の方から、この番組の魅力の1つとして、旅人の組み合わせの妙を挙げていただくことがあります。出演者選びで重要視しているのは、お互い、今回の旅がなければ一生出会わなかったであろう組み合わせ。そして、世代の違いはもちろん、経験してきたことや、性格、価値観が異なる方にオファーするようにしています。なんとなく想像できる2人ではなく、どうなるか全く読めない2人…そこを大事にしています。その方がある種の化学反応が生まれやすく、互いの今後の人生の糧になるものが多いと思うからです。そういう意味では、今回の出演者の「出会い」もまた、よい化学反応が起こったと思います。

この2人だったからこそ生まれた地元の人たちとの「奇跡的な出会い」。そして、出会いの連鎖によって生じる旅人それぞれの気づきや変化にぜひ注目ください。