キャシー中島さんはハワイ生まれの横浜育ちで、今年71歳。芸能生活とキルト作家としての活動は、ともに50年以上になります。キルトの魅力と、家族と歩む日々について伺いました。
聞き手/遠田恵子


幼いころに覚えた縫う楽しさ

――そもそもキャシーさんとキルトの出会いは、どういうきっかけだったんですか。

キャシー 小さいころ、祖母の家に預けられることが多かったんです。そばにいるおばちゃんたちと一緒に、私も遊びながらはぎれを縫うようになって。縫うことがとっても楽しく感じたんです。(中略)

子どもたちに捧げるキルト

――キャシーさんは俳優の勝野洋さんとご結婚され、3人のお子さんを育てられました。長女が七奈美さん、そして次女が雅奈恵さん、そしてEテレの「すてきにハンドメイド」の司会をしている長男の洋輔さん。けれど七奈美さんとは、とても悲しいお別れをされたそうですね。

キャシー ええ、七奈美の結婚式の1週間後ぐらいから、ちょっと咳がひどいねなんて言っていたら、新婚旅行から帰ってきても咳が止まらず、診断の結果、肺がんだと分かったんです。それも小細胞肺がんで、手術ができないと言われました。そして結婚した翌年、2009年の7月7日に亡くなりました。29歳でした。

――あまりにも若すぎます。

キャシー 亡くなったときは、もう本当にこの世が終わったかと思うぐらいだったんですけど。ある日“このままじゃいけない”と思って。このまま私が落ち込んで具合が悪くなったりしたら、それは七奈美が望むことじゃないと。……
※この記事は 2023年5月18日放送「喜びも悲しみもキルトとともに」を再構成したものです。

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