「ラジオ深夜便」アンカーのエッセーを「ステラnet」でも。今回は芳野潔アンカー。

最新のエッセーは月刊誌『ラジオ深夜便』7月号で。

表題の曲は、柏原芳恵さんのヒット曲です。作詞・作曲はシンガー・ソングライターの中島みゆきさん。柏原さんはこの曲で「紅白歌合戦」初出場を果たしました。当時皇太子だった天皇陛下が柏原さんのファンと発言してコンサートを鑑賞されたことは、大きなニュースになりました。

卒業ソングとしても定番になったこの曲。発売された1983年、私はNHKに入局しました。それから40年。今年4月でサラリーマン生活から卒業になります。これからどんな暮らしが待っているのか。楽しみでもありますが、不安の方が大きくなっています。不安に思っていることのひとつが、定年後の趣味です。自営業など定年がない方には申し訳ありませんが、これといった趣味がない私にとっては切実な思いなのです。

私の周りには、自由に使えるようになった時間を趣味に費やしている先輩が大勢います。マラソンやスポーツジム、旅行や料理、絵画や家庭菜園などなど。自分の趣味の魅力を語り、誘ってくれる先輩もいるのですが、どれも今ひとつ食指が動きません。書店の棚やネット上には、定年後の趣味の選び方についての指南があふれています。定年後、何を趣味にしたらよいか悩んでいるサラリーマンの多いことが分かります。

そこで、これまで興味を持ったことを思い出してみることにしました。切手収集、プラモデル作り、ギター演奏、音楽鑑賞、マージャン、ゴルフ……。この中からこれからも続けていきたいと思うものは……。ギターとゴルフでしょうか。せっかくなので習い直してみようかとも。「大人のギター教室」や「シニアのためのゴルフレッスン」などもあるようですから。

音楽鑑賞――これは今でも最も熱中している趣味です。今年度も引き続き「ラジオ深夜便」のアンカーを担当しています。午前2時台と3時台の音楽コーナー。趣味全開でお送りしていきますので、よかったらおつき合いください。

(よしの・きよし 第1・3水曜担当)

※この記事は、月刊誌『ラジオ深夜便』2023年5月号に掲載されたものです。

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