NHKが2022年度から展開している、子どもや若者の幸せについて考えるプロジェクト「君の声が聴きたい」若い世代の願いや不安をいま、大人が受け止め、必要な施策を講じることが必要ではという思いからスタートしたプロジェクトだ。

NHKでは、5月5日こどもの日から12日までの8日間、プロジェクトを展開。NHKスペシャルをはじめ、およそ50の番組が総力をあげて子どもや若者の幸せについて考える。内村光良や広瀬アリス、松村北斗など、豪華なプロジェクトメンバーが、さまざまな番組に出演し、幸せのヒントを視聴者とともに探していく。

4月6日、「2023 君の声が聴きたい」プロジェクトの記者会見がNHK放送センター(東京・渋谷)で行われ、内村光良、広瀬アリス、松村北斗、青井実アナウンサーが出席。番組の見どころについて語った。


内村 去年に引き続き担当することになりました、内村です。若い子、子どもたちの声を聞くことは、とても刺激になったので、今年もぜひやらせてくださいと。松村くん、アリスさんという心強いメンバーと楽しくやれたらと思っています。

広瀬 私も即答で、ぜひ参加させていただきたいとお伝えしました。というのも、子どもたちの意見を聞く機会がなかなかないので、話を聞きたいなと思いましたし、彼らがどういったことを見て、感じて、生活しているのか、知っておきたいなと思います。

松村 Eテレ「バリューの真実」という、10代の声に寄り添う番組に、SixTONESで出演させていただいていますが、若い世代がうまく言えなかった声を共有しあえる場所を作ることってすごく大事だと感じていました。なので、今回のプロジェクトに参加するにあたり、責任と期待を感じています。

▶皆さんがご出演されるそれぞれの番組の見どころを教えてください。

内村 「LIFE!」(5/5金曜 よる9時30分~)は、いろんな方とのコラボもありますが、若い世代から寄せられた川柳をもとにしたコントを行っています。そして、川柳を送ってくれた方にリモートで出演いただくトークコーナーをありますので、ぜひたのしみにしていただけたら!

松村 「バリューの真実」(5/9火曜 よる7時~)では、ふだんは「ガトーショコラの作り方を知りたい!」といった思いに応える番組なんですが、今回は深い悩みの方に目を向けたものになります。本当は気になっていたけど、目を背けていたことなども取り上げています。その悩みに寄り添い、心が少し軽くなるような内容になっていると思います。

広瀬 私が司会を務める「LIVE!君の声が聴きたい」(5/12金曜 よる10時~※生放送)は、出演するアーティストさんが全部決まってはいませんが、今の若い子たちの背中を押す、心に刺さるアーティストさんがたくさん出るので、ぜひ見ていただきたいです。

▶学生時代、悩みを解決するために、何かされたことはありますか?

内村 自分は何も乗り越えてこなかったような気もしますけどね。失恋したときは、ただただ歯を食いしばって乗り越えてます。そして、両親が寛大で、「映画関係の仕事につきたい」と言ったとき、「酒屋の後を継げ」とかも言わずに送り出してくれたのはラッキーだったかなと思います。乗り越えたというより、親が送り出してくれたことに感謝しております。

松村 学生時代は、夢を追いかけることへの気持ちがすごく強い時期でしたが、将来に対する漠然とした不安もありました。「本当にこの職業を続けていいのかな」という……。逆にもう何も手につかなくなってきた分、当時はとりあえず先のことよりも、目の前の頑張るべきことを探すことが、エネルギーになっていたような気がしますね。

広瀬 私は、友達関係で悩んでいた時期が1年くらいありましたが、親に話していました。友達のように何でも話せる関係性だったので、すごく助けてもらったなって思います。「学校に行きたくない」って言っても、「行ってきなさい!」って、背中を朝押されて無理矢理行かされたこともありましたが(笑)、今となっては、ありがたかったなと思います。強くなれましたね。

青井 私は、けんかした後の仲直りの仕方がわからなくて、どうやったら仲直りできるんだろうと、小学生のときに悩んでいました。今回のプロジェクトで、そういう声があったら、何かアドバイスできればと思います。

▶人間関係以外で、自分の心を奮い立たせてくれたものがあれば教えてください。

内村 音楽に助けられていましたね。失恋したときは、『いとしのエリー』に助けられました。泣きながら聞いてましたね。元気がでないときは『ロッキー』のテーマをかけていました。

松村 僕は、TEAM NACSさんのたぎる舞台をよく観ていて。理不尽に𠮟られたときなど、「俺はこんなに興奮するものを知っているけど、あいつらにはわからないんだ」みたいな変な盛り上がり方をしていました(笑)。ちょっと伝わりづらいかもしれないですけれど、そんなふうにエネルギーをたくわえていましたね。

広瀬 私は、好きな映画のサウンドトラックを一日中ずっと聴いていたり、ちょっとグロテスクな漫画を読んだりして(笑)、一回現実から逃げることをしていました。抱えている悩みから、いったん頭をリセットしていましたね。


子どもや若い世代をとりまく「心」「家族」「学校」「社会」の4つのテーマと向き合い、彼らの声に耳を傾ける、「君の声が聴きたい」プロジェクト。幸せのヒントを一緒に考えてみませんか。