紫式部を主人公に、変わりゆく世を自らの才能と努力で生き抜く姿を描く、2024年の大河ドラマ「光る君へ」。

主人公・紫式部/まひろを演じるのは、吉高由里子。そして紫式部の生涯のソウルメイト・藤原道長役は柄本佑に決定!

▼吉高由里子さん、柄本佑さんのコメントはこちらから
https://steranet.jp/articles/-/1102

今回、制作統括の内田ゆきチーフ・プロデューサーが、柄本佑さんの選定理由や気になるラブシーンなどについて語った。


◆藤原道長役 発表にあたって
制作統括 内田ゆき

日本文学史上希代の女性小説家、紫式部のあふれる思いは、運命的な絆でつながる、ある男性に向かっていた。それが平安貴族のトップオブザトップ・藤原道長!というのが、このたびの私たち制作陣の思うところです。心の奥底では求めあいつつも、数奇な運命にもてあそばれるまひろ(紫式部)と道長。一人は文学史上にさん然と輝く作品を残し、一人は政治権力の階段を上りつめることになります。

私たちの道長は、最初から野心にあふれたやり手の政治家だったわけではありません。のんびり育ったフツーの青年が、運命に導かれるかのようにのしあがり、成熟した魅力のある男となっていく。その時々の年齢で、さまざまな表情を見せる道長に、確かな演技力と多彩な魅力を持つ柄本佑さんをお迎えできました。女性の心をどうしても離れない男性を演じていただくことに、期待が膨らみます。

折々の道長との関係に、時に突き動かされ、時にじっと思いを胸に秘めながら、人生をつかみとっていくまひろ。吉高由里子さんと柄本佑さんの“化学反応”の連続に、どうぞご期待ください。


——柄本佑さんの選定理由について

人気、実力のある俳優がたくさんいる中から、どなたにお願いするか、脚本の大石静さん、演出チームと話をしました。ある種の生々しさを感じられ、アイドル的な美しさではなく、いろんな場面でさまざまな魅力が見える方に、ぜひお願いしたいと。そういうことだったら、柄本佑さんしかいないなと。大石さんも「彼だったら絶対に信頼がおける」とおっしゃって。柄本さんは、女性に“ワクワク”ではなく、“ザワザワ”させるものを持っている俳優さん。なぜか、1週間もその人のことをなんか考えてしまうような——。そんな男性像を描きたいと思い、今回お願いをしました。

——大石さんは「平安時代の驚くようなセックス&バイオレンスを描きたい」と話されていましたが、ラブシーンについてはどう考えていますか。

日曜日の夜に家族で見ていただきたいこともあり、ラブシーンをあらわに描くことを目的とはしません。ただ、大石さんも「セックス&バイオレンス」とおっしゃっていたように、武士が頭角を現す前の時代だからこその、情念や衝動といったものを、映像で見てわかるようにできればなと思っています。

また「光る君へ」は大河ドラマ史上、2番目に古い時代を扱います。すごく遠い時代のことだと私たちも思っていましたが、調べてみると、今を生きる人たちが身近に感じられる要素をたくさん持っていました。ですから決して“絵巻物の世界”ではなく、見る人が、心を寄り添わせて楽しんでもらえる作品にしたいと思います。

…1番古い時代を扱ったのは、平安時代中期を描いた「風と雲と虹と」(1976年放送)。

——紫式部(まひろ)、藤原道長以外で、メインキャラクターとして考えている人物は?

ポイントとなるのは天皇です。この時代の天皇は、貴族たちと緊張、協力関係もあったようで、キーパーソンのひとつになると思います。そのほか、清少納言や道長の妻や娘といった、平安時代の女性たちもメインどころです。大石静さんが、愛情をもって、こまやかに、面白い女性たちとして描いてくださると思いますので、ぜひ期待していただければと思います。

2024年 大河ドラマ「光る君へ」
【放送予定】2024年1月〜
【作】大石 静
【スタッフ】
制作統括:内田ゆき、松園武大
演出:中島由貴、佐々木善春、中泉 慧、黛りんたろう ほか