新・介護百人一首

ケアとは
ゲルマン語にて
愛という
言葉がもとと
知りてうれしき

千葉県髙田勇 94歳)

詞書

介護にも必要なものは愛です。

感想コメントをいただきました

茂木健一郎(もぎ・けんいちろう)

「ケア」が「ゲルマン語」で「愛」という言葉がもとであるという発見の驚き、よろこびから、介護に必要なものは愛であるという認識に至る、心の宝石のような歌です。人生をゆたかに彩るものは気づきであり、人と人との関係を豊かにするものは愛であり他人を想う気持ちである。人生を彩るさまざまな心の働き、感情が並んで、まるで「お花畑」のような素敵な風景が心の中に浮かんできます。

茂木健一郎(もぎ・けんいちろう)

1962年、東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、同大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究。文芸評論、美術評論などにも取り組む。NHKでは、〈プロフェッショナル 仕事の流儀〉キャスターほか、多くの番組に出演。