新・介護百人一首

庭いっぱいの
洗濯物が
消え去りぬ
冬に耐えきし
父は逝きたり

山口県砂田京子 74歳)

詞書

介護度が進むにつれ、洗い物も増え、干し場がいつも塞がっていた。逝ってしまうと急に洗い物が無くなり、脱力して、うそのような日々となった。寒い日のたくさんの洗い物に困ることが多かった。