新・介護百人一首

炎天へ
ぎだしてゆく
車椅子
ゼブラゾーンの
き分け

大分県木村弘治 75歳)

詞書

横断歩道を車いすで渡っている時、人がよけてくれない中をかき分けていく様子。炎天と人の目にやり切れぬ思い。それでも生きる。

感想コメントをいただきました

畠山智之(はたけやま・さとし)

高齢の方からも、同じような嘆きを聞きました。電車のドア付近。手すりに寄りかかり、スマホ片手に、かたくなに動こうとしない人!。そこの手すりは、あなたの体を支えるものでは無く、足腰の弱い人たちが、掴んで乗り降りするためのものなのに...。自分のことだけで精一杯なのか、それとも、他人への思いやりなど、そもそも関心無いのか...。今の社会に文句の一つも言いたくなるけれど、それでも前に進まなきゃ!

畠山智之(はたけやま・さとし)

アナウンサー。NHK放送研修センター所属。大阪府出身。「おはよう日本」「ニュース7」など、数多くの報道番組でキャスターを担当。自ら取材し、自分の言葉で語る姿勢を信条とする。現在「マイあさ!」(ラジオ第1)キャスター。