新・介護百人一首

通院に
同伴される
恥ずかしさ
苛立いらだつ我を
包み込む母

鹿児島県岩城正英 44歳)

詞書

麻痺まひのある体と付き合って四十四年。公共交通機関の外出が困難なので、通院には母に同伴してもらうが、周囲の目が気になり、いらだってしまう。そんな自分を母は愛情と優しさで包み込んでくれる。

感想コメントをいただきました

asaco(あさこ)

いいんです、甘えて。母とはいつどんなときだってわが子がかわいくて、そして心配なのです。と、胸張って言うわたしは筆者と同級生…。たしかに、わが子にはいくらでも甘えて欲しいと思う反面、自分が母に素直に甘えられるかと言えばそうでもない。とはいえ、筆者のいらだちも、実はすごく感謝していることも、お母さんはすべて受け止めているのではないでしょうか。むしろ、日々息子と一緒に外出できる喜びを噛み締めているはず。

asaco(あさこ)

モデル・1978年静岡県浜松市生まれ。2男2女のママ(14歳、12歳、8歳、4歳)。モデルとして雑誌、webやCMなどに出演。夫婦で手がけるフードユニットkatarite(語り手)や、子育てにまつわるコラム執筆など多方面で活動中。2022年よりNPO法人neomuraの広報にも携わる。