国宝・彦根城は四百年の歴史を有する古城で、城下には江戸時代の街並みが多く残っています。寺村リポーターがカメラを携え、近所の〝お散歩コース〞を案内します。

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石田三成も居城とした佐和山城跡から市内と琵琶湖を一望。

琵琶湖の東岸に位置する彦根市は、国宝・彦根城の城下町。江戸時代の趣あるスポットがたくさんあります。

藩主・井伊家の船を復元した屋形船で堀を巡る。木の橋や石垣の中を進めば、いつしか江戸時代にタイムスリップ。
道が屈曲した「七曲がり」。伝統産業の仏壇店が並ぶ。

琵琶湖の水を利用した堀沿いには、なおすけが若き日を過ごした屋敷・うもれぎのがあり、しばし歩いて京橋を渡ると江戸時代の彦根を模した夢京橋キャッスルロード。その先の狭い路地には足軽組屋敷が点在し、当時の町割りを今に伝えています。

井伊直弼が若き不遇の時代、修練に励んだという埋木舎。
白漆喰(しっくい)に黒の真壁(しんかべ)造りの伝統的家屋を模した夢京橋キャッスルロード。
細い路地が入り組んだ町割りに、旧彦根藩足軽組屋敷が点在。写真は旧磯島家住宅。

カメラを片手にそぞろ歩けば、四百年の間、城下に時を告げてきたほうしょうが鳴り響き、気分はすっかり江戸の町人のよう。ここには彦根市民ご自慢の〝時空を超えた散歩道〞が広がっているのです。


 

寺村 邦子 (てらむら くにこ)

ピアノ講師。「世界一長い音楽会」「世界で最も参加者が多いかくれんぼ」など、12個の世界記録を持つ。「日本列島くらしのたより」に出演中。

(月刊誌『ラジオ深夜便』2022年10月号より)

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