連続テレビ小説「ちむどんどん」で、宮沢氷魚さんが演じるのは、幼少期、沖縄でのぶ(黒島結菜)たちと知り合い、今は東京で新聞記者として働く和彦。役どころとともに、いままさに気になる暢子との関係性についてお聞きしました。

「ちむどんどん」は転機となる作品

“朝ドラ”にレギュラー出演することがひとつの大きな目標だったので、「ちむどんどん」の出演が決まったときは本当にうれしかったです。これからの役者人生において、大きなターニングポイントになる作品とも感じました。脚本を読んだときも、1話の中でいろいろな人物の成長を感じられるすてきな物語だと思い、役への気合がより一層入りましたね。

私が演じる和彦は、不器用ながらも自分の思いをまっすぐに熱くぶつけていく人物。ときには失敗もするけれど、めげずに突き進んでいきます。ミスをはねのけ、記者として大きく成長する姿を今後も見せていきたいです。

また和彦は、多感な少年時代のひとときを沖縄で過ごしました。この沖縄での生活は、和彦に大きな影響を与えています。特に、父・史彦(戸次重幸)が果たそうとしていた、沖縄の風土・文化をまとめた本の出版は、和彦にとっても夢のひとつとなっています。

和彦は、民俗学者である父・史彦からの影響を大きく受けている。

今後、和彦がどんな形で、父の思いを果たそうとするのか、ご注目いただけるとうれしいです。


暢子と和彦、2人の絶妙なバランス

今作のヒロイン・暢子は、和彦にとって、一緒にいるだけで笑顔になれる、太陽のような存在。大きなイベントがなくても、ご飯を食べたり、料理をする姿を見たりするだけで、心がふっと温まるんだと思います。

2人のバランスがすごくいいんですよ。比較的冷静な和彦と、すごく明るい暢子。そして夢に向かって突き進む姿に、互いに刺激をもらいながら、日々切磋琢磨している。暢子のそばにいたいという思いが和彦の中でどんどん強くなっているのを感じますね。

沖縄にいたときも、一緒にいると落ち着く存在が暢子だったのかなと想像します。僕自身、幼いころに仲良くしていたけど、その後会わない期間が長く続いた人がいるんです。ふとした瞬間にその人のことを思い出したりするんですよね。和彦と暢子もそういった関係性なのかなと。だから久しぶりに再会しても、当時の関係性にすぐ戻れたんだと思いますね。


和彦の心情の変化をどう演じる?

和彦の同僚で恋人の愛(飯豊まりえ)は、パリでファッションの記者として活躍したいという大きな夢を追っている魅力的な女性です。

その愛や暢子とのシーンにおいて、和彦の心の変化の演じ方はとても難しく、演じようによっては和彦が自己中心的でひどい人物に見えてしまう。ただ、変に考えすぎて、演じる前にプランをいろいろ立ててしまうのも違うなと。和彦は、事前に計画を立てて行動するというよりは、自分の心が動いた瞬間に行動に移すタイプですので。不器用ながらも純粋無垢な和彦をしっかり表現できたらと思います。

「ちむどんどん」の物語は、いい意味で裏切られるような部分もあり、いつもワクワクしながら台本を読んでいます。これからのストーリーとともに、ぜひ今後の和彦にも注目いただけたらうれしく思います。

[スペシャルクエスチョン]
宮沢さんが“ちむどんどん”することは?

旅行が好きで、国内はもちろん海外に行くのもすごく好き。海外旅行に行く前日の夜は、寝られないくらい。旅の前日はとくに“ちむどんどん”します。ただ今はなかなか気軽に行けないので、仕事で新幹線や飛行機に乗るときにも“ちむどんどん”しますね(笑)。