こんにちは、はじめまして。「みんなの子育て☆深夜便」に関するコラムを担当させていただくことになりました、asacoといいます。
まずは簡単に自己紹介を。ふだんはモデルをしたり、「katarite(語り手)」という名で夫とフードのお仕事をしたり、子育てにまつわるコラムを執筆したり。それから最近、自分の住む地域を盛り上げるための活動にも積極的に関わるようになりました。
子どもは4人。気づいたら一番上の娘・りねんは中学3年生になって、今年ついに受験生です(初めてのことで本人よりわたしの方がハラハラしている……)。それから、野球と大相撲をこよなく愛する息子・ざいざい(中学1年生)、将来パティシエを夢みるしっかり者のすいちゃん(小学3年生)、はたらく車と電車に夢中なかぜおくん(4歳)。それから、かぞくのだれよりも自由奔放な夫の政治くんと日々騒がしく暮らしております。
ちなみに、4人も子どもがいるのだから、さぞかし子どもが好きで子育ても手慣れたものなんだろうと思われるかもしれませんが、決してそんなことはなく……。さかのぼること14年前、まだ周りにママのお友だちもほぼいなくて、一人ぽつんと母になったわたし。お産を終えて産院でちいさな赤ちゃんと初めて過ごしたその夜、「もしかして、わたしは大変なことをしてしまったのかもしれない」とものすごい不安に襲われたのを今でもよく覚えています。
慣れない授乳、泣き止まない赤ちゃん、眠れない夜。楽しかった妊娠期とは打って変わって、なんて忙しいんだ母親って。いつしか出産をゴールのように思い込んでいたわたしは、母になってやっと気づいたのでした。違う、ここからがスタートなんだ……。
そんなわたしも、紆余曲折を経て今では4人の母。子育ての経験を重ねて多少は打たれ強くはなったものの、いまだに思わずため息がでたり、泣きたくなるような日も多々あります。ただ一つ、あのころと違うのは“正解を求めなくなった”こと。分からないことがあるとネット検索したり育児書を読んでみたり、「どうするべき」をいつも追っていたのが、わが子でさえ4人が4人とも違うことに気づいて「わたしらしい子育てでいいんだ」と思えてから心がフッと軽くなりました。
つまり、この場所でのわたしの使命は、14年という子育て歴を引っさげて、今まさに育児奮闘中で四苦八苦しているパパママさんたちの肩の力をゆるっと緩めることだと思っています。そんなに肩肘張らなくても大丈夫! どうぞ、おつきあいのほどよろしくお願いします。
「コロナ禍3年目の春 みんなどうしてる?」
さて、4/28(木)、29(金)のみんなの子育て☆深夜便「子育てリアルトーク」では、脳科学者の瀧靖之さんと、作家・劇作家の本谷有希子さんをゲストにお迎えしてさまざまなトークが繰り広げられました。
テーマは「コロナ禍3年目の春 みんなどうしてる?」
わたしも自分ごとのように拝聴し、たくさんの発見や気づきがありました。
中でも、思わず「え!?」と声が出るくらい衝撃だったのが、番組に寄せられたリスナーさんからのとあるメッセージ。その方は5か月の赤ちゃんのママで、まさにコロナ禍育児まっただ中。
夫は仕事で家にいなくて、親も離れた地域で暮らしていて近くに頼る人がおらず、コロナで子育て支援センターも開いていない。気分転換に外出したくても、まだマスクもつけられない5か月のわが子を外に連れ出すのも怖くて、なんと予防接種以外は出かけていないというのです。
なぬーーーー!!!ですよね。。。
2児の母である本谷さんも、思わず言葉を失っているのが印象的でした。ただでさえ右も左も分からずツラいその時期に、赤ちゃんと2人で引きこもらなくていけないだなんて……。
パパである瀧さんからもご指摘ありましたが、「外で仕事してる方がよっぽど気分転換ができるし、子どもと接するのはしあわせではあるけれど、やっぱり24時間ともなるとどうしてもストレス」……まさにそれ!
母になってわたしが最初に打ちのめされたのは「孤独感」でした。外のキラキラした世界から自分がどんどん取り残されていく疎外感。たまらなく切なくて、なんなら「わたしが外で働くから育児変わって!」と夫に泣きついた記憶すらあります。。。
でもね、このリスナーさんの状況って実はコロナが引き起こしたことではなくて、シンプルに夫婦間の問題なんじゃないかなって思うところもあって。
私なら前述の通り、ツラいと思った瞬間に夫にはっきりと告げます! そして相談します。どうしたら解決できるかなって。当時、ちいさな娘とマンツーで過ごすことがつらくなってしまったわたしは、夕方になると決まって夫が勤める会社に車を走らせていました。
家でどんより、娘とふたりで夫の帰りを待つくらいなら気分転換にドライブしちゃった方がいい! しかも、ちょっとでも早く夫に会える!……それは決してラブラブということではなく(笑)、単純に、娘を見てくれる人と1秒でも早く合流したいという意味で。夫も満員電車に揺られることなく帰宅できることに味をしめ、しばらくそのスタイルが続いたのもなつかしい思い出です。
瀧さんいわく、脳科学的に子育てにおいてとても大切なのは、「親がいかに楽しんでるかを子どもに見せること」なのだそう。なぜなら、子どもは親を模倣するから。親が楽しければ子どもも楽しい。
とはいえ「子育てとコロナは非常に相性が悪いと思う」と本谷さんもこぼしていたように、今は一番しんどいときだからこそ、夫婦や家族、周りの子育て仲間たちと手を取り合って、“一人じゃない子育ての輪”を広げていけたらいいなぁと思いました。
モデル・1978年静岡県浜松市生まれ。2男2女のママ(15歳、13歳、10歳、5歳)。モデルとして雑誌、webやCMなどに出演。夫婦で手がけるフードユニットkatarite(語り手)や、子育てにまつわるコラム執筆など多方面で活動中。2022年よりNPO法人neomuraの広報にも携わる。