綾瀬はるかさんが主演を務める、土曜ドラマ「ひとりでしにたい」の制作開始が発表されました。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した漫画『ひとりでしにたい』。「死」と「笑い」の融合したたぐいまれなる「笑って読める終活ギャグマンガ」と評されたカレー沢薫さんの原作を、大河ドラマ「青天をけ」、連続テレビ小説「あさが来た」の大森美香さんによる脚本でドラマ化されます。

制作開始にともない、綾瀬さん、カレー沢さん、大森さんからコメントが届きました。

【物語のあらすじ】
主人公・山口鳴海(綾瀬はるか)は、未婚・子なしの一人暮らしをおうしていた。しかし、憧れていたキャリアウーマンの伯母が思いもよらない孤独死をしたことをきっかけに、焦って婚活を始めてしまい撃沈。年下の同僚・那須田優弥から「結婚すれば安心って昭和の発想ですよね?」とバッサリ切り捨てられ、鳴海は「婚活」から 180 度方針転換して「終活」について考え始める……。

これは、30 代後半独身の主人公が、時に世間の常識に傷つきながら、時に誰かと比べてしまい落ち込み、時に居て当たり前に思っていた周囲の人々に感謝しながら、よりよく死ぬためによりよく生きる方法を、いつくばって模索する物語。

 

【主人公・山口鳴海役/綾瀬はるかさんのコメント】

原作を読んでやりたい!と思いました。

「ひとりでしにたい」というタイトルは自分らしくありたいという思いを感じました。コミカルに描かれたこの物語、ドラマを通じて、視聴者の皆様に笑ってほしいです。

そして色んな出会い、色んな恋、色んな仲間、色んな悩み、色んな喜び、色んな幸せがあって、まあ良いかって思ってもらえるような、誰かを笑顔にする一日になるよう願いを込めて演じていきたいです。

是非放送をご覧下さい。


【原作/カレー沢薫さんのコメント】

この漫画を始める前に担当編集から「まずは描きたいものを描いてくれ」と言われたのですが「描きたいことは特にない、ただそこには漠然とした将来に対する不安があるだけ」という明日にも死にそうな奴の発想しかありませんでした。

しかし、そう都合よく明日死ぬわけもなく、むしろ「将来に対する漠然とした不安」こそが私の描きたいことではないかと思い至りました。

将来に対する不安、特に老いや死というのは誰もが避けられない憂鬱なことであり、それゆえに考えても仕方がないとなりがちです。

そんな楽しくない上に考えても仕方がないことを永遠に考え続けているような漫画を趣旨を変えることなくドラマという形で取り上げてくださった上、楽しい作品にしていただけそうで非常に感謝しております。

結婚したい相手に匂わせとしてゼ〇シイを見せるように、終活させたい相手にぜひ、ドラマ「ひとりでしにたい」をお勧めください。


【脚本/大森美香さんのコメント】

タイトルを聞いて 77 歳の母はびっくりしておりましたが、そういう方もどうかご安心ください。

思わず声を出して笑ってしまったり、苦笑いしたり、泣き笑いしたり、とにかくとても面白い「終活」漫画なのです。

このカレー沢薫さんの描く世界を、どうすれば有機的に立体化することができるのか? 綾瀬はるかさんをはじめとする気概あるてきなキャストの皆さん、スタッフの皆さんとともに、決意の船出です。

きっと楽しくて、切実で、生きる力がもらえるドラマになると思います。
どうかお見届けください。


【制作統括/高城朝子さんのコメント】

原作にこんなセリフがあります。「無意識のうちに他人の目から見て、良い人生・良い死を目指していた気がする」

独身、子なし、猫と暮らしている私自身、絵に描いたようなおひとり様であり、原作からたくさんの“気づき”や“勇気”をもらった読者の一人です。

さて、遊び心満載の大森さんの脚本をどう映像化するか? スタッフ一同頭をフル回転で挑んでおります。そしてこの脚本を綾瀬はるかさんをはじめ豪華キャストの皆さんが、どのように演じられるのか、ワクワクしております。

どうぞご期待ください。


土曜ドラマ「ひとりでしにたい」(全6回)

6月21日(土)スタート

毎週土曜 総合 午後10:00〜10:45
毎週水曜 総合 午前0:35〜1:20 ※火曜深夜(再放送)

原作:カレー沢薫『ひとりでしにたい』
脚本:大森美香
主演:綾瀬はるか
制作統括:高城朝子(テレビマンユニオン)、尾崎裕和(NHK)
演出:石井永二、熊坂出、小林直希(テレビマンユニオン)