学校で配布されたタブレットを使って、「NHK for School」などを自宅学習に使っている子どもたちが増えているそうです! どんなふうに活用しているのでしょうか? 二人の子どもの活用例を紹介しましょう。

図書館代わりに「NHK for School」を活用

一人目はかんなさん(仮名・6歳)です。この春から小学校に通い始めました。
新型コロナウイルスの感染対策により、幼稚園後の友達との交流も減りました。そこでかんなさんのお父さんが提案した自宅での過ごし方が「NHK for School」での学びでした。

「小さなころから”不思議“と思う事を探究する子でしたので、週末に図書館に行っては漢字も読めないのに図鑑を眺めていました。動物から始まり、星にも興味を持っていました。コロナ禍で図書館の閉館が続き、興味と行動の流れを止めないために行きついたのが『NHK for School』でした」

かんなさんの今の興味は、両親が欠かさず見る大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に出てくる「武士」。「NHK for School」で「歴史にドキリ」を見ているそうです。歴史上の人物を紙にひらがなで書き出しては、週末にお父さんに報告をするのだそう。漢字の読み書きは始めたばかりですが、武士の名前も一人ずつ覚え始めたようです。


小学生でも、高校数学を学べる方法

二人目のお子さんは、都内の高校に通うしゅんさん(仮名・16歳)です。しゅんさんが教育番組での学びを始めたのは6年生のときでした。

「小学生のときは強豪といわれるサッカーチームに所属し、平日は日が暮れるまで練習。週末には他県への遠征に行っていました」

そんなしゅんさんは、夏休みや冬休みは、空いた時間に数学検定のための勉強をしていました。
行きづまったのは検定の内容が高校数学に入ったとき。市販の教材を使った自学では難しい領域に頭を抱えたのです。

「小学生だと高校生の塾にも入れない。かといって参考書を新たに買って学ばせるには、親の補助が必要でした」

両親共働きのしゅんさんがたどりついたのは、「NHK高校講座」でした。番組ホームページから事前に学習メモを印刷、タブレット端末から視聴し、六年生の夏休みに一人で高校数学に取り組みました。
「『高校講座』は学習メモが手元にあるので、自分が理解しづらい箇所が明確になり、苦手を無くせたのが良かったです」としゅんさん。

2022 年度の「NHK高校講座」は、学習指導要領の改訂にあわせ、新しいカリキュラム「公共」「歴史総合」「地理総合」「現代の国語」などがスタート。写真上は「現代の国語」出演の向井慧(パンサー)さんら、下は「公共」出演の安斉星来さん。

▼「NHK高校講座」詳しくはこちら!▼

そこから5年後の現在、高校2年生になるしゅんさんは数学の新たな学びとして、数学オリンピックへの挑戦を続けています。


一人一人の興味や関心を引き出す、苦手を克服する、得意に磨きをかける――。
あなたや、あなたの子どもたちの未来につながる学びの場として、学習コンテンツに触れてみませんか。

(取材・文 NHKサービスセンター 木村与志子)