アニメ作品を通じて、パラスポーツの魅力をわかりやすく伝え、多様性のある社会の実現を目指すプロジェクト「アニ×パラ」。NHK for School に掲載され、学校教育にも活用されています。
今回取り上げるのは、陸上競技の「ユニバーサルリレー」。『最終兵器彼女』『かなたかける』などで知られる漫画家・高橋しんがデザインした個性豊かな4人のキャラクターがゴールを目指します!
多様性の象徴 ユニバーサルリレー
視覚障害、四肢の切断または機能障害、脳原性まひ、車いすと、障害が異なるランナーが男女2人ずつの混成チームで400メートルを走るユニバーサルリレー。さまざまな個性のメンバーが集うこの種目は、パラリンピックの象徴とも言われています。
見どころは“タッチ”の瞬間!
オリンピックのリレーはバトンでつなぐのに対し、ユニバーサルリレーではタッチで走者をつなぎます。しかし、障害の種類も走り方も違う4人が、タッチの瞬間に合わせて互いにスピードを調整するのは至難の業。実際の競技でも、タッチミスやコースアウトなどで失格になることが多いと言います。はたしてゴールまで走り切ることができるのでしょうか?
キャラクターデザインは、箱根駅伝“出場”の漫画家 高橋しん
【高橋しんさんのコメント】
どんなリレーでも、駅伝でも、異なった個性がつながっていくんですけれども、ユニバーサルリレーはルールとして4つの個性が設定されていて、それを最高のパフォーマンスにつなげていく「ザ・リレー」だなって思います。
いろんな個性がリレーの中で一体化していくなかで、「1走はたぶん、いちばんアスリートっぽくない感じ」「2走はこの人から引き継ぐので……」と順番に描いていったら、自分なりの「でこぼこ感」のあるキャラクターになりました。
声優初挑戦の長濱ねると人気声優陣の競演
アニ×パラ「ユニバーサルリレー」の第一走者・視覚障害の河田心桜を演じるのは声優初挑戦の長濱ねる。
心桜のガイドランナーには熊谷健太郎。ほか大塚剛央、岡本信彦、関根明良の4人の声優がつなぐセリフのリレーにもご注目下さい。
【長濱ねるさんのコメント】
今回の作品は、「つないでいく」ことがテーマだったと痛感しています。高橋しん先生が描いたキャラクターにスタッフのみなさんが息を吹き込んで、最後にわれわれが視聴者に届けるためにつないでいくのはかっこいいリレーだと思いましたし、私もその中に携われたことが本当にうれしいです。
このアニメを通じて、ユニバーサルリレーという競技の面白さに加えて、難しさが伝わるといいなと思います。「つなげる」「つないでいく」というテーマがこの作品に詰まっているといいなと思います。
テーマ曲は QUBIT「Good Bye Kamisama」
QUBIT はそれぞれ別のフィールドで活躍する5人のミュージシャンがその個性をつなげることで新しい音楽を創造するプロジェクト。ユニバーサルリレーをテーマとした「Good Bye Kamisama」は、楽曲担当・網守将平さんの「疾走感」という競技イメージ、歌詞を手掛けた永井聖一さんの「絶対的な存在=神様に挑む闘志」というモチーフに、Daokoさんのラップが組み合わさって生まれました。
アニ×パラ「ユニバーサルリレー×高橋しん」
8月16日(金) NHK BS 午後3:55~4:00ほか