「和の風景が好き」という「ラジオ深夜便」の中村宏アンカー。紅葉の寺を訪れ、毎秋、月刊誌『ラジオ深夜便』で「とっておきの京都」を連載しています。今回は京都・西山の善峯寺を紹介します。
月刊誌のアンカーエッセー、私の担当は2か月に1回。ネタを探すのがたいへんで、「そうだ、京都にしよう!」と思いついたのが、この「とっておきの京都」シリーズです。13回目(=13年目)の今回は、平安時代の開山という西山の古刹・善峯寺を訪問。石段と坂道の連続でしたが、西山を借景にした燃えるような紅葉は見事。中村オススメの“とっておきの京都”をご堪能ください!
* * *
急な坂を上ると、大きな山門がぐんぐん目の前に迫ってきます。羽ばたくような屋根とリズミカルな木組みがすばらしく、“古いもの好き”にはたまりません。山門を何周もして、紅葉と一緒に納まる位置を探して撮った、ハイ、これがベストアングルです。
さらに奥へ進むと、崖にそってせり出すように、清水寺の舞台のようなお堂が建っています。石段を上ると幸福地蔵のお姿。御前の札に、「自分以外の幸せを願いましょう」と書いてあり、心洗われる思いでした。
西山の中腹にある、約3万坪という境内をゆっくりめぐること2時間。坂と石段の上り下りが少々ハードですが、その分、古刹の趣や京都の街の眺めがすばらしく、ついつい歩を進めてしまいます。帰路、バスに乗り、目に焼き付いた紅葉をもう一度楽しみながら、家路につきました。
今回もお供は1万円のカメラ。13年来の相棒です。いろいろ工夫すると面白い写真が撮れますよ!
その1)
ぐるぐるぐるぐる
…被写体を何周もして、絶妙なアングルを探そう!
その2)
上げたり下げたり
…見上げたり見下ろしたりすると、角度が変わって面白い!
その3)
ゆったりのんびり
…じっくり詣でると、新たな発見があるかも!
「関西発ラジオ深夜便」第2金曜担当。月刊誌『ラジオ深夜便』の偶数月号にアンカーエッセーを執筆。「あいうえ歌謡曲」「西城秀樹まつり」「隙あらばお届けする裏メニュー“昭和の洋盤”」など、独自路線のユニークなコーナーも人気。
住所:京都市西京区大原野小塩町1372
電話:075-331-0020
交通:JR向日町駅・阪急東向日駅からバスで30分
(月刊誌『ラジオ深夜便』2023年10月号連動企画)
購入・定期購読はこちら
12月号のおすすめ記事👇
▼前しか向かない、だから元気! 池畑慎之介
▼闘う現代美術家 村上隆の世界
▼毎日が終活 菊田あや子
▼深い呼吸で心を穏やかに 本間生夫 ほか