中村宏アンカーが案内する「とっておきの京都」モミジに包まれる古刹・善峯寺を歩くの画像

「和の風景が好き」という「ラジオ深夜便」の中村宏アンカー。紅葉の寺を訪れ、毎秋、月刊誌『ラジオ深夜便』で「とっておきの京都」を連載しています。今回は京都・西山の善峯よしみね寺を紹介します。

月刊誌のアンカーエッセー、私の担当は2か月に1回。ネタを探すのがたいへんで、「そうだ、京都にしよう!」と思いついたのが、この「とっておきの京都」シリーズです。13回目(=13年目)の今回は、平安時代の開山という西山の古刹こさつ・善峯寺を訪問。石段と坂道の連続でしたが、西山を借景にした燃えるような紅葉は見事。中村オススメの“とっておきの京都”をご堪能ください!

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急な坂を上ると、大きな山門がぐんぐん目の前に迫ってきます。羽ばたくような屋根とリズミカルな木組みがすばらしく、“古いもの好き”にはたまりません。山門を何周もして、紅葉と一緒に納まる位置を探して撮った、ハイ、これがベストアングルです。

バスを降りて急坂を上ると、立派な「山門」が現れる。
「弘法大師像」。レンズを上に向けると、青空と紅葉のコントラストが美しい。

全長37mの「遊龍の松」。大きすぎて私のカメラに納まりません。

赤く彩られた西山を借景に。これぞ全山紅葉!

さらに奥へ進むと、崖にそってせり出すように、清水寺の舞台のようなお堂が建っています。石段を上ると幸福地蔵のお姿。御前の札に、「自分以外の幸せを願いましょう」と書いてあり、心洗われる思いでした。

崖の上に立つ「幸福地蔵」は後ろも下もスカスカ。前に置かれたお札の言葉に注目!
幸福地蔵の前の石段も人気の撮影スポット。

西山の中腹にある、約3万坪という境内をゆっくりめぐること2時間。坂と石段の上り下りが少々ハードですが、その分、古刹の趣や京都の街の眺めがすばらしく、ついつい歩を進めてしまいます。帰路、バスに乗り、目に焼き付いた紅葉をもう一度楽しみながら、家路につきました。

上り下りを繰り返してようやくゴール! 東門はバス停への近道ですが、ちょっとスリリングなほどの急坂。でも、眺めは最高!

今回もお供は1万円のカメラ。13年来の相棒です。いろいろ工夫すると面白い写真が撮れますよ!

 その1)
 ぐるぐるぐるぐる
 …被写体を何周もして、絶妙なアングルを探そう!
 その2)
 上げたり下げたり
 …見上げたり見下ろしたりすると、角度が変わって面白い!
 その3)
 ゆったりのんびり
 …じっくり詣でると、新たな発見があるかも!

中村 宏 (なかむら ひろし)

「関西発ラジオ深夜便」第2金曜担当。月刊誌『ラジオ深夜便』の偶数月号にアンカーエッセーを執筆。「あいうえ歌謡曲」「西城秀樹まつり」「隙あらばお届けする裏メニュー“昭和の洋盤”」など、独自路線のユニークなコーナーも人気。

【京都・西山 西国第二十番札所 善峯寺】
住所:京都市西京区大原野小塩町1372
電話:075-331-0020
交通:JR向日町駅・阪急東向日駅からバスで30分

(月刊誌『ラジオ深夜便』2023年10月号連動企画)

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