国枝慎吾さん(39歳)は、全豪・全仏・ウィンブルドン・全米の4つのグランドスラム大会とパラリンピックで優勝する、生涯ゴールデンスラムという偉業を達成。世界ランキング1位のまま今年1月に現役引退を表明しました。3月には国民栄誉賞を受賞されています。国枝さんが、これまでのキャリアを振り返りつつ、車いすテニスに込めた思いを語ります。
聞き手/大澤祐治
車いす生活でも元気な運動少年
――パラアスリートとして初の国民栄誉賞受賞、おめでとうございます。
国枝 ありがとうございます。
――これまでのキャリアを振り返ってお話をお聞きしたいのですが、まずは車いす生活になったきっかけを伺えますか。
国枝 小学校4年に上がる春休み、朝起きたら激しい腰痛があったんです。少年野球チームにいましたから、その守備練習が原因かと思い接骨院などに通いましたが、日に日に痛みが強くなる。それで大きな病院で調べたところ、脊髄に悪性の腫瘍ができていました。すぐに摘出手術をし、術後に目覚めたらもう足が動かなくなっていた。それは今でも記憶に残っていますね。
――どのようなお気持ちだったのでしょう。
国枝 まだ9歳でしたから、自分の体に何が起きているのか分かりませんでした。それから半年くらいして……(続く)。
続きは月刊誌『ラジオ深夜便』7月号(6/16 発売)をご覧ください。
※この記事は 2023年3月22日放送「最高のキャリアを振り返って」を再構成したものです。
購入・定期購読はこちら
12月号のおすすめ記事👇
▼前しか向かない、だから元気! 池畑慎之介
▼闘う現代美術家 村上隆の世界
▼毎日が終活 菊田あや子
▼深い呼吸で心を穏やかに 本間生夫 ほか