皆さん、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、見ていますか?
ふだん、時代劇はそれほど……な私ですが、緩急自在な三谷幸喜さんの脚本にすっかり引き込まれ、毎週日曜の夜が待ち遠しいこの頃。
そんな“鎌倉殿ファン”なら、一度は訪れてみたいのが主人公・北条義時ゆかりの地ではないでしょうか。
義時は1163(長寛元)年、北条時政の次男として現在の伊豆の国市江間地区に生まれました――。
ねえ、ところで伊豆の国ってどんなところ? 思い立ったが吉日、いざ伊豆の国へ!
東京の品川駅から静岡の三島駅までは、JR東海道新幹線「ひかり」に乗って約35分で到着。JRと隣接する伊豆箱根鉄道の三島駅改札口にさしかかった、そのとき! ガラス窓に貼られた不思議なポスターを発見!
「北条氏歴史紀行 デジタルdeスタンプラリー」
何やら、「鎌倉殿の13 人」にゆかりのある6つのスポットを、デジタルスタンプを集めながら楽しくめぐることができるらしい。しかもポスターと同じキャラクターのヘッドマークが付いた電車が停まっている! その名も「源頼朝号」。
うおーっ、「私を鎌倉殿ワールドに連れてって!」
しっかりポスターに誘われてしまった私は、気が付けばスマホで二次元コードを読み込み、参加登録。北条義時のキャラクタースタンプをゲットして、早速スタート!
おや、何やらスタンプと一緒に「三嶋大社」にまつわるクイズが出てきたぞ……。
(クイズの内容はネタバレになるので、ナイショにしておきます)
三島に来たなら、まず訪れたいのが伊豆国一之宮の三嶋大社。ココは外せません。大鳥居をくぐると、頼朝が源氏の再興を祈って百日参りをした際に休憩したとされる「腰掛石」があります。そのとなりには、頼朝の妻・北条政子の小さな腰掛石も。2人をとっても身近に感じられる場所です。
参拝をして、御朱印をいただいて……なんて満喫していると、もうお昼に。ご当地グルメも楽しもうと、三嶋大社のすぐ近くにある「ご当地パンまつり」で優勝した「みしまコロッケパン」のお店へGO。
パン生地は中華まんのようなモチモチ食感で、甘みのあるジャガイモのコロッケが、このパン生地に負けず美味! ちなみに、みしまコロッケとは、「三島産のジャガイモ」を使ったコロッケのこと。
腹ごしらえができたところで、続いては北条邸があった韮山へ!
韮山には北条氏の館があったため、ゆかりの地がたくさんあるのです。中でもやはり気なるのが、頼朝が平清盛によって流刑された地「蛭ヶ島」です。
韮山駅から歩くこと10分。そこでは、なんと頼朝と政子の石像がお出迎え。遠く富士山を見つめるように並んで立っているではありませんか、ちょっと感動!
蛭ヶ島茶屋の入口で歴史トリビアとスタンプ2つ目をゲット!
再び韮山駅へと戻り、駅前にある「韮山時代劇場」の大河ドラマ館入り口付近で3つ目のスタンプを。さらに3つ目を獲得したときの特別スタンプ「義時のキャラクタースタンプ」もゲットできます。
そして、義時の父・時政が建立したと伝わる「願成就院」へと足を向けます。
ここには時政の墓もあり、4つ目のスタンプがゲットできる。
願成就院のそばを通る「頼朝・政子語らいの路」と書かれた細い路をしずしずと歩いていくと、頼朝の最初の妻とされる八重姫がまつられた「眞珠院」に通じます。ふと、新垣結衣さん演じる八重姫の悲恋が思いだされ、やや複雑な心持ちに……。
気を取り直して、北条氏邸跡地のある「守山西公園」までかっ歩。
ここで5つ目のスタンプとクイズを取得したら、いよいよ最後のポイントへ!
しかし腹が減っては、なんとやら。最終地点の前に、少々ひと休み。(また、と言わないで!)
地元で人気のクレープ店に立ち寄るべく、伊豆長岡駅で途中下車。
スイーツ系はもちろんフランクフルトが入った食事系まで、種類が豊富でリーズナブル! チョコレートソースやフルーツもたっぷりと入っていて、地元の人たちにも人気の理由がわかります。
近くを流れる狩野川の向こうには、きれいな夕焼け空。頼朝と政子も、同じように赤く染まる空を眺めながら、源氏再興を語らっていたに違いない……(勝手な妄想)。
さて、残すスタンプラリーポイントはあと1つ!
向かうは終点、修善寺駅。構内で、最後のスタンプとトリビア、さらにコンプリートのしるし、スペシャル画像を獲得。改札口で景品のオリジナルクリアファイルをいただき、感無量!
寄り道ばかりの北条家ゆかりの地めぐりでしたが、行く先々で大河ドラマの登場人物たちに思いをはせ、むかし教科書で勉強したときとはまた違う親近感を覚えた鎌倉殿ワールドへの旅となりました。
義時さん、私、スタンプコンプリートしましたっ(心の叫び)。
三島駅⇒蛭ヶ島公園⇒大河ドラマ館(韮山時代劇場)⇒願成就院⇒守山西公園⇒修善寺駅
(「北条氏歴史紀行 デジタルdeスタンプラリー」は、2月20日まで開催中)
取材・文 粕谷優加(NHKサービスセンター)