NHKスペシャル
「テレビとはあついものなり~放送70年 TV創世記~」
3/21(火・祝)総合 午後9:30~10:43
【ドラマ出演】三浦貴大、塚本高史、藤野涼子、大倉孝二、浜野謙太、坂本冬美、間寛平ほか
【スタジオ出演】太田光、黒柳徹子、指原莉乃、佐久間宣行ほか
3月21日(火・祝)に放送のNHKスペシャル「テレビとはあついものなり~放送70年 TV創世記~」。70年前のテレビ放送開始時、後に「昭和のテレビの顔」となる宮田輝アナウンサーや高橋圭三アナウンサーたちは、失敗を繰り返しながら、新しいメディアの形を少しずつ探っていった。そのTV創世記の知られざる挑戦の物語をひも解いていく。
番組では、スタッフ一丸となって今の番組の原型を作り上げていった熱い物語をドラマで届ける。さらにスタジオパートでは、テレビ女優第1号の黒柳徹子から、太田光、指原莉乃らが当時の秘話を引き出していく。
3月16日、その完成試写会がNHK放送センター(東京・渋谷)で行われ、ドラマパートで、宮田輝アナウンサー役を演じた三浦貴大、語り・後藤美代子アナウンサー役の藤野涼子が出席。番組の見どころを語った。
――今回のドラマに出演されていかがでしたか。
三浦:宮田輝アナウンサーを演じることはプレッシャーでもありましたが、今日完成した映像を見て、良かったなと自分では思っています(笑)。撮影に入る前に、宮田さんの映像と音声データをいただいて、寝るときも音声データをずっと流していました。輝さんのようにしゃべれるようになれたらと思いながら。
藤野:今回の出演者の中で最年少だったこともあり、テレビ開局年に入局した後藤美代子さんの気持ちとリンクする部分がたくさんありました。また、出演しながら、語りを担当することは初めて。役の気持ちを優先する部分と、状況をきちんと説明する部分とでは、発声の仕方も違ってくるので難しかったです。
――TV創世記を深く描いている今作ですが、出演して驚いたことや新たな発見はありましたか。
三浦:テレビは僕が子どものころから、もうすでにできあがっていたものだったので、当時はこんなに試行錯誤していたんだと強く感じましたね。冒頭から登場する、火がつくほどの照明の熱さはまったく想像していなくて。当時の方は本当に大きな苦労をしていたんだと思います。今の照明でも少し熱いですから。
藤野:当時、美白のために「うぐいすのフン」を俳優さんが顔に塗っていたのは知らなかったので、脚本を読んだときに思わず「えっ!?」と声を出してしまいました。また、テレビで流れるニュースは当初、映画館で上映されているニュースを借りて、放送していたことも衝撃でした。
――ドラマの中で共感した場面やセリフを教えてください。
三浦:宮田アナウンサーが言った「テレビは怖いよ。全部映っちゃうから」というセリフは、僕も日々感じていること。テレビが始まった当初から、その恐怖はあったんだなと、すごく共感した言葉でしたね。芝居の技術などもそうですけど、役とどれだけ向き合っていたのかまで、全部映ると思っています。その怖さはいつも感じていますね。
藤野:宮田さんの「人が信じていなければ、実現することはない」というセリフは、心にずっと留めておきたいと思ったことばです。人生の分岐点に立ったとき、本当にこの道でいいのかなと不安を感じて、心が揺れ動いてしまうときもあると思うんですが、自分を信じないと目標は実現しないですよね。自分の心のノートに書き留めておきたいことばです。
――お二人にとってテレビとはどういった存在ですか?
三浦:バラエティー番組ばかり見ていたのですが、結構めちゃくちゃなことをやってますよね(笑)。でも、僕の人格を形成してくれたひとつでもあります。僕がめちゃくちゃやっているわけではないですけれど……、難しい質問ですね(笑)。
テレビは楽しいものです!
藤野:私の父がテレビっ子だったこともあり、家族で一緒にテレビを見ることが多くて。家族との時間を作ってくれる、団らんの機会を与えてくれるものだと思います。ほっとするような、温かい時間を与えてくれるものですね。
――最後に、番組の見どころを教えてください。
三浦:多メディア時代という言葉もあるように、なかなかテレビが難しいと言われている今の時代だからこそ、テレビをいちばん初めに作った人たちが試行錯誤しながら、熱く作っていたことを感じていただきたいです。テレビ制作は成熟しきっているように見えますが、創世記の熱量に負けないくらい熱く制作しています。だからこそ、今回のような作品ができてくるのだと思います。ぜひこの作品を見てほしいです。
藤野:この作品を見たときに、心の高まりを感じました。今作は、新しいことに挑戦したり、環境が変わったりする春の時期に放送されます。その挑戦を後押ししてくれる作品になっていると思いますので、ぜひ放送を見て、熱い思いそのまま、自分のやりたいこと、挑戦したいことに進んでいってほしいです。