NHK-FMの人気番組「アニソン・アカデミー」で生徒会長(番組MC)を務めている“しょこたん”こと中川翔子さんの連載コラムが、ステラnetにて新装開店! 今回は、芸能活動20周年を迎えての心境や、セルフカバーにも挑んだ最新アルバムについて語ります。

【番組ホームページ】
https://nhk.jp/anison-ac
☆「NHKラジオ らじる★らじる」の聴き逃しサービスでも、放送翌週の月曜正午から1週間配信しています。
https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/


♪トゥットゥル~、中川翔子です。以前『NHKウイークリーステラ』で連載させていただいたコラムが、こちらにお引越ししてきました。これから毎月最初の「アニソン・アカデミー」の放送と同時に、WEB掲載される予定です。改めて、よろしくお願いいたします。

さて、NHK初のアニソン・レギュラー番組として誕生した「アニソン・アカデミー」は、この春には10周年を迎えます。ついに10年、やっと10年、でもまだ10年。さまざまな思いがあふれてきますが、それは節目を迎える4月に、たっぷりと語らせていただきますね。

私自身も、芸能活動20周年を迎えることができました。本当にありがたいことで、気がつけば20年、です。それこそ20年前は自己肯定感が低くて、落ち込んでばかりの毎日でした。もう朝起きると絶望しか感じない、みたいな。自分を何とか保つために、日々アニソンを聴いたり、絵を描いたりしていたんですよね。そんな子どものころに出会った大好きなことが、今、全部仕事になっていて……。

迷ったり悩んだり自信がなかったりした私が、芸能界という、自分からいちばん遠そうな、キラキラした場所でいろんなことをさせていただいているなんて、20年前の私に「未来はこうなるよ」と言っても絶対信じてもらえないと思うし、自分でも不思議でならないんですよね。

私の中で20周年というのは大きな節目で、これでもう辞めてしまおうと思うようなピンチもたくさんあったけれど、そのたびにミラクル的に助けてもらって。立ち止まって振り返ってみると、こんなに続けられることがいかに奇跡なのか、噛みしめつつの20周年になりました。自分なりに積み重ねてきた「プライドの塔」みたいなものがきっとあると思うけど、それと初めて向き合えたというか。本当に、やってきて良かったですね。

つい先日も、コロナ禍でずっとできなかったリアルのイベントを開催できたんですけど、子どもたちがたくさん集まってくれて、「しょこたんみたいに歌う人になりたい」とか「しょこたんみたいに声優になりたい」とか言ってくれて、こんなにうれしいことはなかったですね。子どもたちにそう言ってもらえて、いちばん「生きててよかった」と思えたので。そして、20年前の自分と同じような沈んだ気持ちになっている子がいたら「ミラクルって起きるんだよ」と伝えたい。「大好きなことが未来の自分をきっと助けてくれるから」って。

何より、この20年、歌うことができてよかったなと思います。もちろん歌だけに絞っていたら、今ごろ私は芸能界にいないと思うし、テレビやネットでの活動だけでも続けていられなかったと思うし。でも、歌はずっと消えない、私が生きてきた証しなんですよね。

そんな思いも抱えつつ、20周年記念のベストアルバム制作に取り組みました。これまで自分が発表してきた楽曲を、今の私の声で録音し直すこともして。発表当時の音源を使って、キーの高さを変えずにセルフカバーしたんですけれど、あまり考えすぎに「透明な」気持ちで歌いました。

めったに私のことをほめないマネージャーが「曲が良すぎてリピートしているんだが」とLINEを送ってきた「綺麗ア・ラ・モード」とか、当時はキーが高くてのどが痛くなってたのに今は余裕で声が出るようになった「ストロべリmelody」とか、オリジナル曲と聴き比べてもらえたら、うれしいですね。

このベストアルバムのためにフォトブックも撮り下ろしていただいたんですけれど、そのときに20周年の自分へのご褒美に買った赤い車と一緒に、赤いドレスで写真を撮ってもらって。「ああ、我が20周年に一片の悔いなし!」と思いました(笑)。必死にやってきて、折れそうだったけれど折れなかった。ここからは「第二章」としてがんばっていける、そんなふうに思っています。

5月5日生まれ、東京出身。2004年に開設した公式ブログ「しょこたん☆ぶろぐ」が大評判となり、アニメ・漫画・特撮・カンフーなどの豊富な知識で大きな話題を集める。2006年に歌手デビューして、翌年「空色デイズ」で「第58回NHK紅白歌合戦」に出場。NHKでは、連続テレビ小説「まれ」、ドラマ10「デイジー・ラック」などに俳優として出演。直近では、Eテレ「おとなりさんはなやんでる。」に出演し、総合テレビ「シャンシャンに会いたい」でナレーションを担当。2011年公開のディズニー映画「塔の上のラプンツェル」(日本語吹替版)では、ラプンツェルの声を担当した。