3月4日(月)より放送中のオムニバスドラマ「ユーミンストーリーズ」。いよいよ第3週「春よ、来い」が3月18日(月)よりスタートする。

一族が持つ“あれ”の力を授かったカナコ、同じ力をもつ雄大(池松壮亮)、いじめに遭い、生きづらさを感じる中学生の多英(白鳥玉季)。見えない糸で導かれ、3つのストーリーが交差する形で描かれる。

ユーミンの名曲「春よ、来い」から生まれた、作家・川上弘美の世界がこの春、美しいドラマとなって届けられる。永井カナコを演じた主演・宮﨑あおいさんにお話を伺った。


第3週の主役・永井カナコ役の宮崎あおいさん

――最初に台本を読んだ時の感想をお聞かせください。

台本をいただいたとき「あ、この方と今回ご一緒出来る!」「一緒にお芝居したい!」と、スタッフの方々や出演される役者さんのお名前にワクワクしました。

ただ、「春よ、来い」はドラマの中で池松壮亮さん演じる衣笠雄大、白鳥玉季さん演じる上原多英の3つのストーリーが進んでいくため撮影はバラバラで、最後までお会いできなかった方も多かったので、みなさんとお会いしかったですね。

――今回、演じられたカナコはどういう女性なのでしょうか。

小さい頃に両親が離婚し、シングルマザーとなった母に育てられた女性で、人との距離を自分からは縮めないようなタイプです。カナコを演じる上で、奥山監督が「この語尾はちょっと上げてください」「ここはちょっと下げてください」など、とても丁寧に演出して下さったので、少しずつ監督の思い描くカナコに近づいていったと思います。

撮影に入る前に本読みをする機会があったのですが、ひとりで台本を読んでいるだけでは想像が追い付かないところがあったので、とても有意義な時間でした。他にも、衣装合わせをしたり他の役者さんと声を出してみたりしながら、カナコのキャラクターや、テンションをつかんでいった感じです。

――奥山大史監督率いる奥山組はいかがでしたか?

どの現場でも、みんなでひとつになって「よし、頑張ろう!」という一体感は生まれるのですが、今回は奥山監督が28歳と若く、細部にこだわって撮られる監督なので、出演者みんなが「監督の想いを叶えたい!」という気持ちがとくに強いチームだったと思います。私は、監督の“丁寧な演出”がとても好きでした。

――岡山天音さんとの共演はいかがでしたか?

前回はNetflixの作品でご一緒したのですが、その時はセリフを交わしたのはほんの一瞬であまりお話をする機会がなかったので、今回はいろいろお話ができて楽しかったです。

とても気さくにお話をしてくださる方で、メイクさんとも「天音さん、いい人だよね」などと話すような、楽しい現場でした。天音さん演じる千崎さんとカナコが食事に行くシーンがあるのですが、天音さんのお芝居がすごく楽しくて、一番好きなシーンになりました。ぜひ観ていただきたいです。

――今回は“あれ”という不思議な力が登場します。宮﨑さんが“あれ”を使えたら、何に使いますか?

難しいですよね。でも人の幸せを願うかな。それは近くの人ではなくて、すれ違った誰かかもしれないし、親切にしてくれた誰かかもしれない。「この人がずっと幸せでいてくれたら」と願うことはたくさんあるので、それを神様が聞いてくれるのであれば、私はそのために使うと思います。

――原作の川上弘美さんが「ドラマの脚本を読ませていただいた際、自分が書いた話なのに、第4話の最後の方で、思わず落涙してしまいました。自分の小説を読み返して落涙したことなど、一度もないのに(笑)」とコメントされていました。どのシーンかは明言されていませんでしたが、宮﨑さんはどのシーンだと思いますか?

どこでしょう。でも自分の中では「あそこかな」というシーンがあります。私も大好きなシーンで、撮影中にグッときて、自然と涙が出てきました。当日、すごい強風だったということもありますが(笑)。

――カナコはいつも「幸せって何だろう」と考えていたのですが、宮﨑さんにとっての幸せとは何でしょうか?

私は毎日毎日毎日、幸せです。美味しいご飯が食べられて、好きな仕事ができて、家族がいて。私は日常の中に、目に見えるたくさんの幸せが落ちている、と考えるタイプなので、基本的にいつもハッピーです。カナコが目の前にいたら「ほら、ここにもあるよ、そこにもあるよ」って、いっぱい教えてあげられるのに……と思います。

――ユーミンさんの楽曲「春よ、来い」は、もう会えない人に会いたい気持ちが込められていると思いますが、宮﨑さんもそんな人はいますか?

たくさんいます。でも私はいつかかならず、もし肉体を離れたとしても、その先で会いたい人たちに会えると思って日々過ごしています。

――ありがとうございます。では最後に、視聴者にメッセージをお願いします。

「ユーミンストーリーズ」は3つのオムニバスドラマではありますが、3つの作品で大きな1つの物語になっていると思っています。すべての作品を観ることで、それぞれの作品をより理解できますし、ユーミンさんの世界観を深く楽しんでいただけると思いますので、ぜひご覧ください。