噓のつけない不動産営業マン・永瀬財地(山下智久)が再びお茶の間に帰ってきた!  1月9日(火)からスタートした「正直不動産2」。シーズン2に“新キャラ”として出演するのは、永瀬を「ライアー」に導いたという、かつての上司「神木涼真」だ。悪魔的営業でナンバーワンまで上り詰めた神木涼真を演じるディーン・フジオカに役作りや見どころなどを聞いた。


――今回、かなり奇抜なキャラクターを演じられていますが、どのような役どころになりますか。台本を読んだ時の感想はいかがでしたか。
僕が演じる神木涼真は山下智久君演じる永瀬財地のかつての上司で、手段を選ばない営業スタイルでナンバーワンに執念を燃やす男。嘘がつけなくなる前の「ライアー永瀬」を育てた先輩です。狂気に満ちたキャラクターで、なかなかこんなにぶっ飛んだ役を演じる機会はないので、振り切って演じようと思いました。役との出会いも人生の出会い。自分が演者としてこういうキャラクターを演じるのも出会いですから、これは「楽しんでやらないともったいない」と思いましたね。

台本は不動産業界の内情や制度などがかなりよくわかる内容になっていて、自分が不動産屋に行くときにはこの台本を持っていきたいくらい役立つ情報が満載です(笑)。


――神木涼真は悪魔的キャラでありながら、街角で突然タップダンスを踊りだしたりします。ディーンさん的にはどのように理解されて演じられたのでしょうか。
不動産営業をしながらタップダンスを踊るって、相当突拍子もないキャラクターですよね。演じる際も抵抗感が半端なかったです(笑)。でも、彼がタップダンスをするのには理由があって、その理由はドラマの後半で回収されていきます。

神木は一見、狂った悪役に見えるかもしれませんが、その源泉にあるもの、神木涼真がもつ悲しみ、喪失感をちょっとしたスパイスにして演じました。実際、神木の生き方に重ねて演じるのは気持ちよかったです。彼がナンバーワンにこだわるのも、結構深い理由があります。「なぜ人は生きるのか」という深いところまで見ていただけたらうれしいですね。


――記者会見では山下智久さんと「メル友」とおっしゃっていましたが、役者・山下智久を間近でご覧になっていかがでしたか。また2人が対峙するシーンの見どころも教えてください。
正直に何でも話すって、ときには角が立つこともありますよね。でも山下君が持っている人柄や素質のようなものが投影されて「永瀬財地」が成立している、許されているな、という印象です。

神木は永瀬の先輩として、かつて自分の営業スタイルを叩き込んで「ライアー永瀬」を育てたわけですが、今の永瀬は「正直さ」でその上をいくわけです。戦いを真っ向から挑む永瀬は、山下君が演じるからこそ、その「誠実さ」の説得力があるのではないでしょうか。

そして、「こっちに戻ってこい」と再びダークサイドに道連れにしようとする神木の存在も、このドラマの中でひとつの意味があって、そこも見どころです。永瀬財地と神木涼真のシーンはいつも緊張感が生まれ、そのせめぎ合いはかなり面白いと思います。


――ディーンさんはNHKの朝ドラや大河ドラマにも出演されていますが、正直不動産の撮影現場の雰囲気は違いますか?
全然違いますね。まずカメラの台数が違います。朝ドラは4~5台で撮られていて、手元の細かい動きまで同時に撮影します。大河ドラマでも3台くらいありますね。だから指先の演技まで緊張感が抜けません。

正直不動産はそこまでカメラの台数がないのと、そもそも撮影の仕方が違うので、現場の雰囲気も朝ドラや大河に比べるとカジュアルです。それが功を奏して撮影の良い流れを作っていくので、正直不動産らしい楽しい雰囲気が生み出されているとも言えますね。


――ドラマのテーマはまさに「正直」ですが、ディーンさんご自身は「正直さ」を大切にされていますか?
自分には嘘をつかない、自分をごまかさずにいるためには「正直さ」は大切だと思っています。どうしようもない状況に陥ったときに、誠実さというか正直さが物事の判断基準になると思うので、自分は常に正直さを維持するようにしています。ドラマの中でも、やっぱり正直さゆえの爽快感がありますよね。


――ドラマでは毎回、さまざまな事情で家を探す人が登場しますが、ご自身は不動産や家に対するこだわりはありますか?
僕は音楽もやっているので、音が出せる家じゃないと住めないかもしれませんね。自宅にスタジオがあるのもいいですが、そこまでじゃなくてもプリプロ(プリプロダクション:仮録音などレコーディングの準備)ができればいいかな。ピアノとかギターを弾きたいときに弾ける家がいいです。


――ありがとうございます。最後に視聴者のみなさんに向けてメッセージをお願いします。
神木涼真の出演シーンは『正直不動産スペシャル』の最後にホームレス姿で登場するところから始まります。登坂不動産のライバル会社であるミネルヴァ不動産のいかるが社長(高橋克典)にヘッドハントされ、シーズン2からはミネルヴァ不動産に返り咲き、ライバル会社の永瀬財地と戦いを繰り広げます。

彼が落ちぶれていった理由、ナンバーワンにこだわる執念など、ドラマの中で次々と明らかになっていきますので神木の狂気を楽しみつつ、ドラマの展開も楽しんでください。そして、正直不動産には実際に役立つ不動産情報も満載で、僕も毎回「なるほど」と勉強になることばかりでした。コメディー要素もあり、僕のタップ姿もあり、楽しんで見ていただけると思います。

ディーン・フジオカ
1980年生まれ、福島県出身。2005年に俳優デビュー。NHKでは、大河ドラマ「青天を衝け」、連続テレビ小説「あさが来た」「らんまん」、「喧騒の街、静かな海」などに出演。