祝!! 竹雄&綾ちゃん、東京進出!!! めでた〜〜い!!!
どうも! 朝ドラ見るるです。

竹綾は土佐で幸せに暮らしました。めでたしめでたし……だったらどうしようかと思ってました。そうだよね、峰屋畳んで、そこで終わりなわけないよね!?
また元気そうなふたりが見れて本当にうれし〜〜〜!!!(泣)

というわけで! 台風でゆううつな気分を吹き飛ばすような朝ドラレビュー、今週もやってみましょ〜!


朝ドラ見る家会議
議題その1>>
人生の伏線回収 植物学教室同期たちの未来

竹綾が東京に来てうれしい一方、今週はさみしいお別れもありましたね。

波多野「野宮さん、辞表を出すつもりらしい。僕らの発見は、間違いなく大発見だった。けど…世界からは相当疑われた。まだ世界から疑われるのはいいんだ。日本は植物学の後進国だし…でも本当にひどいのは…この日本国内だったんだ」

見るる「前から思ってはいたんだけど……やっぱりアカデミアの世界ってかなり窮屈だよね!? 大学に入学してないと、どれだけやる気があっても研究の資格がないみたいな話とか、人間関係と政治の話で進退が決まったりとかさ……」
見る子姉さん「学歴社会、反対! だから嫌なんだよ、群れる高学歴者は。よってたかって元画工の野宮さんをいじめたんだろうな〜。いやだね〜。ちゃんと功績を認めるべきだよね。万太郎じゃないけど、つくづく、野宮さんが辞職する理由なんてないように思うけどなあ」

見るる「そういう圧力に負けずに研究を続けるには、万太郎くらい変わってて強い信念を持ってないと難しいんだね……。野宮さんと波多野の会話、良すぎてわたしちょっと泣いちゃったよ」

野宮「君が見たいと願うものを、俺も見てみたかった。それだけだったんだよ。……ここまで連れてきてくれて、ありがとう」

見るる「野宮さんが波多野と手を組んだ時のこと、覚えてる? 田邊教授にちくちく言葉言われて“わりと死にそうな気分”だった野宮さんを、そのどん底から手を取って引き上げてくれたのが波多野だったんだよ。野宮さんにとっては植物学という分野を発展させることとか、自分が植物学者として名をあげることよりも、波多野と一緒に夢叶えるってことがいちばんの目標だったんだよ。あ……愛じゃん……こんなのってさ……(←思わず、またすすり泣き)」
姉さん「あんた……相変わらず男同士の熱い友情に弱いね〜。このふたりも万竹みたいに“のみはた”って略すの?」

見るる「いやそれに関しては波多野役の前原滉さんが水曜日に『波多野宮は永遠です』ってツイート(←あ、今は“ポスト”って呼ぶんだっけ!?)してるし呼び方は“波多野宮”でもう確定だから(早口)」
姉さん「あ、そうですか……」

ちなみに、野宮さんのモデルと思われる平瀬作五郎も、帝国大学植物学教室のなかでも矢田部教授(田邊教授のモデルと思われる人物)派だったということもあり、イチョウの論文を発表した後、大学を辞めることになってしまいます。そのあとはまた中学校で働くことになり、一時研究を断念……不遇な時期を過ごします。

しかしその16年後、功績を評価され、波多野のモデルと思われる池野成一郎とともに帝国学士院恩賜賞という賞をもらうことになるのです!

そのふたりも、仲良しだったのかなあ……。「らんまん」ではそこまで描かれないかもしれないけど、最終的には世間にも認めてもらえるみたいで、そこはよかった!!

姉さん「しかしあれだね、波多野は農科大学の教授かあ」
見るる「ね、てっきり植物学一直線なんだと思ってたけど……まあたしかに植物の遺伝子とかの研究するなら農業の分野とも関わるもんね。意外だけど、いいとこに着地したなと思った」

姉さん「それに、藤丸の未来も決まったね。まさか藤丸の実家が酒問屋という設定がここでいきてくるとは。さりげなく伏線回収してきたね」
見るる「いやそれ〜〜〜!! 個人的には藤丸がいま実家の手伝いしかしてなかったっていうのが衝撃的だったけどね。勝手に学校の先生とかやってるのかと思ってた」

姉さん「それはそう(苦笑)。大学のギスギスの感じには合わないと思ってたけど、ようやく本当にやりたいことが見つかってよかったよね」
見るる「元々やってたのも菌の研究だもんなあ……言われてみればしっくりくるけど、醸造の研究をするのは盲点だった。脚本、すごい」

そう、峰屋をなくした綾ちゃんと竹雄がまだ酒造りを諦めていないことを知って、新しい酒造りのパートナーに藤丸が立候補したんですよね。

藤丸「必要とされるの、いいなって。俺のこれまでの時間、何もなかったとは思いたくない。俺だって何か果たしたくて!」

見るる「藤丸、学生時代あんなに語学でヒィヒィ言ってたのに、いまや綾ちゃんたちに『今の日本に教授がいなくても外国では研究されてるかも。そういった本を読むことなら俺にだってできます!』って言い切れるようになったの、ほんとに頑張ったんだなあって思った」
姉さん「亡き田邊教授の教え、生きてるねえ……」

見るる「(泣泣泣)」
姉さん「ちょ、ちょっと無言で泣かないでよ(汗)」

見るる「いや〜……でも波多野も藤丸、それぞれ農学と醸造の研究に進んで、純粋な植物学からは離れることになるのかもしれないけど、万太郎含めて志は一緒で。同じ時代を生きて、同じ月を見上げているんだ。エモい、エモすぎる」
姉さん「……なんか最近思うんだけどさ、人生って伏線回収の連続よね」

見るる「伏線回収?」
姉さん「いや、昔ちょっとやってたこととか、昔から好きだったものが、今になって仕事に役立つことが最近よくあってさ。いちいち驚くわけよ、ここであれがつながるのか!って」

見るる「あ〜〜、めちゃめちゃ手前みそなんだけど、先週のレビューでわたしが徳永教授のドイツ語を聞きとれたのだって、大学時代にドイツ語の勉強をまじめにやってたからだもんね。そういうこと?」

姉さん「そう。波多野も藤丸も、植物学を一生懸命やってきたからこそ、進む方向がひらけたわけでしょ。なんなら野宮さんだってそうだよ。波多野くんという相棒に出会えたのも、世界を驚かす発見をしたのも、もとはといえば、絵に真剣に打ち込んでいたから。一時的に離れることはあっても、続けてきたことって、あとの人生で伏線回収されるもんなんだなって。そして、そういう伏線回収があったときに初めて、“あの時の経験は無駄じゃなかった”って思えるんじゃないかな」

お〜……また出たわね、姉さんのなんか深い言葉!
たしかに人生って意外と、脇目も振らず必死に走って、走って、走った道それ自体が、“金色の道”になるものなのかもしれませんね。


議題その2>>寿恵子さん&綾ちゃん 冒険のタネをいつでも胸に

母さん「今週、母さんの注目は断然、寿恵子さんね。ついに女将デビューよ? 働きだしたのだってついこの間だったのに、時間の流れが早すぎるわ」
見るる「万太郎の隣について歩き回るような助手としての支え方はもうできなくなっちゃったかもだけど、寿恵子さん、自分の人生生きてる感じがしてかっこいいなって思った!」

母さん「借金も無事完済できたみたいだしね。なんかホッとしちゃったわ」
見るる「新しい印刷機を買ったらまたどうなるかわかんないとこが若干こわいけどね(苦笑)。渋谷、治安あんまりよくないのかな?って最初は不安だったけど、無事開店できそうでよかった」

母さん「治安が悪いというよりは、発展してないのよね、多分。このまちが今の渋谷と同じだなんて考えられないわ」
見るる「ね。渋谷って言ったら、音楽やファッションや、カルチャーの中心ってイメージしかなかったから、意外だった! NHKの放送センターがいまあるところも、昔は田んぼや畑だらけだったんだねえ……」

寿恵子「渋谷は、あぶれ者の吹きだまり。だからこそ、誰のことも受け入れられる、懐の深い土地です。一夜限りの旅人も、陸軍の兵隊さんも、ほかの町で失敗した人も、この町でなら、やり直せる」

見るる「寿恵子さんがにらんだ通り、本当に渋谷は東京の中心で栄える、唯一無二の町──都内からだけでなく、日本全国から多くの人が訪れる場所になったよね。それこそ、栃木とかからも」
母さん「あら、U字工事さんのこと言ってる?」

見るる「もちろん! お笑い好きとして、見逃せませんでした(渾身のドヤ顔)」
母さん「ずいぶんわかりやすく『ごめんねごめんね〜!』って言っていたものね(笑)」
見るる「へへ。まあ冗談はいいとして、相手に寄り添って、よく知って、それでもっと好きになる。その大事さをまた実感する回だったなあ。お隣の荒谷さんとか、きちんと知らないと誤解されちゃう人の典型な気がするもん」

お隣の居酒屋(おにぎり屋?)荒谷の荒谷さんを演じるのは、芹澤たてさん。朝ドラでは「エール」、大河では「おんな城主 直虎」「鎌倉殿の13人」など、NHKのドラマにもたくさん出ている役者さんだから、お顔に見覚えがあった人も多かったんじゃないかな?
ちなみにうちの母さんは、芹澤さんが出てきた途端「もしかして江間次郎(『鎌倉殿』での役名)!?」と叫んでました。

そして荒谷さんちのおばあちゃんこと荒谷カネさんを演じるのは、梅沢昌代さん。こちらも「あぐり」「ゲゲゲの女房」「とと姉ちゃん」「エール」など、さまざまな朝ドラに出演している常連女優さんです。

田舎・渋谷の、それも暗い裏通りに住んでいる若干怪しげなふたりですが、話してみるといい人たちなんですよね。

見るる「それに気づいたのも、万太郎と竹雄から植物採集で学んだことの応用っていうのがいい! なにせ渋谷は、お寿恵ちゃんの横倉山だから」
母さん「そうね。竹雄といえば、あの子久しぶりに出てきたと思ったら蕎麦打ちまでできるようになってたわねえ。寿恵子さんのお店の料理も担当するのかしら?」

見るる「え〜〜どうなんだろう? お店の準備してるとき特に出てこなかったからなあ。お品書き見る限り料理の下に、渋谷にあるっぽいお店の名前書いてあったし、料理も近所のお店と提携するんじゃない? ……でも竹雄が待合茶屋で働くところはちょっと見てみたい。元柳橋芸者のお姉さんたちが競って竹雄にちょっかい出しはじめる未来が見える」

母さん「そうだ。それで思い出したけど見るる、今週は“万竹”が見られてうれしかったんじゃないの?」
見るる「ちょっと! ひとがせっかく語るの我慢してたのに、先言わないでよ!」

竹雄「今日の晩飯は義兄ちゃんが作っちゃるき」
万太郎「おっ、竹雄義兄ちゃんのオムレツ?」

見るる「義兄ちゃん呼び、尊いです。ありがとうございます」
母さん「竹雄がいなくなってからは、すっかり田邊教授がお気に入りになってたけど、その気持ちは健在なのね」

見るる「田邊教授は推しキャラだけど、万竹はまた別だから! そこんとこ、ヨロシク!」
母さん「はいはい(呆)。……万竹の話が出たからそれぞれの奥さんの話もするけど、寿恵子さんと綾ちゃんって、ちょっと似てるわよね」

見るる「あ〜……なんとなくわかるかも。今週、セリフも印象的だなって思ったんだよね」

藤丸「(万太郎に綾を紹介されて挨拶をしながら)それじゃあ、峰屋の?」
綾「うん。蔵元やったき。けんどのう、峰屋の酒は、まだ私の中にあるき。夫と2人で商いしながら、また始めますき」

寿恵子「(万太郎に、自分の店を出す計画を話して)新しい冒険なんです。私、思いっきりやってみたいです。自分の力を試してみたい」
万太郎「牡丹のあざ。それに光る玉。寿恵ちゃんの心の中にあるがじゃのう」

見るる「綾ちゃんは峰屋をなくし、逆に寿恵子さんは子どもが増えて、一度はそれぞれの冒険から離れた。だけどそれぞれの心の中には、冒険のタネが春を待ってる」
母さん「あら、うまいこと言うわね。ふたりとも、いま30代半ばくらいかしら? あの時代だと、そこそこいい歳よね。それでも、いつまでも自分の夢のために挑戦する気持ちを持ち続けているのはかっこいいわ。母さんも憧れちゃう」

見るる「母さんも昔は夢とかあったの?」
母さん「昔は……っていうのが引っかかるけど、実は歌手になりたかったのよねえ」

見るる「えっ、そうだったの? はじめて知った! 確かに歌うまいし、よく歌ってるよね。えー、いい夢じゃん」
母さん「ふふ……今からだって遅くないわよね。夢のための挑戦、しちゃおうかしら」

えーっ、見るるは大賛成! 姉さんとかなんか茶化してきそうだけど、思いっきりやりたいことやった方がいいに決まってるもん!
思わぬところで母さんの心にも冒険のタネを撒いてしまいました。みなさんの心のタネも、芽吹け〜〜〜!!


さて第24週、「ツチトリモチ」。

知っていますか? このドラマの放送が、残り本当にわずかだということを――。いや寿恵子さんの待合茶屋物語、もっと見たいんですけど!? ふつうにワンシーズン、余裕で見られるドラマになると思うんですけど。なのに、あと3週間で終わる!?

何かの間違いで、放送期間延長しないですかね……(←どう願っても終わるもんは終わる!泣)。 

なんかもうレビューを締めるのすらちょっと寂しいですが、泣く泣く今回はここまで。
今週の会議、終了!

文責:朝ドラ見るる

「らんまん」の予告動画はこちらから!(毎週土曜更新)
https://www.nhk.jp/p/ranman/ts/G5PRV72JMR/movie/