祝、結婚!!! 万太郎と寿恵子さん、そして竹雄と綾ちゃん〜〜〜〜〜!!!
脳内で笛や太鼓が鳴り響いてます。どうも! 朝ドラ見るるです。

いや、もう本当にうれしい。ずっと見守ってきたカップルがほぼ同時に2組も……いいんですか!? 幸せいっぱいすぎるよ〜!!

でも今週は、おめでたいことだけじゃなく、悲しいお別れもありましたね。新しい時代が来るってことは、古い時代が終わっていくってことだもん。
だけど先週の寿恵子さんじゃないけど、古いものだって、なくなってしまうわけじゃない。心から心に受け渡されて、連綿と続いていくんだもんね。だから、さみしくないよね。タキおばあちゃん……!!(号泣)

……とまあ、初っ端からだいぶ情緒不安定になっちゃいましたが、今週も詳しく振り返っていきましょう!
というわけで朝ドラレビュー、始まるよ〜!


▼朝ドラ見る家会議
議題その1>>万太郎&寿恵子、家族への道!

さあ、まずは万太郎&お寿恵ちゃんのお話。

ですがその前に、結婚を控える娘にかけた、おまつさんのすてきなセリフについて触れさせてください!
式の前日の夜、峰屋の客間に隣同士のお布団を敷いて、おまつさんと寿恵子さんが話をしていたシーン。

まつ「お寿恵。万太郎さん、これだけの大店をあっさり出ちまうなんてよっぽどのお方なんだね」
寿恵子「ねえ。すごいと思う」
まつ「いいや。生まれながらに当たり前にお持ちだったから『なくす』ということをお分かりでない」

見るる「さすが元柳橋芸者。万太郎が見抜かれている……」
見る子姉さん「まつさんも心配すぎて、何から心配していいのかわかんなくなっちゃうくらいだよね(苦笑)。娘がこんなすごい大店の息子に嫁ぐだけでも心配なのに、当人はそれを簡単に蹴って植物学なんて未知のことをやろうとしてるわけでしょ?」
見るる「ね。というかここ、すごいピンポイントなセリフでちょっと笑っちゃった。おまつさん、万太郎と寿恵子さんのケンカ(?)見てた!?って思って……」

おばあちゃんに言われて、呉服店・仙石屋の病気のヤマザクラを治す方法を必死に調べる万太郎が、研究に没頭するあまり夕食を抜いたシーン、象徴的でしたね。

これまで母娘の2人家族だったから家族での食事を大切にしていて、万太郎が一緒にご飯を食べないことがショックだった寿恵子さん。
一方、大きな家だったからか(当主で特別扱いだったから?)、1人だけ夕食の席に出ないことも当たり前だった万太郎。

持ってること、恵まれていることが当たり前の万太郎は、誰かにとって羨ましがられるようなことでも手放すことに躊躇がない。お金も、なまじ持ってるからバンバン使っちゃうし……寿恵子さんと万太郎、ジャンルは違えどオタクどうしで仲良くやっていけるかなと思いきや、早くも価値観のギャップからケンカをしてしまいます。

姉さん「万太郎、忙しかったとはいえ、食事の心配をしてくれてる寿恵子さんに『今は邪魔じゃき!』はさすがにヤバいよ。震えるほどダメだ」
見るる「あ〜。姉さんも仕事に集中してる時、母さんから『ご飯よ〜』って言われてもご飯食べにこなくて、大揉めしてることあるよね」
姉さん「ある。よくある(苦笑)。だから、正直いって、万太郎の気持ちもよくわかるんだ。『食べてからにすればいいでしょ?』という寿恵子ちゃんに対して万太郎、『頭の中が止まるじゃろう!』って、いや、まさにそのとおり。今はご飯よりも仕事させてくれ〜というのが本音だよね。……それでも、やっぱり、『邪魔』はないわ〜。さすがに、私は怖くてそんなこと母さんには言えぬ……。前に、母さんから『そんなに仕事ばっかりしてるんだったら、明日からパソコンにご飯作ってもらいなさい』って言われたことがあるんだけどね、あれ、マジでうちの母さんの名言のひとつだと思っているんだけど、寿恵子さんもそれくらい言ってやればいいんだよ。『そんなに草が好きなら、明日から草にごはん作ってもらってください!』って」

見るる「そ、それはパワーワード……(笑)。でも万太郎、自分で気づいて謝れたのはすごくえらいよね。万太郎ってまさに、“生まれながらに恵まれた人”で、だからこそ蔑ろにしてしまうものがたくさんあるっていうようなキャラクターとして描かれてるけど、変なプライドとかないのは本当にいいとこだと思う」
姉さん「まあ、家族に“なる”って、そういう価値観のギャップを擦り合わせてくことでもあるからね〜。でも、これだけじゃないよ〜。これからが大変だよ〜、いろいろ!」
見るる「もー! 姉さんは意地悪だな〜。今日くらい素直に祝福しようよ〜!」

寿恵子「草花の道、私も一緒に行くって言いました。もう二度と、「邪魔」なんて言わないで! 2人で一緒にやっていくんでしょ?」

寿恵子さんの言葉に、力強くうなずいた万太郎。寿恵子さん、健康とかを顧みず1人で突っ走りがちな万太郎の手綱をうまく持って、ふたりで一緒に歩んでいけるといいよね。

見るる「ところで……万太郎は今回のケンカで良い戒め(?)になったとして、寿恵子さんは万太郎のサポートちゃんとうまくこなせると思う? 採集だけでも、帳面に色々記録したり、夜中まで1個1個紙に挟んだりってやらなきゃいけないし、この作業にプラスして日々の生活や金稼ぎもある訳でしょ? わたしもまつさんと一緒に心配になってきちゃった……」
姉さん「だね、かなり根性いりそうだわ。大好きな『八犬伝』を読む時間を確保できるかどうか(笑)。というかこの作業、竹雄はずっとやってたってことだよね?」
見るる「いやマジで……初代嫁、恐るべし……」

でも、お寿恵ちゃんの苦労は尽きないと思うけど、それも全部ひっくるめて「万太郎さんと生きたいと思った」に集約されるんだろうな。

人1人の人生に責任持つわけだから、お互い、相当な覚悟だよね。
素敵なカップル……いや、すてきな夫婦!! めちゃめちゃ応援したい!!!

万太郎! 寿恵子さん! 頑張れ!! そして本当に本当に、結婚おめでとう〜〜〜!!!


議題その2>>呪いを解いて 竹綾、ついにゴールイン!! 

さてお次は、竹雄&綾ちゃんのお話。

万太郎が病気のヤマザクラの治療法を探す一方、綾ちゃんは土佐じゅうの酒屋で組合を作ることを計画・奔走していました。
政府が取り締まりを厳しくするのは、横流しの酒が出回っているから。であれば、組合を作って互いに目を光らせ、誰も横流しの酒を出せないようにする。密造酒も出ないよう、世間に訴える。
今でこそ組合って普通だし大切って思えるけど、この時代にこれ思いつけるって、綾ちゃんすごいんじゃない!? ナイス発案!

そう思ったんですけど、結果は……。

竹雄「アホばっかりじゃったのう」
綾「ほんじゃけんど、みんな本音じゃったき。私が蔵元じゃゆうだけで、峰屋のこの先が閉ざされるがじゃのう」

見るる「ああ〜〜〜しっかりバカにされて帰ってきた……。綾ちゃんの言動の端々からほとばしってる自己肯定感の低さって、こういうことが原因だよね。小さい頃から自分の好きなもの禁止されて、存在の根本のとこからガンガン否定されてきたのの積み重ねって感じする」
母さん「そうねえ……言葉って呪いだから、『できるわけない』とかって言葉を自分でかけたり、誰かにかけられたりすると、本当にその通りになるってよく言うわよね。周りからの声もそうだけど、綾ちゃんは自分で自分にも呪いをかけてるような気がするわ」
見るる「わかる……。でも、だからこそ綾ちゃんには竹雄が必要なんだよね」

綾「私がおるき、いかんがじゃ!私が、おるき…!」
竹雄「ほいたら…! いっそうちが、闇の酒を造るかえ?」
綾「……」
竹雄「隠し蔵を建てて、綾様が造りたい新しい酒も隠れて造ったらえい。よそを出し抜いちゃったらえい」

見るる「わたしこのシーンめちゃめちゃ好き。これ、“綾様がしたいなら悪いことでもしたら良い。見返してやろう、あなたのためなら自分もそれについていく”って意味でしょ? 竹雄は絶対、綾ちゃんの酒造りにかける思いを否定したりしないし、性別を理由にしない。綾ちゃんが綾ちゃんだから、それだけでやりたいことをやってもいいって肯定してくれるんだよね」

竹雄「はっきり言うちょく、あなたは呪いじゃない。祝いじゃ。酒蔵におるのが女神じゃゆうがやったら、あなたこそ、峰屋の祝いの女神じゃき」
竹雄「あなたが心から、うちの峰乃月は変わらずうまいうまい言うて笑うちょったら、それが最上のことほぎじゃ」
綾「そんなが…ただの飲んだくれじゃ…」
竹雄「そうじゃあ。飲んだくれの女神じゃ。わしはそういう女神様に…欲しがられたいがじゃ」

母さん「言葉が呪いなら、その呪いを解くのも言葉なのかもしれないわね」
見るる「えっなにそれ深い。……でも、そうなのかも。綾ちゃんが無理せずありのまま笑っていることが峰屋のためにもなるし、そんな綾ちゃんがいちばんすてきって……綾ちゃんの呪い全部吹っ飛ばす言葉じゃん。それで家が没落するならそれでも添い遂げるって言ってるんだよこれ。竹雄のそばにずっといたら、綾ちゃんも少しずつ、ありのまま笑えるようになると思うな」
母さん「なんか、万太郎、寿恵子さんカップルに比べてこの2人ずいぶんアダルティーな雰囲気じゃない? あっちはごはん食べるか食べないかでケンカしているのに……」
見るる「いや、それはそれで大事な話だからね!?(汗) でもまあ、ふたりが大人っぽいのはそう。ほんと先週も言った気がするけど、竹雄(っていうか志尊淳くん)のポテンシャルすごい。すごいわ……」

しかし、竹綾ゴールインということは、万竹の終わりでもあるということで……。
綾ちゃんと一緒に土佐に残り、東京には帰らないと万太郎に告げる竹雄。
う〜〜〜ん、名残惜しい!! これまで、万竹も色々と、ケンカしたり、支えあったり、そういうのをずっと見守ってきたから……。

見るる「……と思ったけど、涙の別れの後も全然イチャイチャは健在だったね」
母さん「そうね。この2人、『万太郎』『竹雄』って互いに名前呼び合うの好きなのかしら?」
見るる「確かに、前もやってたな(笑)。あんなに感動のシーンだったのに、直後が『竹雄義兄ちゃんじゃ♡』だったからね」
母さん「まあ、今生の別れどころか、家族の一員に加わったわけだからね。なんなら関係はより近くなってるわけだし。だから竹雄が東京に戻らないことをこんなに残念がっているのは、ドラマの視聴者と、東京の竹様ファンクラブの皆様くらいかもしれないわね」

まあ、それは確かに……。
先週くらいからわたしも覚悟決めてたし、ずっと一緒にくっついていたぶん痛みは伴うかもしれないけど、別に悲しいお別れじゃないもん。
そう、万太郎と竹雄はそれぞれ離れ離れになるけど、心はいつだって一緒! 万竹、フォーエバー〜〜!! そして竹綾!! おめでとう!! 末長くお幸せに〜〜〜〜!!!


議題その3>>そして、新しい時代へ

そしていよいよ、祝言の日。

見るる「分家の皆さん、相変わらずいい演技だなあ。今回伸治さんめっちゃ可愛くなかった? 花街でモテててるアピールしてる時の表情と、細腕の力こぶ良すぎる……」
父さん「なに? 見るる、ああいう男が好みなのか? やめといた方がいいぞ、ああいうのは自分がモテているのは金のおかげだということに気づいていないんだ……!」

いや、そんなことわかってるよ!? 役者さんの演技の話だって!
分家のみなさん、品定めしようと思って「万の字の嫁御はどんな女かのう?」からの、寿恵子さんの爆裂美人っぷりにポカーン。いや〜、素敵だった。

ちなみに、見るるイチオシの分家ズメンバー(?)、伸治さん役を演じているのは、坂口涼太郎さんという役者さん。
木曜日のあさイチにも出てましたね! オシャレだし、元々ダンサーなだけあって踊りもすごいんです! 朝ドラへの出演は、なんと4回目(多!)。要チェックの俳優さんです!

父さん「それにしても、松坂慶子さん退場か。切ないな」
見るる「ね〜〜〜……。でも、万太郎と綾ちゃんの結婚までを見届けられたのは、本当よかったよね。それにしても65歳……今の感覚からすると、ずいぶん若いよ……(泣)」
父さん「65……俺より年下だもんなあ。人生100年時代なんて言われて久しいが、当時は平均寿命が今の半分くらいだったと考えると、23〜24歳でいき遅れなんていう価値観にも、まあ納得はできてしまう気がするな」
見るる「人生が今よりずっと短かったってことだもんね。40〜50歳で亡くなるとか、すぐじゃん。スピード感エグそう」
父さん「今の方が忙しくて昔はのんびりしてたなんてよく言うが、そう考えると、昔の方が忙しかったんじゃないか?なんて思ってしまうな」
見るる「そうだよねえ。その分新陳代謝も早くて、社会の変革スピードもすごかったんだろうね。だからこそ、タキおばあちゃんのあのセリフだったんだろうな……」

(竹綾結婚の報告を受けて)
分家の伸治「気味の悪い冗談じゃ…。なにが本家じゃ! 本家の血筋は誰ちゃあ残らんがじゃき。それでもふんぞり返るがか?」
タキ「家ゆうがは、なんじゃろうのう? 血筋、金、格式…何を守ってきたがじゃろう? それよりも、今ここにおるおまんらの幸せが肝心ながじゃ。この先を、健やかに幸せに生きていく。家の願いじゃのうて、己の願いに生きていくことが」

分家の豊治「今更…何じゃあ! これまでさんざん、本家と分家を区別してきたのはどこのどいつじゃ! わしら分家を、ず〜っとず〜っと見下してきたがは誰じゃ」
分家の紀平「ほうじゃ! 商いだって、わしらは本家の顔色をうかがいながらやってきたじゃろうが!」
タキ「ほうじゃのう…。わしがそうさせてきた。けんども、時は変わった。この先は、本家分家と上下の別なく、互いに手を取り合うて、商いに励んでいってほしい!」

おばあちゃん自身も、新しい時代へ移っていく中で変わっていったんだよね。
そしてそこには必ず、新しい世代……特に、万太郎と綾ちゃんの影響があったんだと思う。

あまりに自然で若干忘れ気味だったんですけど、タキおばあちゃん、ヒサさん、綾ちゃん、万太郎って、かなり血のつながりの薄い家族だったんですよね。

例えば、本家の子どもじゃないからという理由で綾ちゃんを迎え入れなかったり、体の弱い子どもを産んだからという理由でヒサさんを疎んだりすることって、おばあちゃんには簡単だったと思うんです。
だけどおばあちゃんは、それをしなかった。

夫も息子も病気で亡くして、生き残ったタキおばあちゃんは、同じように生き残った全員で「縁でつながる家族」になろうとして、実際になったんですよ。

だけど万太郎とか綾ちゃんとかって当時まだ全然小さかったし、自分たちが“なろうとしてなった”家族だったという実感は薄いと思う。
血のつながりなんてなくても、当たり前に家族として互いを大切にしあい、自分たちの時代では考えられないような型破りな道を突き進んでいった孫世代を見て、思うところがあったんだろうな……その、おばあちゃんの気持ちのことを思うと……な、涙が……(号泣)。

タキ「万太郎。わしの孫に生まれてきてくれて、ありがとう。おまんは、生まれたときから…そしてこの先もずっと、わしののぞみじゃ」

父さん自分の古い価値観を壊してくれて、新しい時代の景色を見せてくれてありがとう、という意味でもあったんだろうな。タキさん……」
見るる「分家の皆さんも、ただのやなやつらじゃないのが分かって今回、すごくよかった。みんな、古い時代の苦しさに適応しようとしてただけで、つらかったんだろうね。豊治役の菅原大吉さん、紀平役の清水伸さんの真に迫る演技も、泣ける……。新しい時代、分家の皆さんも全員、思うまま、心のままにやりたいことができるようになるといいなあ」

病の桜を治すことはできなかったけど、接ぎ木はできた。
新しい芽は、まさに孫世代の象徴。
おばあちゃんの与えたものは、確かに芽吹いて、未来に咲き誇るんだよ……(←ウッ、書いていて涙が……)。
そして、エンディングで流れる「愛の花」はずるいよ!!! 「涙は枯れないわ 明日へとつながる輪」〜〜……!!!!

おばあちゃん、よく頑張ったね。
65年間、お疲れ様でした。


さて第14週、「ホウライシダ」

父さん「そういえば今週、万太郎に桜のことを教えてくれた仙石屋の手代衆。思わせぶりな映し方と映り方をしていたけど、あれは誰なんだ?」
見るる「ちょっと父さん、あの声聞いたことないの? 声優の小野大輔さんだよ! 有名なアニメにもいっぱい出てるし、すごい人なんだから!」
父さん「ああ、声優さんだったのか。あれだな、早川逸馬役の……」
見るる「宮野真守さんね」
父さん「そうだ。彼に続いて、2人目の声優さんか。少しの登場シーンだったけど、やっぱり存在感あったなあ」
見るる「そう、そうなんだよ(←小野さんが褒められてちょっとうれしい)。小野さん、高知出身でネイティブ土佐弁だったから、聞けてうれしかった!」
父さん「なるほど、やはりご当地出身での起用だったんだな。あ、それを言ったら仙石屋の主人役は、高知出身の演歌歌手の三山ひろしだったし。えらく声のいい呉服屋だったんだな……」

フフ。確かにね。
仙石屋のみなさんはもう出てこないのかな? 
最後のシーンでは1人で採集に出ていたけど、万太郎はもう東京に帰ってしまうのか……!?

来週も楽しみ!
ということで、今回はここまで。今週の会議、終了!

文責:朝ドラ見るる