先週に続いて、新キャラが……新キャラが多い!!
どうも、皆さんお元気ですか? 朝ドラ見るるです。
上京、進学(?)、新生活。新天地・東京に来て、万太郎の周りもガラリと環境が変わりましたね。ああ、「春」って感じだな。現実の見るるは、突然の猛暑に完全ダウンしていますけど……。
地球〜! まだ5月に30度越えは無理だよ〜! しっかりして〜!(泣)
明治時代はこんなに暑くなかったんだろうなあ……こればかりは、万太郎たちがうらやましい。
というわけで、体がしんどいときは無理せず、我が家の朝ドラトークを読んで、ゆっくりしてくださいね♡
▼朝ドラ見る家会議
議題その1>>万太郎、東大へ チャンスをつかんだからには、とにかく頑張って!

無事に東京での住まいも決まり、念願の東京大学植物学教室を訪れることになった万太郎。
万太郎「一番大好きな植物の研究室に行くがですき、礼を尽くさんと」
洋装、似合いすぎ〜〜〜!! ビシッと決まってる!! よっ、若旦那!!
いやまあ、神木くんは現代人なので、洋服が似合うのは当たり前なんですけどね(←2か月で、和服の神木くんに見慣れすぎた!笑)。
しかし紹介状があるとはいえ、受験もせずアポもなしに突然大学を訪れた万太郎。准教授の徳永さん、講師の大窪さんを筆頭に、研究室の面々は驚き半分、呆れ半分。
そんなあからさま〜な嫌オーラを鶴の一声で吹き飛ばしたのが、植物学教室の初代教授、田邊先生だったのでした。
見るる「(田邊先生を演じているのが)要潤だ」
見る子姉さん「うん、まごうことなき要潤だ。バイオリンで登場って、完全にやりすぎなのにハマってる(笑)。あれでこそ要潤。さすが、時空を超えてる人だわ」(←姉妹そろってなぜかフルネーム呼びで、すみません!)
見るる「それにしても、万太郎、なんとかやっていけそうでよかったな。田邊先生、もっと意識高い系でイヤミな感じの人なのかと思ったけど、意外といい人でびっくりした」
(田邊教授が研究室への万太郎の出入りを許可したことを受けて)
徳永准教授「ありえません。出入りを許せば、大学の権威が揺らぎます!」
田邊教授「徳永君、君は本当に旧幕府時代の化石だね。さっさと留学しておいで」
見るる「ところどころ不必要な英語まじりでしゃべる西洋かぶれ系留学至上主義のクセ強キャラが先進的な意見を言うのって、なんか珍しくない?」
姉さん「えらい勢いだけど(苦笑)、それってディスってる?」
見るる「えっ、いや褒めてるつもりだよ!? 田邊先生、面白くて好き。要潤かっこいいし」
姉さん「お、おう……。ていうか、その感想自体、新鮮かも。そうか、見るるの感覚だと、英語混じりの西洋かぶれは先進的ではないんだね?」
見るる「うん。ダッサ、って感じ」
姉さん「そっかー。なるほど。まあ、これは明治時代の話だから、その辺の時代性を出してるのかもね〜」
見るる「そして、留学も行ってきた田邊先生の英語に、スラスラっと返せる万太郎もすごい。英語得意って描写何度かあったけど、しゃべるのも流暢なんだね」
そんな要潤さん演じる田邊先生のモデルは、植物学者の矢田部良吉だそうです。
アメリカのコーネル大学で官費留学生として植物学を修め、帰国してからは東大理学部生物学科の初代教授として尽力した人なんだって。
この矢田部さんには、なんと詩人としての一面も。
西洋の詩を翻訳・模倣することによって、漢詩や和歌とは異なる新しい韻文の確立をめざした詩集『新体詩抄』を作ったりとか……そう知るとなんとなく、あの要潤の感じからも、なんともいえないポエティックさを感じるかも……!
見るる「万太郎とジョン万の話ができて喜んだり、ボタンの絵を褒めたりしてた時の田邊先生の表情、よかったよね。万太郎も今まで独学だったけど、仲間がいて、先生がいて、教室で植物学の研究ができる。土佐での努力が報われて、ほんと良かったなあ」
姉さん「一方で、あの不穏な雰囲気ね。特に徳永准教授と講師の大窪さんは、かなりのアンチ万太郎と見た。これはあるよ〜、一波乱」
見るる「ああ……“クサ長屋”の東大生・堀井さんも『明日追い出されるとしても』って言ってたし……悪い伏線じゃないといいけど」
姉さん「確かに、あれは伏線くさいな! でも、今は大学ってかなり多くの割合の人が進学するようになってるけど、当時はそうじゃない。何しろ東大が、日本で唯一の大学なんだし。堀井さんも言ってたけど、地元で神童って言われてた人たちが努力して努力して、やっと通ってくるわけでしょ。そこにぽっと万太郎みたいなの入ってきちゃうんだから、みんなの嫉妬もわからないでもない、というか、当然だよね」
見るる「今でいう芸大とか美大とかみたいなイメージかな? 地元ではさんざん才能があるって言われて大学入って打ちひしがれる……みたいな話、よく聞くもん」
姉さん「うんうん。そんな状況だからこそ、悶々としつつも、万太郎に『頑張れ!』って言えた堀井さんはえらいわ」
出た、上から見る子(笑)。でも、姉さんの意見に同意。わたしもあのシーンで、めちゃめちゃ堀井さん好きになりました。
堀井「俺は文学だが…いや文学で、いまだ旧態依然の遅れまくっている日本を何かしてやろうって夢をみている。大学にはそんな夢をみとる連中が当たり前にゴロゴロいるからだ!」
堀井「万ちゃん、よそ者を許すなんて、文学部じゃおそらくありえんからな。その理学部の教授だって、ただの気まぐれかもしれん。田舎から珍しいのが来たと、それだけのもんかもしれん。だからな…!」
堀井「頑張れ! 明日追い出されるとしても…いていい間は頑張れ!」
この堀井さんのセリフ、自分が凡人だとわかっている人のセリフですよね。すごい人なんていくらでもいるし、夢みるだけなら周りの学生だってみんなやってる。
でも、だからこそ頑張るんだよね。頑張るしかない。
堀井さんは落第しちゃったみたいだけど、心の芯は折れてない。だから、幸運にも大学へ出入りできることになった万太郎に、大学生の先輩としてかけた言葉が「頑張れ」だったんだ。
姉さん「この『頑張れ』、自分に向けて言ってる言葉なんだろうな」
見るる「双子の卵でるんるんしてた時は能天気大学生感満載だったのに、生卵のみほしてからの顔、意識変わった感じした。『何かすっきりした!』って言ってたのも嘘じゃなさそうだったし……堀井さん、かなり推せる。大成してほしい。セリフも熱いし、演技の力の入り方も最高だよ〜」
姉さん「この俳優、山脇辰哉さんって、ちょっと前の峯田和伸とか、渡辺大知の雰囲気だよね。長髪ボサボサ、オタク系キャラなのに推せる感じ。……とすると、あとで化ける可能性大だよ」
見るる「へ〜そうなの? チェックしとく!」
姉さん「ほかの研究室の学生たちも要チェックだよね。まだあんまりキャラ立ちしてなくて区別がつかないけど」
見るる「東大生活も長くなるだろうし、追い追いじゃない? わたしは『舞いあがれ!』のむっちゃんが学生としてウサギに草食べさせてるの見て笑っちゃった」
姉さん「えっ!? あの人むっちゃんだった!? どっかで見たことある顔だなと思ったら……!」
うそ、姉さん気づいてなかったの!?
前作の朝ドラ「舞いあがれ!」でむっちゃん役を務めた前原瑞樹さん。今回は植物学教室の2年生、藤丸さん役での出演です。
前作ではず〜〜っと名前のみで、実際の前原さんがドラマに登場したのは最後のほうだけだったから、今回動いてる前原さんをしっかり見られるのはかなり嬉しいかも!
研究室メンバーの掘り下げも、来週以降きっとあるよね。楽しみだ〜!
▼朝ドラ見る家会議
議題その2>>オタク女子共感 お寿恵ちゃんファミリーはどんな家?

(自室で朝から読本を読み耽っている寿恵子さんを見て)
見るる「それにしても寿恵子さん、見れば見るほど面白いし親近感が湧くな。オタクってやっぱりいつの時代も似たようなこと考えるんだなあ……」
寿恵子「私草むらになりたい。草むらになって、2人を見てたい。ううん。草むらじゃ置いてかれる。いっそ、八犬士になりたい! はあ…」
好きすぎる小説やマンガの中のいちキャラクターになりたいって……そう思った経験、ありませんか?
かくいうわたしは……………………あります。あれはたしか小学生の時。当時大好きだったマンガの登場人物だったらどんな設定か、どんな見た目か、ノートに書き起こして、想像して、ひとりでウフフって笑ってた……(←俗にいう、黒歴史ってヤツ!!)。
さすがに、今はもう大人なので、そんなふうに思うことは……。
母さん「最近だって、見るる、よく『推しの部屋の壁になりたい、観葉植物になりたい』とか言ってるじゃない」
見るる「ギ、ギクーッ! 確かに……え、じゃあわたし小学生の時からあんまり成長してないのかも……」
母さん「まあいいんじゃない? そのおかげで今こうして寿恵子さんに感情移入できてるわけだから」
母さんにフォローされてしまった……これはかなりいたたまれない気持ちになってきました。まさか朝ドラに、こんな恥ずかしい黒歴史を刺激されるとは……。
見るる「(話題を変えて)そういえば母さん、浜辺美波ちゃんのことあんまり知らないって言ってたじゃん。今週は結構ガッツリ話に関わってきたけど、どう? 寿恵子さん」
母さん「そうね。寿恵子さんの背景や家族の感じもわかってきて、ちょっとずつ好きになってきたわ。この子のお母さんはどこかのお妾さんだったってことよね?」
見るる「お母さんのまつさんが、もと柳橋芸者だって言ってたね。牧瀬里穂さん、美人だからな……」
母さん「それで見初められたのよね。でも正妻ではなかったから、お葬式にも出られなかった。結構ヘビーな家庭環境だし、まつさんにも並々ならぬ苦労や思いがあったのかと思うと、同じ母親として他人事とは思えないわ。見た目はともかく、寿恵子さんの言動は見るるに似てるし」
見るる「いや“見た目はともかく”は余計でしょ!? ルッキズム反対! まあ浜辺美波ちゃんほどの超絶美少女を自分に当てはめるつもりは毛頭ないけどさ……!」
母さん「(聞き流しつつ)まつさんの妹のみえさんも良いキャラよね。宮澤エマ、『鎌倉殿の十三人』に引き続き、またしてもクセのある妹役ね」
見るる「みえさんに関してはちょっとおせっかいな感じもあるけど、寿恵子さんの幸せを考えてくれてるんだなって伝わってくるよね。ダンスを習えるなんてハイカラで素敵だし、選択肢は色々あったほいがいい。それに、“日本人がまだ知らない、見たことのない世界”を見るチャンスを与えようとしてくれてる」
母さん「ほんと、家族に恵まれてるわ、寿恵子さん。そりゃああれだけ、明るく元気にのびのび育つわけよ。お店の従業員は池内万作だしね」
見るる「最後の一言は母さんの趣味では?」
寿恵子さんはのちに万太郎と結婚する身(←さすがに史実通り、するよね!?)。
玉のこしを勧めてくるみえさんと、危なっかしい娘を心配するまつさんは、“日本人がまだ知らない、見たことのない”植物の世界を切り拓こうとしている万太郎との恋を許してくれるのかな?
ムムム……じれったいし気になるよ。早くふたりの恋、進展しないかな(←気が早すぎ!)。
しかし、寿恵子さんと万太郎の恋路も気になりつつ、我が家はもっぱら“もう1人の”ヒロインの話で持ちきりでした。
母さん「だけど今週見ていて一番思ったのは、万太郎と竹雄のイチャイチャぶりがパワーアップしてるところよね。あれはどう見てもカップルじゃないねえ」
見るる「母さん、それ言っちゃう? まあそうなんだけど、私から見ると、寿恵子さんって、絶対、“万竹”のカップリング、萌えると思うんだよね……」
母さん「? 専門用語で話すのはやめなさい」
見るる「だって、東京編になって竹雄の出番が減った分、少ない登場シーンで的確に美少女ヒロインっぷりを発揮するようになっちゃったじゃん。志尊淳くんが可愛すぎてキレそうだったもんわたし」
母さん「キレないで。冷静になりなさい」
冷静になっても志尊淳くんが可愛い……。この感情、どうしたらいい!?
東大と仕事探しからそれぞれ帰宅した万太郎と竹雄が長屋の中庭で遭遇するシーン、ヤバくなかったですか? わたしはどうにかなりそうでした。(←落ち着け)
竹雄「若! お帰りになっちょったがですか!」
万太郎「ああ。わしも今じゃ。お帰り」
竹雄「ただいま」
見るる「えっ……竹雄、語尾にハートマークついてる……絶対『ただいま♡』だったじゃん今の言い方」
母さん「新婚夫婦よね、これ」
見るる「当たり前みたいに晩御飯の準備して帰ってくるところも、ボウイの仕事が見つかったって報告する顔も、洋服似合うって万太郎に褒められて『そうですろうか?♡』って照れるのも……」(編集部注:「♡」は見るるさんの幻覚です)
母さん「近々、竹雄の洋装が見られるかもしれないわね。ボウイ姿の竹雄……良いじゃない」
見るる「良い! 絶対良い! わたし薫風亭のテーブルになって竹雄が仕事してるところ見守りた〜い!」
母さん「ほら、寿恵子さんみたいになってるわよ!」
え〜い、もう開き直ったぞ!
なんならわたし、寿恵子さんの友達になって、万太郎と竹雄の関係性について盛り上がりたいもん。寿恵子さんと万太郎の恋も、まつさんの葛藤も、ヒロイン・竹雄のその後も。うう、続きが気になるよ〜!
▼朝ドラ見る家会議
議題その3>>『南総里見八犬伝』はジャンプマンガ? ボタンの意味を解説!

ところで、寿恵子さんの愛読書であり、第7週の週タイトルである「ボタン」のきっかけにもなった『南総里見八犬伝』って、皆さん読んだことありました?
かくいうわたしは、確か小学生の時に子ども向けの本で読もうとして、難しくて途中挫折した記憶があります……。
父さん「なんだ見るる、八犬伝を知らないのか」
見るる「名前は知ってるよ。でも内容は知らない。父さんは読んだことあるの?」
父さん「昔な。映画も見たことあるぞ。ちなみに1983年に深作欣二監督が撮った映画『里見八犬伝』には、声だけで松坂慶子さんが出演している」
見るる「タキおばあちゃんじゃん! そうなんだ……じゃあ今週、寿恵子さんがほっぺに書いてた牡丹の痣の意味とかも詳しくわかってるってこと? わたし、ちょっとピンときてない部分あるんだけど」
寿恵子「牡丹を授けられた者は、見知らぬ旅に出るんです」
これって多分、八犬伝にちなんだセリフなんですよね? 身近に知ってる人がいてよかった。父さん、教えて〜!
父さん「まず『南総里見八犬伝』には、“八犬士”という8人の青年が登場する。彼らは、呪いによって犬との間に子を成した伏姫というお姫様の腹から飛び出した8つの玉を体に宿している。そして彼らが八犬士であることを示す証拠というのが、体のどこかに浮き出た牡丹の形の痣なんだ」
見るる「牡丹の痣! 寿恵子さんがほっぺにペイントしてコスプレしようとしてたやつだ」
父さん「そう。ちなみに右頬に痣があるのは犬飼現八。人によって痣がある場所は違うんだぞ。確かな」
見るる「“見知らぬ旅”っていうのは? 八犬士は冒険をするの?」
父さん「物語的には(少なくとも前半は)仲間探しがテーマだったような気がする。伏姫の腹から飛び出した8つの玉を集め、運命に従って八犬士を集合させる的な……その過程で敵と戦ったり、敵だと思ってた相手の体に痣を見つけて仲間になったりする話だった……ような」
見るる「え、玉集めるの? ドラゴンボールじゃん」
父さん「そうだな。よく考えれば『南総里見八犬伝』には友情・努力・勝利が全部あるし……まあ、江戸時代のジャンプマンガだと思ってもらえればいいと思う」
ほんとか……?
父さんのあいまいな記憶と雑なまとめ方は若干審議入りますけど、なんとなくは理解できたぞ。
つまり寿恵子さんは、ダンスを習う人を探しているという田邊先生と万太郎の意外なつながりに運命を感じて、万太郎に授かったボタンに後押しされる形で“日本人がまだ知らない、見たことのない世界”を自分の足で見に行こうとしてるってわけだ。
寿恵子さんは「八犬士になりたい!」って言ってたけど、思わぬ形、方向性からそれが叶っちゃったってわけね。万太郎、これはかなり株上昇したんじゃない!?
見るる「でもジャンプマンガって言われるとかなりとっつきやすく感じはするね。わたしも読んでみようかな」
父さん「言っておくが、全部読もうとすると長いぞ。98巻106冊ある」
見るる「ええっ、長!!『ONE PIECE』じゃん」
父さん「またジャンプマンガだな(笑)。まあ、マンガもあるし、現代向けに訳された小説もあるし、さっき言ったように映画もあるから、どれかしらで見てみるのは良いと思う」
見るる「なるほどね〜……しかしそれだけ長いとなると、寿恵子さんのあの部屋の散らかし方は納得だなあ」
父さん「読んでいると、『あのシーンどうだったっけ?』みたいな感じで前の巻に戻りたくなったりするからな。しかし見るるの部屋だって似たようなものじゃないか。きちんと片付けろよ」
う、うるさいなあ!! 週末にはやろうと思ってたとこだもん。ほんとだもん。
寿恵子さん……親に叱られないように、一緒に部屋の片付け頑張ろうね(←もはや勝手に友達扱い)。
さて第8週、「シロツメクサ」。
ボタンの花の絵を送ったことで、寿恵子さんとの心の距離を縮めた万太郎。恋も、植物の研究も、少しずつ進んでいきます。
それにしてもわたし、ここ最近(というか寿恵子さんが出てきてから?)ちょっとレビューがオタクっぽくなりすぎですか!? 薫風亭のテーブルになりたい発言はさすがにキモかったかな!?
姉さん「それが本性なんだから仕方ない。猫被ったって文章には全部出るからね!」
ま、まあ……ちょっと恥ずかしいけど、やっぱり自分に正直になるって大切だよね(←皆さん、引かないでね!泣)。
それじゃ、今回はここまで。今週の会議、終了!
文責:朝ドラ見るる