植物学者・槙野万太郎(神木隆之介)と、その妻・寿恵子(浜辺美波)の波乱万丈な生涯を描く、連続テレビ小説「らんまん」。寿恵子を演じる浜辺美波に、役への思いや神木隆之介演じる万太郎の魅力について話を聞いた。
――「らんまん」出演のオファーを受けたときのお気持ちはいかがでしたか。
心から尊敬し、兄のように慕っている神木さんと一緒に槙野夫妻の人生を演じられることを、大変うれしく思いました。「らんまん」というタイトルの通り、笑顔あふれるまっすぐな人柄の主人公・槙野万太郎役に、神木さんは本当にぴったりです。多くの人に元気を与える作品になるよう、精一杯演じたいと思いました。
演じるにあたって、高知県の「牧野植物園」に伺った際、富太郎・壽衛夫妻の人となりを職員の方から詳しくお聞きしました。その中で印象深かったのは、お二人の手紙に関するエピソード。富太郎さんが地方へ植物採集に出向き、家を長く留守にしていた時期、たくさんの手紙をやりとりされていたそうです。その手紙は、文字からも愛情が伝わるもので。文章や文字からも伝わる仲の良さって、とてもすてきだと感じました。
また、脚本の長田さんからは、壽衛さんは三歩下がって夫を支える女性というより、自分の意思で一緒に歩みを進める先進的な女性。困難にぶつかっても、おもしろがって乗り越えてきた人だろうというお話をいただきました。富太郎さんが壽衛さんにちなんで名付けた「スエコザサ」のように、たくましい女性を演じられたらと思います。
――演じる寿恵子という人物をどのように捉えていますか。
寿恵子は武家の出で、早くに父を亡くし、母のまつさんと菓子屋「白梅堂」を営んでいます。また、曲亭馬琴の「八犬伝」の世界に夢中で、いつかまだ見たことのない世界に飛び込みたいと願うような一面も持っています。
そして今後、万太郎さんと結婚することになるのですが、当時は結婚相手や職業などを自分で思うように決めることができない時代。そのなかで、物事をきっぱりと決めていく寿恵子はかっこいいなと思います。
――万太郎との出会いは、寿恵子にとっても印象的だったのでは?
そうですね。酔っぱらって木に登り、ニコニコしながら木と話す万太郎さんとの出会いは、寿恵子にとって印象深い出来事でした。他の人には抱かないような興味をそのときから持っていたような気がします。

その後、東京で万太郎さんと再会した寿恵子は、彼の強い植物愛を知ります。植物への思いを寿恵子に伝えるときの目の輝きや表情が、本当にすてきで印象的なんです。さらに、万太郎さんへの興味がわいた瞬間だと感じています!
――神木さん演じる万太郎の魅力を教えてください。
すでに台本の段階から生き生きとした文章なのですが、さらに神木さんが演じることで、その言葉がエネルギーに満ちたセリフになるんです。特に植物への愛を語るシーンは、牧野富太郎博士が現代に現れたらこんな方だったんだと感じるほど、とても魅力的に演じられています。神木さんのキラキラとした笑顔には、思わずつられてしまいます(笑)。笑顔の絶えない現場でご一緒できて、とてもうれしく思っています。
※浜辺美波さんインタビューの続きは、5/26(金)に公開予定。
2000年8月29日生まれ、石川県出身。NHKでの主な出演作に、「ピュア! 〜一日アイドル署長の事件簿〜」「タリオ 復讐代行の2人」「オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ」など。