こんにちは! 朝ドラ見るるです。
みなさん、大型連休はいかがお過ごしでしたか? 
見るるは、録り溜めておいたいろんなドラマを見たり、漫画を読んだり、のんびりしていました。久しぶりにいっぱい休んだぞ〜って感じ!

「らんまん」の世界では、登場人物それぞれの、人生の岐路が描かれていましたね。難しいこともいっぱいあるけど……万太郎も綾ちゃんも竹雄も、前に進んでてえらい!
わたしも頑張らなきゃな……(GWに休んだ分、溜まった仕事を視界に入れつつ……)。

ということで、先週一週間の朝ドラ振り返り、いってみましょう!


朝ドラ見る家会議
▼議題その1>> 万太郎が望む「何者」って、一体何?

高知で、自由を求めて戦う民権運動を知った万太郎、綾ちゃん、そして竹雄の3人。
そこで出会った活動家・早川逸馬たちから刺激を受け、一度は諦めかけた植物学の道へと進む意思を固めた万太郎でしたが、故郷の佐川に帰る前に参加した演説会に警官隊が乱入。なんとたまたま壇上に立っていた万太郎は、政治結社の一員だと勘違いされ、逮捕されてしまいます。

「集会条例違反」って……。
ただ自由について話していただけなのに逮捕されちゃうの!? とびっくりしましたけど、時代が時代ですもんね……。
万太郎は牢屋に入れられ、逸馬さんも、厳しい取り調べという名の拷問を受けることになってしまいました。

(取り調べ中の早川逸馬のところに万太郎が連れていかれるシーンを見て)
見るる「み、水責めされてる〜〜〜!!! これ、死んじゃわない? ぼろぼろじゃん! 心からの言葉じゃないってわかってるけど、逸馬さんの口から万太郎の悪口を聞くのもキツいよ〜」

早川逸馬「そいつは…ただあの場にいて、まぬけな顔しちょったき。えい金づるやと引っ張り上げただけや。おまんらあの言うとおり、そいつは、甘い汁吸うて肥えちゅうだけの世間知らずじゃき。ちいと持ち上げてやって…金、吸い上げちゃるつもりじゃったきのう!」
早川逸馬「わしはこういう甘たれボンが…この世で一番許せんがじゃ!」

昨晩、夜通し、ともに自由を語り合った逸馬さん。そこに打算なんてなかったこと、万太郎が一番よくわかってるはず。
でも逸馬さんが放った「甘たれボン」という言葉が、自分を的確に表現したものだってことも、万太郎にはわかっているんですよね。

「あいつは仲間だ」とひとこと言えば、逸馬さんは拷問から解放される。
代わりに万太郎はひどい目に遭うかもしれないけど、自分は助かる。
それを知ってなお、どれだけ警官隊にひどいことをされても、保身のために仲間を売らない。それが、早川逸馬の自由だったんだ。

結局、おばあちゃんが迎えにきてくれて万太郎は牢屋を出ることができたけど、逸馬さん、あのあとどうなっちゃったんだろう……。嫌だ、想像したくない!!

先週のライブ(演説)パフォーマンスと人懐こい笑顔に完全にやられ、早くもロックスター(活動家)・早川逸馬の大ファンな気持ちになっている見るるにとっては……しんどすぎる。
ああ、逸馬さん、無事でいて〜!と、わたしが頭を抱えていると、父さんがポロリ。

父さん「無事もなにも、山の中であの赤い花(キツネノカミソリ)を見つける前、ざあって風が吹いただろ。あれ、逸馬が亡くなったのを示す演出だと思ったんだが。違うのか?」
見るる「や、やめてよ!!!! 縁起でもないこと言わないで!!!!(泣)」

父さん「すまん……。まあ、拷問とはいっても、そこまではやらないか、な、たぶん、な、うん」(←おろおろさせてしまった。ごめんね、父さん!)
見るる「うん。でもあの拷問シーンで思ったのはね、もちろん死んじゃうのは嫌なんだけど、それ以前にさ、逸馬さんって、朱色の羽織を着て、結社の中でもかなり目立っていたじゃない? それが、羽織を取られて地面に這いつくばらされて……キラキラ輝くスターみたいだった人が、急に普通の人以下になってしまった感じがして、それがショックというか、少し寂しかったんだよね」

父さん「ふむ……。ちなみに、見るるは、万太郎がおばあちゃんに『何者かになりたい』と決意を語るシーン、どう思った?」
見るる「どうって……割と現代の若者にも通じる感情だなって思ったよ。大人になって、“何者かになる”、あるいは“なりたい”、“ならなくちゃいけない”みたいな気持ちは、すごくよくわかる」

ちょっとずれるかもだけど、朝井リョウさんの就活をテーマにした小説で『何者』っていうのもありましたよね。わたしも、同世代のアーティストの活躍ぶりをテレビで見たり、同窓会とかで頑張ってる友達の話とかを聞くと、すごいな〜と思う一方で、「それに比べて、自分って何者でもないな」って落ち込んじゃったりするもん。

父さん「そうか。これは父さんの考えだが、万太郎にとって逸馬は、“何者か”に見える存在だったんじゃないかな。自信たっぷりに集会を先導して、器も広くて。あの拷問シーンは、そのアイデンティティが全部剥がされた状態だったから、見るるはショックを受けたんじゃないか」
見るる「あ〜、あの朱色の羽織ってそういうことの象徴だったのかな」
父さん「まあ、そうだろうな」

見るる「そっかあ……。確かに、それこそ時代柄、逸馬さんみたいに自由を求めて戦った人って他にもたくさんいて、よその結社でも捕まったり、拷問された人もいたんだよね。そう考えると逸馬さんって、ものすごく特別な人でもなかったのかも」
父さん「周りから見るとすごい、“何者か”になったと思われるような人でも、見方によってはなんでもない存在になることって、よくあると思うんだ」

見るる「うーん、やっぱり、なんかそれはちょっと寂しいな」
父さん「ただ、逸馬は、あの生死に関わる極限状態でも、自分の自由を捨てなかったことは立派だよな。人からどう見られるか、よりも、自分がどう生きるか、を貫いたってことだ」

父さん……(じ〜ん)。
確かに、逸馬さんの魅力って、目立つカリスマ性や器のデカさや笑顔の可愛さだけじゃなくて、自分が他人からどう見えるかを気にしたり、自意識みたいなものに振り回されたりしないところなのかも。逆に言えば、そういう人だからこそ周りからは素敵に見えるし、仲間もついてくるんだろうな。

父さん「俺もそこそこ頑張ってきたとは思うが、結局、俺は“何者か”になれたんだろうかって、この年になって、というか、この年になっても、思うわけだよ、うん……」
見るる「え、着地点そこ!? 父さん、自信持ってよ! 父さんは立派だって! えっと、具体的にどこって言われるとパッとは出ないけど!」

う〜ん……人って、いくつになっても若者みたいな悩みから解き放たれないものなんだろうか。たまには父さんのこと労って、晩酌にでも付き合ってあげようっと。


▼議題その2>>おばあちゃんの愛情、選ぶことと捨てること……。人生って難しい!

ところで、第5週の「らんまん」、もうひとつ気になったセリフがあるのです!
それは無事牢屋から出てこられた万太郎が、帰り道でおばあちゃんと話すシーン。
逸馬さんや結社のみんなを牢の中に残してきてしまったことを後悔している万太郎に対して、おばあちゃんが語ります。

タキ「おまんが政治の土俵で生きちゅうがなら、命を取られても曲げられんもんがあるがじゃろう。けんど、そうではないなら、めそめそしゆうがはお門違いじゃ。おまんは、捨てたがじゃ。ほんなら振り返りな。代わりに、何をするかじゃろ?」
タキ「人は全てを持つことらあできん。何かを選ぶことは、何かを捨てることじゃ」

「何かを選ぶことは、何かを捨てること」……この言葉、ちょっと引っかかったんですよね。
だって、それってなんだか……あまりにも冷たくない?

確かに、おばあちゃんの言いたいこともわかるよ。事実、万太郎は結社の一員じゃない。命をかけて政治運動をしてるわけでも、したいわけでもない。
万太郎が牢屋を出られたのは、太い実家のおかげ。結社のみんなに、万太郎が何かをしてあげられるわけではない。

でも、それをすっぱり「捨てた」って言っちゃうのは……あまりにも悲しいんじゃないかな。志が違っても、万太郎を受け入れてくれた結社のみんなや、共感してくれた逸馬さん。あの大切な一晩を「捨てた」なんて言ってほしくない、って思っちゃって。

見るる「姉さんはどう思う? あの、おばあちゃんのセリフ。ちょっとモヤったんだけど」
姉さん「そうだね。私も、それは少し同感。でも、これってよく出てくる言葉じゃない? 例えば女性だったら、仕事と結婚、キャリアと出産、どっちを選ぶのか、みたいな言い方で」
見るる「確かに。わたし、それもあんまり好きじゃないんだよね。両方選びたくない? 普通、どっちも大切なことじゃん」
姉さん「姉妹だね〜(笑)。私も、割と全部取りしたいタイプ。だけど、全部取りしようとした結果、私は全部中途半端になっちゃったかもって……」

うお……見る子姉さんも深いこと言ってる気がする。姉さんの人生にいったい何があったのか、詳しくは知りませんが……(怖くて聞けない!)。

でも、ちょっとわかるような気はする。父さんの言ってたことともつながるかも。
いちばん大切なもの以外の全てを捨てて、一つのことを集中してやりでもしないと、“何者か”になるのって難しいのかもしれない。
もちろん、全部の選択肢を諦めないのも生き方。捨てたと思っていたことが、後の人生で役立つことなんていっぱいあるだろうし。

思い返せば、万太郎も言ってたよね。おばあちゃんに大きな山椒もちを作ってあげたシーンのセリフを思い出しました。

タキ「大きいこと。一つで腹いっぱいになりそうじゃ」
万太郎「うん…子供の頃からの望みじゃった。ちんまいのをいくつも頬張るより、大きいがを頬張りたいゆうて」

万太郎は、いろんな細い道をちょっとずつ歩くんじゃなくて、どデカい一本の道を進みたい人なんだな、きっと。おばあちゃんはそんな万太郎の生き方を見抜いて、言葉をかけたのかもしれませんね。

姉さん「それにしてもさー、タキおばあちゃんが、逮捕されて峰屋の評判を落とすようなことをした万太郎を叱らなかったの、ちょっと意外だったな」
見るる「そうそう! 結局おばあちゃんが怒ったのって、警察に万太郎が『能無し猿』って言われた時と、万太郎が自分を『生まれてこん方がよかった』って言った時の2回だけだったよね」

姉さん「愛、だねえ……。万太郎が家を出ていくことも、結局許してくれたし、ヒサさんのために万太郎が描いた花の絵も、ずっと肌身離さず持ってたし……」
見るる「綾ちゃんが酒造りに関わることも、許してくれたじゃん。おばあちゃんも綾ちゃんと一緒に従業員のみんなに頭下げてくれてたシーン、マジでグッときたよ」

姉さん「まあ、そうなると、先週の『めおとになれ!』発言はなんだったんだって感じだけどね(笑)」
見るる「思い詰めちゃってただけで、やっぱりあれは本当に『いい案思いついた!』って思ってたんだよ。意地悪というか、万太郎を峰屋に縛り付けるためにおばあちゃんがそんなこと言うなんておかしいもん! わたしは最初からわかってたよ、おばあちゃんのこと!」
姉さん「あんたはタキおばあちゃんの何なのよ(呆)」

ワハハ……。とりあえず、万太郎と綾ちゃんの進む道は定まりましたね。

綾ちゃんに関しては、「この先、未来永劫『女は汚れちゅう』と言われ続けるがか?」という問題提起に対して、一番はじめに綾ちゃん支持の言葉をかけるのが、下座に座っている女中さんたち(たまさん、ふじさん)だったところも泣けました。ええ、かなり泣けました。

誰かが我慢を強いられるような展開にならなくて、本当に良かった〜!!


▼議題その3>>竹雄=ヒロイン説急浮上!?

ふたりの道が決まったところで、問題になるのは竹雄です。
というか、今回すごく思ったのは、もしかしてこのドラマのメインヒロイン(?)って竹雄なんじゃないってこと。

(竹雄が万太郎にお目付役クビを言い渡され、ケンカになるシーンを見て)
見るる「あの竹雄の態度さあ、突然、彼氏に別れようって言われた彼女みたいじゃない?」
母さん「まったくだわ。あの人は私がいないとダメなんだから!っていう感じだものね。ちょっと彼氏に依存気味の彼女みたいな。ほとんど痴話喧嘩よねえ、これは」
見るる「(か、母さんがこの話題に乗ってくるとは……)そうなんだよ! 志尊淳くん、どことなく中性的なイメージがあるし。神木くんと並ぶと絵になっちゃうんだもんな……」

(竹雄が万太郎に部屋を追い出されたシーンを見て)
母さん「なんて表情するの、この子は。まあいじけちゃって(笑)」
見るる「独り言も声がデカくて可愛すぎる。ついに万太郎のこと『なんというバカですろう!』とまで言い出したよ。怒り方が美少女アニメのヒロインのそれなんだよな……」

(怒涛の水浴びシーンを見て)
見るる「これはなんだ、志尊淳くんのファンへのサービス!? まあ、わたしは非常にうれしいんだけど……」
母さん「意外といい体よね。それにしても、本当にこの子、きれいよねえ(←うっとり?)」

いやいや、竹雄が自分のやりたいことについて考えるいいシーンだってことはわかってるよ! でもさ〜! 竹雄は、綾ちゃんに片想いをしているという、重要な役どころ。

実際、綾ちゃんのモデルと思われる、牧野富太郎博士の従妹・おなおさんというひとは、最終的に実家のお店の番頭さんと結婚したのだとか。
史実に沿うなら、番頭である竹雄もきっと綾ちゃんと結ばれるはず……だけど、今のところ綾ちゃんとより、万太郎との方がお似合いに見えちゃうんです!!(泣)

万太郎と東京へ旅立つ前に、綾ちゃんに自分の思いを伝え、ずっと渡せていなかった東京土産の櫛を渡した竹雄。

竹雄「好きじゃ。綾様のことが。ず〜っと渡したかったき。わし…わしは何ちゃあ持っちょりませんけんど、2つだけ、子供の頃から持ち続けてきた大切なものがありました。この思いは、そのうちの一つです」
綾「もう一つは?」
竹雄「……」

見るる「これさ、万太郎についていくために、思いと櫛を、綾ちゃんのそばに置いていったっていう描写でしょ? 未練を断ち切った的な……え、そんな告白でいいの!? 綾ちゃんなんて返事したの!? いやこれ返事しなかったのか……!?(動揺)」
母さん「結局、竹雄は万太郎を選んだのね。旅立ちのときに竹雄が万太郎に言ったセリフ、あれ、なかなかいいわよね。ちょっと気に入っちゃった」

竹雄「炊事、洗濯、金稼ぎ。植物採集の手伝い。駄目若の面倒を見るのが一番大変じゃき。わしも精一杯、力を入れんと」

母さん「炊事と洗濯はわかるけど、金稼ぎもそこに同列で並ぶのって、新しいんじゃない?」
見るる「普通は炊事、洗濯のあとは……針仕事、とか? 家でする家事と外での労働が並ぶのは、確かにあんまり聞いたことないかも」

母さん「夢を追う万太郎や綾と違って、竹雄にはそんなに追いたい夢はないのよね。夢を追いかけることって、こういうドラマとかだと特に美談として語られがちだけど、竹雄は夢を追わなくても生活を工面すれば良い、万太郎は生活は放り出しても夢に向かって突き進めば良い。
それでどちらも納得しているのよね。このふたりの関係性に、新しいパートナーの形を見た気がするわ。しかも、同性っていうところがいいのよね。これが、ただ夢を追う男を支える女房じゃあ、何にも新しくもないし、面白くもないもの」

確かに、母さんに言われて気づいたけど、竹雄と万太郎は、得意と不得意、足りないところを補い合える関係なんだ。万太郎も、竹雄がついてきてくれるってサプライズで知って、うれしそうだったしね。

やっぱり竹雄、綾ちゃんよりも万太郎と一緒になる方がお似合いなのでは……!?
えっ? 同性のパートナーって、別にそういう意味じゃないって? どっちなの、母さん!?

これから、ふたりはどうなって行くのか……。いろんな意味で、期待大!


さて第6週、「ドクダミ」

次週予告の動画、新キャラがめちゃめちゃいっぱい出てきてる〜〜〜!!!
もちろん新キャラだけじゃなく、再登場キャラも見逃せないですね。(←佑一郎くんが出てきた時、万太郎と一緒に「佑一郎くん!」って叫んじゃいました。あらまあ、イケメンに育って!!)

姉さん「というか、せっかくの竹雄=ヒロイン説を提唱、さっそく覆されそうじゃん? 浜辺美波さん、もうガッツリ登場しそうだし」
母さん「やだ、竹雄にとってはライバルなんじゃないの。大丈夫かしら? 私は竹雄を応援したいんだけど……」
見るる「志尊淳くんと浜辺美波ちゃんが神木くんを取り合う展開……!? それはそれでありかな……」←そんな展開は、ない!(たぶん!笑)
父さん「おい、ところで、佑一郎くんって、誰だっけ?」(←来週、説明します!)

ということで、万太郎の東京での奮闘も、見逃せませんね。
それじゃ、今回はここまで。今週(先週)の会議、終了!

文責:朝ドラ見るる