みなさんこんにちは! ついに本役・神木隆之介くんの登場にテンション爆上がりの朝ドラ見るるです! 
いや〜神木くん、いつ見てもいい。笑顔が可愛い。演技が上手い。本当さすがだな〜。

幼少期から一気にとんで、舞台は明治13年。
万太郎も18歳になり、人生の転機となる東京行きを決行。
綾や竹雄にも、少しずつ変化が起き……悩みながらも、みんな、大人になっていきます。

というわけで今週も行ってみましょう。振り返り、レッツゴー!


朝ドラ見る家会議
▼議題その1>> 神木くんのオタク(?)ぶりが炸裂! 見る子、共感の嵐!

さて今週は早速、母さんと見る子姉さんの会話をお届けしちゃいます。

(博覧会に酒を出品するという口実で、憧れの東京に行けるとわかったとたん、言葉巧みにおばあちゃんを説得しはじめた万太郎を見て)
母「なあに、やればできるじゃないの、この子」
姉さん「本当に好きなことをするためには、手段を選ばないってことよ(笑)」
母「なんか、見たことあるのよね、この感じ。東京、東京って小躍りしてる……」
姉さん「ああ。たぶんそれ、“推し”のライブチケットが当選した時の見るるじゃない?」

はい、姉さん大正解!(爆)
万太郎! その気持ち、わたしも分かるよ!! 身に覚えがありすぎる……!
しかも仕事にかこつけてっていうのもポイントよね!(←ややせこい)

そう、万太郎が東京に行くのはあくまで仕事──「内国勧業博覧会」に峰屋自慢の酒「峰乃月」を出品するため。
ちなみに、この博覧会は、欧米の技術と在来技術の出会いの場となる産業奨励会として、実際に明治10年から東京・上野公園で始まったものみたいです。
峰屋が参加したのは明治14年だから……第2回のそれがモデルになっているんですね。

しかし、東京にさえ行けば、心の友こと、憧れの植物学者の先生(野田基善と里中芳生)、つまり“推し”に会いに行くことができる! そう思いついた時の万太郎の顔!! さすがにニヤけすぎだって!!笑

母さんと姉さんの指摘どおり、実はここだけの話、私も似たような経験が……。
推しに会えるとわかっていれば、どんなに辛い仕事も全然、苦にならないというか、火星にだって出張、いきますよ!(←いや無理だろう)

なのに、いざ会場まで行って、実際に会える!!ってなったタイミングで死ぬほど緊張して「本当にわしなんかが来てよかったがじゃろうか……」ってなるところも、わかる、わかる。首がもげるほど頷いちゃいました。
まさか、こんなに万太郎に共感する日が来ようとは(早くも第3週で)。

それにしてもこれ、紛れもなく神木くんの演技力の賜物だと思うんですよね。表情の作り方がうますぎるっていうか、感情が全部伝わってきてすごい。
おばあちゃんに思惑がバレないように、必死で“表情作ってる”感じとかも絶妙〜。

先週は万太郎のわがままな振る舞いに不満気味だった見る子姉さんも、「なかなか愛すべきキャラクターじゃん」とご満悦(←なんで上から目線なのよっ笑)。

今週は、そんな万太郎の新たな弱点も発覚しました。それは、実は下戸だったということ。
え?酒蔵の当主なのに?
しかも、博覧会の会場でさまざまな人にお酒を勧められたのを断れず、ぐでんぐでんに酔っ払ってしまいます。

万太郎「なあ、不思議じゃろう? 家の者も、分家の皆も、みんなあ強いに、わしだけ下戸じゃき。へへへへ…」

コミカルなシーンなんだけど、なんだかその笑顔は切なくって。
すると、父さんがしみじみ。

父「つらかろうなあ。今ならともかく、昔はもっとなあ」
見るる「昔?」
父「俺は酒好きだから苦労はなかったけど、やっぱり俺が若い頃は、酒が飲めないだけで会社になじめなかったり、できないやつだと思われたり、仕事に差し支えることもあったんだよ」
見るる「いわゆる飲みニケーションってやつのこと? でも今はアルハラだよね」
父「まあ、そうだな。今でこそ、酒を飲ませる奴のほうが悪いってなってるけど、昔はな(苦笑)。まして、酒蔵の当主だと思うと、苦労が偲ばれるよ。史実なのかな?」
見るる「え? 調べておきます!」

というわけで早速『牧野富太郎自叙伝(講談社)』を買ってきましたよ(前に本屋に行けって見る子姉さんに叱られましたからね!)。
えーっと、なになに……。

「私は酒と煙草とは生来全く嫌いで、幼少時代から両方とも呑みません。元来私は酒造家の息子なれども幼い時分から一向に酒を飲まなかったのです」

おお、本当に書いてある!
やっぱり万太郎のディティールは、かなり忠実に富太郎博士なのかもしれません。

うちも、父さんと見る子姉さんはお酒強くて(母に言わせると好きなだけらしいけど!)よく飲んでいるけど、わたしは全然ですもん。
まあ、私の場合、飲まなきゃいけないシーンってほとんどないんだけど、時々思う。
別に、選んでお酒を飲めない体質に生まれてきたわけでもないのに、って。
あれ、今週は本当に万太郎に共感の嵐だ……。友よ……。

しかし、人それぞれの「咲くのに適した環境」、蘭光先生の言う“金色の道”──万太郎はそれを見つけつつあるけど、それは、峰屋じゃないんだろうなあ。つらいよね、万太郎にとっても、峰屋のみんなにとっても。
天真らんまんな万太郎が時々見せる、切ない表情に、その複雑な思いが込められてるの、伝わってくるよ〜。さすが神木くん!(←何度目)

父「それにしても、酔っ払った万太郎を、おえらいさん(内務卿)が来るからってワッショイワッショイと抱えて連れ戻してくれた各地の酒蔵のオヤジたち、やさしいよなあ。土佐の田舎の下戸の当主なんて、ほっとけばいいのにさ。いやあ、酒好きに悪い奴はいないよな」
母「どういう見方よ(冷たい目)。でも、最近のドラマって、“いい人”を求めすぎじゃない?こんな優しい人たち、いるわけないじゃない。現実はそんなに甘くないわよ」

夫婦の会話を聞いて、姉妹でこそこそ。
見るる「母さんって、昔お酒の席でなんかあったの?」
見る子「知らないけど……触らぬ神に祟りなしだよ。ほっとこう」

お酒はほどほどに、楽しく飲むに限るよね。強制、ダメ絶対!


▼議題その2>>挫けるな綾ちゃん! 挑戦と、恋の予感……!?

博覧会を機に、東京行きに希望を掴んだ万太郎とは対照的なのが、やっぱり綾ちゃんです。

峰屋に代々伝わる峰乃月とは違う、濃い口の酒を作ってみたい。
そんな思いを蔵人の幸吉に明かし、博覧会に出品するために、おばあちゃんに内緒で新しいお酒を作り始めます。

酒造のことを知りたい綾ちゃんと、蔵人として立派に成長した幸吉。
……いい雰囲気だな……?
庭で酒造について話をしていて、冷えてくしゃみをしてしまった幸吉に、綾ちゃんが高そうなマフラーを貸してあげたりなんかしちゃったりして! 昔の少女漫画的な、典型的な身分差の恋の予感を感じます! ヒュー! 

姉さん「ていうか、幸吉役の役者さんって、まさか綾野剛?」
見るる「え、違うと思うけど……(調べる)えっとね、笠松将さんって俳優さんみたいだよ」
姉さん「へ〜!」

ちなみに、綾野剛さんといえば、綾ちゃん役を務める佐久間由衣さんの、リアル旦那さん。いやいや、リアルの夫婦で付き合う前の男女のお芝居するのはさすがにないでしょ(ないよね?)。

姉さん「まあ、そうだよね。ここでそれはないよね。それに、もし綾野剛さんだったら、『カーネーション』的展開もよぎるし……(独り言モード)」
見るる「なにそれ?」
姉さん「でも……、リアル夫婦でそんなややこしいことはしないよね……」
見るる「だから、それってなに?」
姉さん「いやいや、それはわたしの口からはとても……知りたい方は検索してみるべし」

って、誰に向かって話してるのさ!
見る子姉さんが言ってるのは、2011年度下半期の朝ドラ「カーネーション」の話。当時はわたし、そこまで熱心に朝ドラを見ていなかったから、あんまり記憶にないんだよね。そちらでの綾野剛さんの役が気になる人は、私と一緒にレッツ検索♪
(話がそれそうなので、ここでは割愛……)

で、個人的に幸吉と綾ちゃんの関係性で好きなところは、ふたりとも、新しいお酒を作ることを楽しいと思っているところです。

博覧会のためにせっかく作った濃い口の酒は、おばあちゃんに飲んでもらうこともできず、「さもしい酒」と一蹴されてしまいます。
落ち込む綾ちゃんに幸吉がかける言葉が、良いんですよね。

幸吉「面白かったですね。試して試して…うまい酒ができたら面白いですき。またいつかやりましょう」

綾ちゃんは、女の子。いつか家を出て、お嫁に行かなくてはなりません。実際に縁談の話はすでにいくつもあって、だけど、酒造に関わることをやめたくないというのが本心なんですよね。
そんな綾ちゃんに「またいつかやりましょう」って!!
幸吉は、本当は諦めないといけない綾ちゃん自身の“金色の道”を、否定しないでいてくれるんですよ。女子だから家を出るとか関係なく、「面白かったからまたやろう」って、精神的に対等に言ってくれるんです。

綾「いつかゆうて…そう言うてくれるが?」
幸吉「綾様のお気持ち、よう分かっちょりますき」

そしてここで、昔綾ちゃんが酒蔵で落としたかんざしを、渡す〜!!!!

幸吉「綾様が今も酒造りをお好きでよかった」

次から次へとキラーワード……綾ちゃんが自分自身でもどっちつかずに押し殺していた「酒造りを好き」という感情すら肯定してくれるの、包容力がすごすぎませんか? 少女漫画出身なのかと思うくらい、控えめに言って乙女心を分かりすぎている……。
幸吉、めちゃめちゃ好き!!

……失礼、早口で幸吉の良さを語りすぎてしまいました。
しかしそうなってくると気になるのは、思わずダイナミック水浴びをしちゃうくらい綾ちゃんのことが好きな竹雄ですよね。

母「竹雄、やっぱり言いたいことあるなら言葉にしなきゃだめだと思うのよね」
姉さん「でも、そこでなにも言わずに、あの角度……いい」
辛辣な母さんに、竹雄の「あの角度」(いわく、やや下から煽る斜め横の顔だそうです)に惚れ惚れしている姉さんでした。

綾ちゃんの酒造への挑戦も、竹雄・幸吉との三角関係も。
全部、良い方向に向かいますように……!


▼議題その3>>竹雄の明日はどっちだ!?

母さんは「言いたいことあるなら言葉にしなさい!」と言いますが、身分違いの恋というなら、竹雄だってそうなんですよね。ほかにも、いろいろ、ままならない。

植物に没頭する万太郎、酒造への興味を持ち続ける綾ちゃん。
ふたりと竹雄が圧倒的に違うのは、そもそも彼には、何かを好きなことを見つけるという選択肢が与えられていない(現時点)ってところだと思います。

峰屋が大切だからこそ竹雄は常に万太郎のそばにいて、そばにいたからこそ、万太郎の「咲くのに適した環境」が峰屋じゃないこともわかって。
綾ちゃんの酒造への気持ちもわかっているけど、峰屋の伝統を蔑ろにするようなことは言えない。
難しすぎる立場……。

竹雄「若はわしら(峰屋)を捨てるがですか?」
竹雄「わしは峰屋の番頭の息子。わしがお仕えしゆうがは、峰屋の当主じゃき。けんど、こんなに腹が立ってぐちゃぐちゃになるがはあんただからやき。子供の頃、わしが二度とそばを離れんと誓うたがは、あんただからやき」

見るる「なんか竹雄、気持ちが重い彼女みたいなこと言い出した」
姉さん「だね〜。ぐちゃぐちゃになるって、当時の男子の使うワードじゃないよね」
見るる「また上から目線……!」
姉さん「でも、綾ちゃんには思いをぶつけられない分、万太郎にぶつけてる感じ? それとも、万太郎には言えるってことかな」
見るる「ずっと近くにいたし同性同士だからっていうのもあるんじゃないかなあ。あと、万太郎の器もあると思う。内務卿と話す晴れ姿を見たいのも、自分たち……というか自分から離れていくのが腹立つのも、万太郎が万太郎だからなんだって思うと、このふたりの関係性、めちゃくちゃ推せるよね」

教育も受けず、「万太郎に何かあったらお前の責任」と言われて育った竹雄にとって、万太郎って、自分自身の存在意義とかにも直結する存在。
だからこそ、万太郎のやってきたこと・やりたいことに「植物分類学」という名前がついたことで生まれた、いよいよ万太郎が自分の手の届かないところへ行ってしまうことへの不安が爆発してしまうんですよね。

こんなにデカい感情を抱いている竹雄が志尊淳くんで、そんな志尊くんの胸を掻き乱すのが、天真らんまんで愛嬌たっぷりの神木くん。
改めて思うけど、キャスティング、本当に神だな〜……。

姉さん「しかし、竹雄は万太郎にどうしてほしいんだろうね。万太郎が当主としての自覚を持てば幸せなのか?」
見るる「うーん、万太郎の植物への思いも痛いほどよく知ってるからね……」
姉さん「本も顕微鏡も、結局買い与えてるし(笑)」
見るる「ただ今週を見る感じだと、万太郎は、竹雄の思いを聞いて、峰屋の当主として頑張っていく道に進みそうじゃない?」
姉さん「まーひとまずは、ね。若さゆえに揺れる時期よね〜」

確かに、万太郎も竹雄も、考えてみればまだ20歳前後。どっちつかずに揺れるのも、当たり前かもしれません。(と、私がいうのもなんだけど)

ああ、もどかしい!
「二度とそばを離れん」と誓った万太郎が本当に植物学の道に進むことを決めてしまったら、竹雄はどうなってしまうのか。今後の展開を見守っていきたいですね。

ちなみに、今週、父さんが何度も言っていた、
「ところでさ、あの竹雄の「若!」っていう呼び方、あれ、「バカ!」って聞こえるよな?」
↑これは無視します……。コンプライアンス的に……。


▼さて次週、「ササユリ」

土佐に帰った万太郎。
植物学への思いをあきらめようとする彼ですが、ここでひとつの大きな出会いがある様子。

姉さん「来週、宮野真守さんが出るって? たしか声優さんだよね、うわー気になる」
父さん「自由民権運動をする政治結社のリーダー役か。モデルは誰なんだろう?」
母さん「というか、どう絡むのかしらね。万太郎は、あんまりそういうの、興味なさそうに見えるけどねえ」

こ、この人たちは、今から、私にプレッシャーをかけてない? ら、来週までにちゃんと調べておきますから〜!!

というか、今気づいたんですが、今週初登場だった、浜辺美波ちゃんと牧瀬里穂さんについて語るの忘れてた!
特に美波ちゃん演じる寿恵子さんは重要な役……なにせ、あの万太郎の一目惚れの相手ですからね。
でも、今週は力尽きちゃったのでここまで。
次週以降、もっとガッツリ出てきたらいっぱいいっぱい語るので、許してください〜!泣

姉さん「それをいうなら、田辺誠一さんといとうせいこうさんもね」
う、またプレッシャーが……。
ごめんね、野田基善先生、里中芳生先生! また今度!

というわけで、最後の最後にちょっとカッコつかなかったですが、今週の会議はこれにて終了!
また来週をお楽しみに!

文責:朝ドラ見るる