このコラムは、朝ドラ大好き一家の末っ子・見るるが、朝ドラを見て個人的に思ったことや考えたことを、家族のつぶやきも交えつつ、好き勝手にお届けするするレビュー記事です。皆さんがドラマを楽しむお手伝いができるよう、全力で実況していきます!
さあ、皆さん、「らんまん」、始まりましたね~!
久しぶりの男性主人公の朝ドラ。どんなお話になるのか、とっても楽しみです。
皆さんと一緒にドラマを満喫したいと思うので、これから半年間、よろしくお願いします〜!
というわけで、はじめまして。「朝ドラ見るる」です!
以後、お見知りおきを!
前作の「舞いあがれ!」については、姉の「朝ドラ見る子」がコラムを書いていたんですが、今作からはライター修行も兼ねて、見よう見まねで私が毎週の振り返りをしていくことに……(姉からの無茶ぶり)。
フツツカモノではありますが、新体制に生まれ変わった朝ドラレビュー、どうか温かい目で見守ってください〜!
朝ドラ見る家会議
▼議題その1>>主人公・万太郎のモデル「牧野富太郎」って何者?

さてさて今作、神木隆之介くんが演じる主人公の名前は、槙野万太郎。
“高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルとしたオリジナルストーリー”……って、NHKの公式HPには書いてありますね。
主人公に実在のモデルのいる朝ドラって、なんだかずいぶん久しぶりな感じ。
えっと、さかのぼっていくと……
「舞いあがれ!」「ちむどんどん」「カムカムエヴリバディ」「おかえりモネ」……「おちょやん」!(←上方女優の浪花千栄子がモデル)
なんと「おちょやん」ぶり。えっ? 「おちょやん」ってもう3年も前なの!? そういえば「おちょやん」見てた時って、コロナ前?
私、まだ大学生でした……時の流れって、早い。
それで、「牧野富太郎」って人のこと、みなさんは知ってました?
実は私、今回はじめて聞いたお名前だったんですよね。
(ごめんなさい、浪花千栄子さんも知らなかったけど。Z世代なので!)
というわけで、調べてみました!
“日本植物学の父・牧野富太郎ってどんな人〜!?”(ドンドンパフパフ〜!)
高知県で酒造と雑貨を営む裕福なおうちに一人息子として生まれた富太郎博士。
子どもの頃から大好きだった植物を生涯研究しつづけ、一生を捧げた人なんだとか。
「植物の愛人としてこの世に生まれてきたように感じます」
これは富太郎博士の言葉らしいんだけど……こんなロマンチックな人をモデルにしたキャラを神木くんが演じるの、控えめに言って最高かも!?
でもその一方、好きなことにひとりでズンズン突き進む富太郎博士は、実家の家業を放り出して、しかも、おうちのお金を完全に食いつぶして、自由〜に研究三昧。さらに実家と東京に二人の奥さんを持ったり(!?)なんかした、超絶破天荒の人みたいで……。
……なんて話を家族の前で披露していたら。見る子姉さんにちょっかいを入れられました。
姉さん(見る子)「ちょっとあんた、その情報って裏とれてんの?」
見るる「とれてるもん。ネットでちゃんと調べたもん」
姉さん「ネットでしょ~? ちゃんと原本にあたりなさいよね。あ。たまには本屋とか行った方がいいよ? いま、朝ドラ効果で、牧野富太郎関連の本、めちゃめちゃたくさん並んでるんだから」
見るる「はいはい。でも、モデルって言っても、万太郎は完全イコール富太郎博士じゃないんだもんね。ドラマはドラマだもん。NHKもHPで言ってるよ、“オリジナルストーリー”だって……」
見る子姉さんだって、けっこうネットで調べて記事書いてたじゃーん! ほんとにガミガミうるさいんだから……。と思っていたら、するりと今度は父さんが会話に入ってきました。
父「なるほどな。だから、坂本龍馬も出てくるわけだな。しかし、同じ時代で同じ土佐だからって、あんなに都合よく登場するかねえ?」
見るる「いやいや、あそこはいいシーンでしょ! 龍馬って史実通りだったら、大政奉還があったあの年の暮れには暗殺されちゃうんだよ!?」
龍馬「この世に同じ命らあ一つもない。みんな自分の務めを持って生まれてくるがじゃき」
「己の心と命を燃やして、何か一つ事をなすために生まれてくるがじゃ」
「誰に命じられたことじゃあない。己自身が決めて、ここにおるがじゃ」
見るる「心と命燃やして、国のために大きなことを成し遂げた龍馬が、亡くなる少し前のタイミングで偶然出会った知らない子どもにこういうことを伝える。めっちゃアツいじゃん……」
姉さん「ドラマはドラマじゃなかったの?(冷めた目)」
ハッ……そうでした。
姉さん「ドラマはドラマ。でも、やっぱり、モデルになった人物との比較は気になるよね。あのさ、ちょっとなんか関連本、いいのを見つくろって買ってきておいてよ、私も読みたいから」
だ~! 人使い荒い~~!
▼議題その2>>子役たちの演技がすごすぎる件

さて、次の議題(←というていでやっていきますよ)。
ストーリー的には今週、まだ幼い万太郎や姉の綾、それに番頭の竹雄という子どもトリオが中心となっていたんだけど……ちょっと叫んでもいいですか?
綾ちゃんのシーン、辛すぎる!!
酒蔵に入った時の怒られっぷり、見ました!? よりによって「おなごは汚れちゅうがじゃ」って……こ、こんなちっちゃい子になんてことを言うんだ……。
思わず、「お姉ちゃんは悪うない!」って泣いてる万太郎と一緒に、テレビの前でオロオロ。
見るる「親方さん、あんなに怒らなくても良くない? 綾ちゃんがあまりにもかわいそうだよ」
父「そうだなあ……でも、酒蔵はデリケートだからなあ。前に、酒蔵見学に行ったことがあるんだけど、その日の朝は納豆禁止って言われてびっくりしたことがあるよ。なんでも、酒蔵に納豆菌が入り込むと、醸造している酒が発酵、つまり酒の味が変わっちゃうってことだそうでね。まして当時は滅菌処置とかもないだろうし。台所には女の人が立つ時代だったから、とりあえず酒が腐る可能性を少しで減らすために、酒蔵は女人禁制になったんだろうな」
父さん……お酒に関係する話になると突然口数増えるよね。
でも、そういう理屈があるとは知らなかった。
「酒蔵の神さんがおなごを嫌うき。酒が腐りよる」
親方さんのこの発言も、単純に女だからダメ!って言ってるわけじゃなかったんですね。
入ってはいけない酒蔵に綾ちゃんが入ったシーン、一瞬だったけど、音楽も、光と影の色合いも、子役の太田結乃ちゃんの演技も、何もかもがよかったな。まさに人生を変えるステキなものに出会った瞬間って感じがして、美しかった。
昔の人なりの知恵って理解はできても、やっぱり小さな女の子が大人に「女は汚れてる!」「女の子だからダメ!」とか言われて怒られてるの見ると、正直本当にへこみますもん。
女の子だから禁止とか、そういう制約を取っ払って……綾ちゃんが本当にやりたいことに向かっていけるような展開に、なってほしいよ〜……。
綾ちゃんの本役を演じるのは、佐久間由依さん。「ひよっこ」以来の登場ですよね。由依さんの演じる大人綾ちゃんも楽しみです。
姉さん「綾ちゃんもかなりあれだど、一番かわいそうなのは竹雄じゃない? 帰れコールされるし、蹴られるし噛まれるし」
見るる「神社裏で近所の子たち(?)に遊びに誘われるシーンね。それはそうかも。万太郎ってかなり自由に動くしわりと反抗的だから、竹雄の年齢で責任とって万太郎の様子見てなきゃいけないってかなりキツそうだよね」
子どもたち、みんなそれぞれ苦労してるなあ……と、姉妹そろってしみじみ。
あっ、ちなみに竹雄の本役を演じるのは、志尊淳くんです! 子役の井上涼太くん、めちゃめちゃ似てますよね……大人バージョンも子どもバージョンもイケメンで嬉しい。
そんな中、目ざとかったのは母さんです。
母「子役っていえば、あの神社裏のシーン、一太くん出てなかった?」
見るる&姉さん「一太くん!?」
一太くんって、「舞いあがれ!」のヒロイン・舞ちゃんの幼なじみの、あの一太くん!?
慌てて巻き戻すと……い、いたー! 神社の裏で万太郎を遊びに誘う少年たちのうちの一人に、ちび一太くんが!
母「走ると熱が出る主人公を遊びに誘う役がよく似合うわねえ……」
見るる「何そのピンポイントなハマり役……でも髪型違って全然気づかなかった。ってことは、この子、『ちむどんどん』にも出てなかった?」
姉さん「野原壱太くんね(すかさず)。朝ドラ3作連続出演ってすごいぞ。これからも要チェックだね」
メインからサブまで、子役の演技が本当に良い。
「らんまん」、放送はじまってまだ一週間だけど、すでにかなり推せるぞ……。
▼議題その3>>広末涼子、まさかの退場? 今後の展開は……

なんといっても今週のクライマックスといえば、万太郎のお母ちゃん、ヒサさんですよ。死亡フラグがびんびんすぎて、だいぶ覚悟は決まってたけど、あまりに早すぎません? 爆速で退場するじゃん……。
お母ちゃんのために、白い花を探しに行った万太郎。
綾ちゃんや竹雄の助けもあってなんとか帰ってこられたんだけど、実は万太郎が苦労して採ってきたのは、お母ちゃんが好きと言ったあの花とは少し違う種類だったんですよね。
「春になったらまた会おうね…」
そんな言葉を残して亡くなったお母ちゃん。
春、神社の裏に向かった万太郎は、お母ちゃんが好きだった、あの白くて小さな花が生えているのを見つける……。
この流れ、マジで泣けたな〜! お母ちゃんが亡くなる前、無言で手を握る綾ちゃんの表情、お花の種類が違ったと気づいた万太郎の潰れそうな泣き顔!
子役ちゃんたちの演技力、エグいって。今日の放送、私はうるうるだったのです。
しかし、うちの家族たちは……。
母「でもヒサさん、だいぶ顔色よかったわよ〜。頬だってふっくらして、布団にいても元気そうに見えたし……メイクさん、もっと頑張りなさいよね」
父「まあいいじゃないか。きれいな顔のヒロスエの方が見たいだろ」
姉さん「というか、死んだとたんにさっそく幽霊化してるし。私、好きじゃないんだよな~、死んだ人の再登場。回想がギリなんだよね、好みでいうと。……でも、広末はもっと見たいから、また出てきてほしい気も」
も〜〜〜、ちょっとは感動にひたらせてよ!!
3人で一気にいろんなこと言ってるし……たしかに広末はずっと顔が良いって感じだったけども!
見るる「お母ちゃんのために採ってきた花を間違えちゃった経験から、『わしはこの花の名前が知りたい!』って、自分の生き方を決めるって展開は超エモくない?」
父「エモいってなんだ?」
母「そういう変な日本語使わないの」
姉さん「でもまあ、確かにそのオチは悪くはなかったかな」
も~~~~!!!(2回目)
第1週のタイトルは「バイカオウレン」。
この名前を知るために、これからの万太郎は勉強するのか……。
調べたらバイカオウレンって、実際に富太郎ハカセが好きだった花みたい。週タイトルまでオシャレですよね。
万太郎はこれからどう成長するのか。広末は今後ドラマに再登場するのか。それは幽霊としての再登場になるのか? 今後の展開も要注目です。
▼次週 「キンセイラン」
予告動画を見てみると……あれっ、万太郎、成長してる!?
演じるのは、大河ドラマ「青天を衝け」で渋沢栄一の幼少期を務めた小林優仁くん。相変わらず着物が似合いますね!
どうやら舞台は4年後、9歳の万太郎が学問所に通うお話がメインになるみたいです。
というか、先生役(なのかな?)で寺脇康文が出てるじゃん!
エモい……。(←こりない)
渋いおじさま俳優好きは、絶対見逃し禁止ですね!
来週も見どころ盛りだくさんって感じ。期待大です!
それじゃまた、1週間後にお会いしましょう。これにて今週の会議、終了!
文責:朝ドラ見るる