みなさん、今年、豆まきはしましたか? 2月といえば節分ですよね!
節分は、もともとは疫病や厄をはらうための行事ですよ。
忘れてたっていう、そこのあなた! 先週の更新を忘れていた(←わけではないのですが、すみません!)私とご一緒に!
はい、鬼は〜外! 福は〜内!
これで岩倉家と望月家(久留美ちゃんち)の厄もさっぱりとはらえたはず!?
気を取り直して、思わず厄をはらいたくなるくらい修羅場続きだった第18週を振り返ってみましょう!
舞ちゃんがプロジェクトリーダーを務める航空機用ボルトの試作が完成、貴司くんが短歌新人賞を受賞、久留美ちゃんはイケメン医師と婚約……と、ハッピー一色だった先週から一変。
うん、このまま順調に……というわけにいかないってことは、わかってた。だって、まだ2月だもん。あと一山、二山はあるよね?
でも、なんかつらかったなあ。いろんな修羅場があるけれど、親子の修羅場って、くるのよねえ。うちみたいなふだんはのんきな家族でも、まあ、いろいろある。
親子って難しい……(しみじみ)。
誰か! 不遇なお兄ちゃんを褒めてあげて! 見る子、心の短歌を叫ぶの巻
貴司くんの短歌賞受賞パーティーinうめづから始まった今週。
いつものようにひとりでお好み焼きを食べに来ていた舞ちゃんのお兄ちゃんも、なりゆきで巻き込まれています(笑)。
で、まず、ここで描かれるのが、貴司くんと梅津の両親の親子関係。
貴司くんのお父さん「お母ちゃんな、貴司が短歌作り始めた頃から、短歌の雑誌やら何やらぎょうさん買い込んできて、よう勉強しとったんやで」
貴司くんのお母さん「そら、あんたもやろ」
この会話だけで、梅津家の愛の深さが伝わってきますね〜。親子三人の表情もめっちゃいい。自分の子どもが、いわゆる普通とは違う生き方をしてるのを黙って見守るのって、実はすごく難しいことだと思う。その結果が評価されたことって、きっと親としては本当にうれしいはず。
そして、それを喜んでいる両親の姿を見ることは、貴司くんにもうれしいことだよね。うんうん。梅津家、とりあえず、今は安泰って感じだわ〜。
そして、舞ちゃんの親孝行のかたちは、今は亡きお父ちゃんの夢を叶えるために、飛行機部品のプロジェクトリーダーとして奮闘中ってわけですが。
待って待って、岩倉家には、もう一人、子どもがおるんですよ。そう、お兄ちゃんです!
貴司くんや舞ちゃんと方向性は違うけど、やっぱり普通と違う生き方をしているっていうことでいうと、このお兄ちゃんもなんだよね。そのことに、お好み焼き屋で、なんとなく居心地悪そうなたたずまいをしているお兄ちゃんをみて、はたと気づきました。
なにしろ、潰れそうだったIWAKURAが今もああやって存続していられているのは、お兄ちゃんが工場を買ってくれたから。これって、実は立派な、というか超・親・孝・行! なのに、いまひとつ十分に賞賛されてない(気がする)のはなぜ??
お兄ちゃん、理論派のはずなのに、貴司くんのようには上手に思いを伝えることができない不器用マンだからな〜。その分、表情が雄弁に語っている気がする。
焼きそば食べながら、一瞬だけお母ちゃんの方をちらっと見るお兄ちゃんの表情が切なくて。
演じる横山裕さんの、こういうふとした表情の巧さよ……。
ほんと、さりげない演技をさせたら絶妙ですよねえ、横山さん。目や口元で、語る語る! 実に、さりげキング(←なんだそれ)だと、個人的には思っております。
だから、お母ちゃんには、お兄ちゃんのこと、もっと褒めてあげてほしい! お父ちゃん亡き今、それができるのはお母ちゃんだけなんだから!
よく娘は父親に似るっていうから、舞ちゃんはお父さん似なんだと思うの。その分、お兄ちゃんはお母さん似のはず。似たもの同士だから通じ合う部分、きっとあると思うのよ。それがいつか、ドラマの中でも描かれるといいなあ……。

なあんて思っていたら、突然きました、不穏なニュース!
「インサイダー取引疑惑」って、まだ疑惑なのよね? 確定じゃないのよね? と信じてあげたいけど、あのうつろな表情からすると……。
家族に迷惑かかるってわかってて、先にIWAKURAを手放したのかもなあ。ずっと家族内で孤立してきて、そのうえ、お父ちゃんとも喧嘩したまま死に別れ。仕事でも、誰かに弱みを見せることができない投資の世界で生きてきたお兄ちゃん。
1人で頑張りすぎてない? つらい時は人に相談してもいいんだよ?
別に、お母ちゃんとも舞ちゃんとも対立しているわけではないのに、どうして素直になれないの?
朝ドラのお兄ちゃんというと、くせ者キャラが多い印象だけど、悠人お兄ちゃんは、問題児というよりは……なんだろう。無愛想でそっけなく、なんでもそつなくこなすように見えるけど、実は不器用。人一倍繊細で、本当は家族思いで優しいのに、とにかく不遇という。
そう、不遇! だから横山さんのさりげキングぶりが死ぬほど似合うんだ……。
全国の「舞いあがれ!」ファンを代表して⁉ 見る子、心の短歌。
「お兄ちゃんが 早く幸せに なれるよう 千億の星に 頼んでおいた」
実は、「名パイロット」のお母ちゃんにじんわり
一方、IWAKURAで描かれるのは、舞ちゃんと、社長のお母ちゃんとの親子関係。航空機エンジン用ボルトの品質試験、結果は悪くなかったものの、最終的には不採用。すぐに大量生産にかかる必要があるとかで、そりゃ、IWAKURAおよび東大阪町工場連合では、対応できないもんね。仕方ない。
ところが、残念顔の舞ちゃんとはうらはらに、お母ちゃんの表情は晴れやかでした。

お母ちゃん「このような機会を頂戴しただけでも光栄です。主人はずっと航空機部品を作ることを夢みて、この会社、続けてきましたんで」
さらに「夢のある話には必ずリスクも覚悟しなければなりません。先代が生きてるならまだしも、私ではそんなリスク挑む勇気がありません」
さらにさらに「なんとか今の形守って、コツコツと続けていくのが精いっぱいです」
これらの言葉を聞いていて、見る子、航空学校編を思い出しました。
「自分を過信する人間はパイロットに向いていない」
覚えてますか? そう! あの大河内教官が、柏木学生に放った名セリフ。
立派な社長となっためぐみさんは、今やIWAKURAという大きな飛行機を操縦する「パイロット」。
IWAKURAが墜落して、乗っている従業員たちが危ない目にあったりしないよう、自分の位置を正しく把握し、風を見極め、天候を判断し、会社を動かしていかなくてはならない、責任ある立場なのです。
無理をせず、航空機部品製造への参入を諦める決断ができるお母ちゃんだからこそ、この会社を背負っていけるんだろうな。
そして航空学校編で教官から、仲間から、大切なことを学んだ舞ちゃんだからこそ、このお母ちゃんの選択を飲み込むことができたんだと思う。
なんだか親目線で成長を感じでしまって……ほろり。
お父ちゃんの夢を諦めるという大きな転換点が、あまりネガティブな描かれ方をしていないこともうれしかったりして。
とはいえ、舞ちゃんはやっぱり寂しそう……。
舞ちゃん「何や、心にポッカリ穴開いてしもた…」
ずっと“空を飛ぶ”ために(直接的にも、間接的にも)動いてきた舞ちゃんから、急に目的が失われてしまったんだもんね。そりゃそうだよ。
私たちも、これからどう舞ちゃんを応援していけばいいか……。と悩む私に、すかさず貴司くんが――。(←舞ちゃんにです)

貴司くん「ゆっくり気持ちの流れに任せて、新しいことが見つかるまで待ったらええやん」
さすが歌人。いや、デラシネ店主!
(ちなみに、「デラシネ」って「根無草」って意味なんです。知ってました?)
風の流れや天気、会社経営に人生、すべて、いい時も悪い時もある。自分を過信せず、無理をしすぎず、いい風が吹いてくるタイミングを見極める。そして、ここぞ!という時を見逃さないようにするのが大事なのかな……。
そのために、あえて根を張らないっていう、そういう生き方もあるんだろうなあ。まあ、正確にいうと、「デラシネ」の店主は八木のおっちゃんなんだけど、その生き方を教わったことで輝き出した貴司くんが、これからどうなっていくのか……。
ここで歌人として根を張るのか? それとも、またどこかへ旅立っていくのか?
(出版社の編集さんには、貴司くんに変なプレッシャーとかけないであげて!と言いたい……マジで!)
あ、ついつい貴司くんの話になってしまった。
ともかく、空を目指して努力し続けたことは、今後の舞ちゃんの人生に必ず響いてくるはず。久しぶりに再会した航空学校仲間の吉田くんも言ってたじゃない!
「パイロットの資格もなくなるわけじゃない」
これからの舞ちゃんがどうなるのか今はまだわからないけど、きっといつか大空へ「舞いあがる」ことを信じて、見守っていきたいと思う見る子でした。
ひとまずは、発注をいただいた自動車部品! がんばるぞ~!(←見守り担当?)
朝ドラ家のひとコマ 八神先生に大激怒!!?

そしてこの週! 最も我が家を震撼させた事件は、望月家で起きていました。
そう、久留美ちゃんの婚約破談です。
ただその前に、言いたいことがありすぎるんで、先に叫ばせてください!
久留美ちゃん! あなた、一体いつになったら幸せになれるの!?
そもそも、昔から苦労しすぎなのよ。幼い頃に両親が離婚。ずっと定職につかないお父ちゃんを支えて、高校卒業後はバイトしながら看護学校に通って、奨学金もらって卒業して。
そんな環境なのに、いつも明るく、人を気遣う優しさを忘れない姿は、けなげそのもの。だからこそ、大人になって再会したお母ちゃんに「たまに、しんどいねん」と本音を漏らした時、そして、その相手として八神先生が現れた時には、心底、安心したのに!
突然、舞ちゃんと貴司くんに、「ダブルデートしましょう」なんて持ちかけてきて、空気読めないこと言うけど、それくらいのほうが久留美ちゃんにはいい! と思った私の譲歩を踏みにじりおって! あのイケメン長身医者めっ!
だいたい、4年も付き合ってプロポーズしたっていうのに、両親の説得が済んでないってどういうことよ? その状況で両家顔合わせは無理でしょ。わかれよ、それくらいって思いませんでした?(←落ち着こうか)
……キリがないのでこれくらいにして。ちょっと振り返ってみます。
久留美ちゃんに何があったかといいうと。カフェ「ノーサイド」で、婚約にあたって、望月家と八神家との初顔合わせが行われることになって。
張り切る久留美ちゃん父の前に現れたのは、くせの強そうな着物の女性。
そう、セッチーです。(←これわかった人、年がバレますわよ、オホホホ)ではなく、久留美ちゃんの婚約者、八神さんのお母さん。
そして、こんなことを言う。

「単刀直入に申し上げますわね。蓮太郎とあなたの婚約はなかったことにしていただきます。お父様。あなた、定職にはお就きになっていらっしゃいませんよね? 離婚もなさってるそうですし。そらね、いろいろご事情もおありなんでしょうけれども。なんと申しましても、そのようなご家庭の女性と、うちの息子と結婚させることはできひんのです」
これを聞いたうちの母。すかさず、絶妙キャスティングにコメントです。
母「ここで羽野晶紀さんね〜! なるほどねえ〜。彼女も結婚では苦労したもんねえ。説得力が違うわね〜。特におしゅうとめさんには苦労したもんねえ〜」
↑なぜかワケ知り顔の母でして……(苦笑)。
で、負けていないのは、元ラガーマンの久留美ちゃん父。
土下座からの、先方の足にしがみついての懇願に入るのですが、その姿は、まさにタックル⁉ ぎょえ〜こんなの修羅場じゃん! という私の思いをよそに。
父「お、ナイスタックル!(笑)」
↑えっ? 笑うところじゃない〜!と驚いていると。
母「だめよ、着物の女性にあんなことしたら。きっと今頃、クレームの嵐だと思うわ。せめて父親ならよかったんだけどね」
↑母よ、そこか?? 自分が結婚しようとしている相手の親にタックルする親も、自分の親に土下座させるような相手の親も、私は嫌ですよ……。
でも、結婚は本人たちの問題だから!と、わずかの希望を持ちながら待つこと数分。私たちの腹立ちはさらにヒートアップ! なぜなら、そのあと現れた八神先生の悪手が追い討ちに!
八神「前から思ってた。久留美ちゃん、今のままやったら不幸なまんまやんか。せやから僕が助けてあげたいねん」
それで、久留美ちゃんのお父ちゃんに仕事を紹介してくれることになるという流れ。つまり、父親が定職につきさえすれば、親も納得して結婚を認めてくれるっていう理屈なわけだけど。
いやいやいや、それはないわ〜。だいたい、何よ、その上から目線。そりゃ、私だって久留美ちゃんには幸せになってほしいよ? でも、なんかそれは違う。
だいたい、助けてあげるとか言う前に、ちゃんと今の久留美ちゃんを全部受け止めてあげてよ。そこからでしょ!(←落ち着こうか2)
そうやって簡単に父親を否定することは、それを支え続けてきた久留美ちゃんの生き方をも否定することになるって、なぜ気がつかない!!!
そんなわけで、久留美ちゃんは八神さんとはサヨナラすることに……。
母「よかったわよ、破談になって。だって、ドクターとナースのカップルってうまくいかないってよく言うじゃない? だいたい、友達の実家(うめづのこと)を『こんなとこ』とか言ったり、全然空気読めなかったり、ちょっと不安だったのよね、八神さんって。やめておいて正解よ!」
ドラマだってことも忘れて、言いたい放題の母であります。すみません、全国のドクターとナースのカップルの皆さん……。ああ、どうなるのかな、職場で再会してきまずくなったりしないかな。私も、ドラマだってことを忘れて心配しきりなのであります。
さて、第19週「告白」。
ん? 告白って、誰の告白!? なんの告白?
「なくなったもんは二度と取り戻されへん。あとから悔やんだって遅いんやて」
なんて言ってますけど、一体何がなくなるっていうの!?
貴司くんのところには謎の女性の影、お兄ちゃんはずぶ濡れで倒れてる!?
朝ドラはピンチになるとよく雨に打たれる(見る子調べ)けど、お兄ちゃんの幸せを祈ったそばからこれか〜!
来週も、今週に負けず劣らず大波乱の予感……。
そういえば、一太くんのところに訪れそうだった春の話を入れそびれた!
こちらも進展があるかな? もう大忙し。このレビューのボリュームも長くなりまくり……で、どーもんスミマセン(笑)。
そんなこんなで、また来週!

“朝ドラ”を見るのが日課の覆面ライター。朝ドラを日々のスパイスとして、朝ドラをきっかけにいろいろなことを考えたり、人と話したりするのが好き。地方生まれ、東京暮らし、ときどき帰省。その影響で、最近は両親(60&70代のシニア夫婦)も朝ドラを見るのが習慣に。さらに、渋いおじさん好きの姉(朝ドラ見る姉)と若いイケメン好きの妹(朝ドラ見るる)も。家族ぐるみの(?)、自由気ままなレビューをお届けします♪