見る子、ここに「告白」いたします!
ドラマスタート当初、工場の面々がこんなに存在感を出してくるとは思っていませんでした。いい意味で、しっかりと裏切られました!

航空会社の内定を辞退して、柏木さんともお別れしてしまった舞ちゃん。
社長になったお母ちゃんと一緒にIWAKURAを立て直すべく奔走するも、会社経営には暗雲が立ち込めていて──。

パイロットになる道を諦めて、ここからどう「舞いあがる」っていうのよ!?
……という、視聴者の不安を吹き飛ばすような、前進、前進また前進の1週間。
先週はあんなにつらくてハラハラしていたのに……。
なんだか、脚本家の手のひらの上で転がされている気がするわね!? 
よ〜し、こうなったら全力で転がっちゃうぞっ!(ゴロゴロゴロゴロ)


実は見守っている!? 山田チクチク語録でみる舞ちゃん、お母ちゃんの成長ぶり

舞ちゃんがずっと追いかけてきた夢を諦め、覚悟を持って工場で働き出したにもかかわらず、従業員のみなさんは割とシビアです。
そりゃそうよね、リストラされる人すらいる中、社会経験も無ければ(←ここ重要)、ネジの知識もない娘が、社員でございっ!ていわれてもねぇ……。
このへんの風当たりの強さを、ご都合主義抜きに描いてくれるとこはさすが。

でもね、これだけは言わせて!
営業の藤沢くん、新人の舞ちゃんを1人で取引先に向かわせるのは、さすがにどうかと思うよ。せめて最初だけ一緒に行くとかさ……。
それに対し、文句も言わず体当たりで営業に向かう舞ちゃんの根性は筋金入り。
なにわバードマンや航空学校で相当鍛えられたもんね(←思い出してほろり)。
まだまだ未熟なところも多いけど、私は応援してるよ。

そして、今週いちばん光ったのは、なんと言っても事務の山田さんでしょう⁉

営業に飛び出していく舞ちゃんを見送って、
「あ〜あ、無駄に張り切ってはるわ」
自分の嫌みにめげない舞ちゃんに、
「そんだけ素直やったらモテるやろな……」
営業失敗して落ち込む舞ちゃんに、
「お嬢さんって要領悪いですよね。まあ要領よかったらこの工場に来えへんか」

この山田さんの絶妙に嫌〜な喋り方。合コン戦士として奮闘するも、あまり戦果が上がってなさそうな雰囲気が……。
そして、多くの従業員たちが口に出さないことを直接本人にぶつけちゃう豪胆さ……。キャラクターとしてはおいしすぎるでしょっ!!!

うちの父なんて、
「やなやっちゃなあ〜」と毎日憤慨してましたって。(←術中にハマりすぎ)
そんな山田さんを演じるのは、普段は舞台を中心に活躍している大浦千佳さん。
表情の使い方やセリフ回しは、さすが演技派!って感じます。

思えば、舞ちゃんの周囲にはいつも同世代のがんばる女性たちの姿がありました。
例えば、複雑な家庭環境を背負いながらも一生懸命働く久留美ちゃん。
ストイックに空をめざし続ける由良先輩。
女性パイロットになって社会構造を変えたいと頑張る矢野学生。

みんな、自分の選んだ道を全力で走りながらも、一途だけど危なっかしくて未熟な舞ちゃんを支えてくれていた。
そう思うと、これまで舞ちゃんは、ずっと追い風の中にいたかもしれない……。

でも社会人になると、努力して未来を信じるだけじゃ、どうにもならない現実が目の前に立ちはだかる。
もし、舞ちゃんが娘(お嬢さん)ではなく息子だったら……、こんなに周囲からの風当たりは強くなかったんじゃないかな、なんて思う。お母ちゃんが社長になるっていった時の周囲の反応もそう。女だからって、なめられる。

山田さんが舞ちゃんに執ように突っかかったり、社長であるお母ちゃんにもいい態度をとらないのは、そういう社会の向かい風をうまく引き受けているからなんだって、見る子は思った。

だからこそ! 嫌味だけでは終わらない山田さんの一挙一動から目が離せない!  

舞ちゃんが初めて仕事を取ってきた日、その帰りを皆で出迎えて、
「お嬢さんが初めて仕事取ったって話したらみんな図面見るまで信じへんて!」
(ってことは、皆には報告して歩いたってことでいいですか、山田さん!)

新しい仕事のための残業を頼まれて、
「いいですよ。しばらく合コンないんで」
(まさかの一番手で了承。というか、どんだけ合コン行ってるんだ?笑)

その残業中に、
「社長! うめづで何か買うてきましょか?」
(頑なにお母ちゃんのこと“奥さん”呼びしてたのに、ついに“社長”って呼んだ!)

山田さん……実はめちゃくちゃ見守ってるじゃん??
個人的には、ちゃんと定時に退社する人、嫌いじゃない。というか憧れです!
こ、これはまさかのツンデレ!?

実は山田さん、会社がまだ小規模だった時から在籍している古株。第5週の岩倉螺子製作所からIWAKURAへの社名変更のシーンにもバッチリ映っていました!
そう考えると意外と会社愛はある人なんじゃないかって思うんだよね。
そもそも、「私なんて、どっかに逃げる方法ばっか考えてますけどね」とか言いつつ、全く逃げない!(←逃げるための合コンがうまくいっていない説も濃厚だが)

つまり舞ちゃんへの「要領悪い」発言は、山田さん本人にも当てはまっている!?
なんだ、めちゃめちゃ可愛いじゃないか!(←誰目線?)

でも、彼女には、ただのいい人にはなってほしくないなぁ。これからも嫌味な部分は残しつつ、ツンツンツンデレくらいの比率でお願いします。(←矛盾?)


久留美ちゃんと貴司くんに、“いい風が吹いてきた”件

一方、舞ちゃんの幼なじみ、久留美ちゃんと貴司くんに起きている変化は要チェック! なんと舞ちゃん、久留美ちゃんのデート現場に遭遇して!
ちょっと前からいい感じだった、同じ病院で働く八神先生と「喫茶ノーサイド」で仲むつまじげに話す久留美ちゃんの笑顔ったら、まあかわいい。

しかも、相手はイケメンで優しくてバイオリンも弾ける医者だって。
なんだこれは、絵に描いたようようなハイスペック彼氏やないかいな!
ハッピーハッピーハッピーやでほんま! 絶対絶対幸せになってな!
なんて、うれしすぎてつい大阪のおばちゃん風になってしまう見る子なのでした。舞ちゃんもとってもうれしそう。

お父ちゃんが亡くなって、工場が大変で、パイロットになる夢を諦めて、しかも彼氏と別れたばかりなのに、他人の幸せをこんなに素直に喜べる舞ちゃんって、すてきすぎる。
そして、久留美ちゃんの恋バナからの流れで貴司くんの話をする舞ちゃんの表情が心の底から穏やかで……。
ん、こ、これはもしかすると、もしかして……? 期待しちゃってもいいですか!?(←気が早すぎ)

その貴司くんも、歌人として新しい一歩を踏み出した様子。なんと、新聞に短歌が掲載されたんです! しかし、本人よりも親のほうが喜んでるって、あるあるよね(笑)。
知ってたよ? 貴司くんの短歌が最高だってことは。舞ちゃんと久留美ちゃんと、視聴者の私たちの方が先に気づいてたよ? (←新聞にマウント取ろうとするな)

そういえば、以前、貴司くんの短歌にTwitterでコメントを寄せていた歌人の俵万智さんのアカウントをちょっと覗いてみた。
そしたら、こんな投稿がありました!

〈君が行く新たな道を照らすよう千億の星に頼んでおいた〉
俵さん「貴司くんの短歌、頼んでおいた…っていう動詞の距離感が絶妙。実質なんもしてないくらいの軽さで、でも気にかけてるってことは、しっかり伝わる」

〈落ち込んで立ち直るまでの僕の歌パラパラマンガのように眺める〉
俵さん「パラパラマンガの比喩、いいなあ。短歌って心の軌跡なんですよね」

心の軌跡かあ……(じ〜ん)。
短歌のよさをこんなにすっと言語化できるなんて、さすが歌人。さすが俵さん。

ちなみに、見る子が好きだったのは、こちらの歌。
〈陽だまりの方へ寝返り打つように昆布は水にひらいていった〉
ばんばの家で家事を手伝っている時のひとコマともとれるし、周囲に少しずつ心をひらいていった朝陽くんかなとも、思ったりなんかして……。

31字しかないのに、一首一首から、しっかり貴司くんが伝わってくる。
“普通”に馴染めず苦しんでいたあの頃を知っているからこそ、きっとこんなにグッとくるんだと思う。短歌は、貴司くんが大空へ高く高く舞いあがっていく、その軌跡。つまり、飛行機雲みたいなもの──。なあんて、言ってみたり。(←歌人?)

そして、忘れちゃいけないのが、新聞に載った貴司君の名前を見て「うめづ」を訪ねてきた、そう、八木のおっちゃん! 待ってました、再登場!
と思ったら、「デラシネを貴司くんに任せる」と言って、去ってしまった……。
放浪中でも、新聞とか読むんだね。というか、デラシネまだあったんだ(笑)。

久留美ちゃんの恋路、貴司くんの歌人人生、そして舞ちゃんの前途。八木のおっちゃんじゃないけど、「ええ風が吹いてきた」幼なじみ3人の今後に注目です!


▼今週の朝ドラ家は、

今週、朝ドラ家の話題をさらった(規模が小さい……)のは、お母ちゃん、こと、めぐみさん、こと、IWAKURA新社長、演じる永作博美さん!
優しい母、理解のある妻、頑固な娘、など、さまざまな顔を見せてきためぐみさんですが、今週は、日を追うごとに、頼りになる社長の顔に……。

特に、「主婦が家計見直すみたいなことしかできはれへんのやねえ」という取引先に、「主婦が家庭守るように社長は会社守らなあきません!」とビシッと決めたところは、社員でなくてもザワザワしちゃいましたよね。いやあ、カッコイイ!

そんなめぐみ社長の成長ぶりを見て、
父「いつからこんなしっかり者に? 頼もしいじゃないか」
母「だって……永作博美だよ?」

と、なぜか誇らしそうな母。あなたは永作さんの何なんだ?(笑)。
でも、きっと、そんなふうに思った全国の女性は多いはず。
元主婦だからってなめんなよ!って思いましたね。

また別のシーンで、新社長の成長ぶりに感嘆して。
父「なんか見違えるなあ。お母ちゃんに、こんなに根性があったとは」
母「だって……ばんばの娘だよ?」

だからさ、なぜそんなに誇らしそうなのよ、母(笑)。
でも、確かにそうだ。優しそうな顔してはるけど、めぐみさんは、あのばんばの娘。舞ちゃんは、そのばんばの孫で、めぐみさんの娘なのだ。
これから二人とも、さらなる根性と成長を見せてくれること、請け合いです!

で、めぐみさん、IWAKURAの立ち行かなさに、ついに工場を売ることを決意。
まあ、相手は息子なんだけど。その交渉のために2人がテーブルで向き合っているのを見て――。

父「お兄ちゃん、稼いでるな~。この部屋、自宅なのか? 豪華だな~」
母「ホテルでしょ! 何見てるのよ、うしろに水差しあるじゃない」

う、うん。そこまでして父にマウントを取らなくても(笑)。
そして、「お兄ちゃん、この電話には出たのね~。でも、わかってたわ、悪い子じゃないのよ、お兄ちゃんは」と母。お兄ちゃん愛が復活したようです。

確かに、しばらくお兄ちゃんとお父さん、お兄ちゃんと舞ちゃんの対立が描かれがちだったけど、こんな形ではあるけど、ちゃんとお兄ちゃんも家族の仲間に入れたの、ちょっとホッとしました。
むしろ最高の解決方法じゃない? すごいな、お兄ちゃん。金は天下のまわりもの! ちゃんともうけたお金、役立ててくれました。えらいぞっ!


さあ、次週「大きな夢に向かって」。
舞台は4年後、舞ちゃん、髪が伸びて、大人っぽくなっている感じです。
果たして、IWAKURAはどうなっているのか? 
舞ちゃん、もうパイロットの夢は完全に諦めてしまったのでしょうか……?
やっぱり舞ちゃんには、もう一度操縦桿を握ってほしい気持ちもあるけどな。

そして、久留美ちゃんが手に持ってるのは……結婚指輪!?
舞ちゃんと貴司くんの関係性にも何か展開がある様子!?
……これは来週が待ちきれない。向かい風すらも味方につける舞ちゃんに期待大!
それでは、また来週〜!

朝ドラ見る子 (あさどら・みるこ)

“朝ドラ”を見るのが日課の覆面ライター。朝ドラを日々のスパイスとして、朝ドラをきっかけにいろいろなことを考えたり、人と話したりするのが好き。地方生まれ、東京暮らし、ときどき帰省。その影響で、最近は両親(60&70代のシニア夫婦)も朝ドラを見るのが習慣に。さらに、渋いおじさん好きの姉(朝ドラ見る姉)と若いイケメン好きの妹(朝ドラ見るる)も。家族ぐるみの(?)、自由気ままなレビューをお届けします♪